アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

ENTITY

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m


「魅力とは、明瞭な質問をしなくてもイエスと言ってもらう方法である」

By アルベール・カミュ


 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


*たかが演出、されど演出

 国産車メーカーのチラシ、特に軽自動車をメインにしてるトコのチラシのダサさは異常。つくづくそう思うのである(-_-;)何ちゅーか、新聞とかに挟んであるスーパーのチラシと殆ど変わらんのである。大根や白菜の写真をクルマの写真に換えて、赤字で大きく書いてある3ケタの数字の右脇に”諭吉”と書けば、あら不思議。クルマのチラシの出来上がりである(笑)ワタクシは以前から「ニッポン車は白物家電と化している」と言ってたのであるが、訂正するとしよう。正しくは「ニッポン車は白菜や大根と同レベルになっている」である(爆)ニッポン車が抱える課題は幾つもあるが、その中でも結構大きいのが「自らのブランドを演出する能力」だとワタクシは思うのである。


 演出とか独特の世界観が必要なのは、何も高級品だけじゃないのである。スウォッチコンバースなんかが良い例であるが、安くても演出でブランドは築けるのである。大事なのは見た目じゃなく中身で、ソレがニッポン人の美学だって?ワタクシはそう思わない次第である。人間、見た目が9割である。見た目が良いからこそ中身を知りたいと思うモンである。例えば企業面接にボロボロの服着て異臭を放つホームレス風の男が現れて「私はIQ180の十ヶ国語を話す帰国子女で、10万3千冊の専門書を暗記しています」とかアピールしてきたら、果たして採用するのかって話である(笑)ホントに中身がある人間は、ソレを見た目に反映させる術を知ってるモンなのである。


*セカンドカー候補・その4

 値段云々、格付け云々ではなく、その世界観はそのブランドでしか手に入らない。コレがクラスレスな魅力なのである。高いだけのモンは更なる高いモンにより駆逐されるし、同様に安いだけのモンは更に安いモンに駆逐される。今のニッポン車メーカーが陥ってる問題がコレだと思うのである。マツダなんかはソレに気付いてか最近デザインが劇的に良くなったし、トヨタ&レクサスも独特の世界を演出しようとしてるが、ニッポン車全体としてはまだまだだと思うのである。そう思うようになったのは、コレ見に行ってからである:

ちょっと仕事で遠くまで行ってて、調べたらその付近にアバルトのディーラーがある事を知ったので、ついでに見ていこうと思ったのである。でもってソコに【アバルト595コンペティツィオーネ】の試乗車あったんで乗ってきたワケである。ワタクシがセカンドカーの条件として挙げていた各種条件を完璧に満たしていたのに加え、この手のピリ辛ホットハッチは以前から乗ってみたいとずっと思っていたのである:

キュートなベース車両に過激なチューニングを施して、ソコに厨二病全開のサソリのエンブレムが必要以上に我を主張する。文章に起こすと二律背反してるように感じるのだけど、コレがまた絶妙なバランスで互いを引き立ててるのである。ポテチや柿の種をチョコに塗すお菓子があるけど、アレ食った時の衝撃と同じようなモンである(笑)


 兎に角、その独特の世界が強烈な個性を放っているのである。アバルト自体は高級なブランドでも何でもないけど、この個性は他のメーカーでは得られないのである。フェラーリランボルギーニを所有する人はフィットやアクアなんぞアウトオブ眼中だろうけど、アバルトだったら下駄として欲しくなるであろう。何ちゅーか、イタ車の虜になる人の気持ちがすご〜〜〜く良く分かった希ガスのである(笑)外車に免疫の無い人だったら、このイタ車特有の情熱的官能的演出にコロッとやられちゃうだろうし、実際やられた人も少なくないであろう。コレのベース車である【フィアット500】が出る前は、フィアット車なんぞ月に1回見るか見ないかだったけど、コレが出てから3日に1度は見るようになったからである。


*さそり座のイタリア女

 リアルのワタクシを知ってるロンマニアの方なら「あんな小さなクルマにロンの身体が入るのか?」って思われるかも知れないが(笑)思いのほか中は広いのである。まぁワタクシよりもデカいヤツの多い欧州で売るんだから、その辺もバッチリなのであろう。あと左ハンドルを右にしたクルマにありがちなペダルやステアリングのオフセットであるが、ステアリングは至って無問題である。問題はペダルであり、コレが2ペダルモデルだと、左へのオフセットが結構あるのである( ̄〜 ̄)でも3ペダルMTだとペダルが小さいせいかオフセットも殆ど問題なく、フツーに操作できちゃうのである。ただボンネット開けるレバーとブレーキブースターが左側にあるのは「やっぱ外車だなぁ(^_^;)」って思わせられるのである。


 走りの方は【エッセエッセKONIキット】が入ってるだけあって、足回りもシッカリしてるのである。特性の方は前乗ったルノーみたいに「前固め:後柔らかめ」ではなく前後大体同じぐらいであり、多分ルノーのソレよりもサーキットじゃ操りやすいんじゃないかと思うのである。あと専用装備のサベルト製シートが秀逸で、シッカリと身体をホールドしてくれるのである。でもってワタクシ的に気に入ったのがエキゾースト音であり、コレが実に盛り上げてくれるのである。アイドリングの段階からレーシーな良い音出してるのもそうだけど、コレを床まで踏むと可変エキゾーストの効果もあって、脳汁がドバっと出るような官能的サウンドが出るのであり、この音を聴きたいがためにムダにアクセル踏んじゃうのである。


 というワケで、実に良い体験ができたのである(^-^)もしワタクシに免疫が無ければ、多分その場でハンコ捺してたんじゃないかと思うのである(笑)こうやって色んな国の色んなクルマに乗ると、その国毎の、そのメーカー毎の個性が現れるから、ソレだけでも非常に楽しいのである。一気に好感度が激上がりしたアバルト595だけど、問題が一つある。ソレは「コレはイタ車」という事であり、ソレがワクチンとなりワタクシに免疫をもたらしたのである(爆)ただ中の人曰く「今のイタ車は信頼性が格段に上がって、従来1年だけだったのが、今は3年保証がちゃんとつく」との事である。果たしてセカンドカーが何になるのか、ココに来て一気に分からなくなった今日この頃であった。