アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

INSANITY

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m


「思索は下から昇ってゆくものであるとすれば、瞑想は上から降りてくるものである」

By 三木清


 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


*裾野を広げていくという事

 今時の若い子はマニュアル車乗れない、コレは良く聞く話である。ソレどころかSオーナー曰く「今の若いレーシングドライバーですらMT乗れない子が結構居る」んだそうである(^_^;)今の若いレーサーはカートから上がってくる子が殆どだし、レースカーもセミMTだから、3ペダル乗れなくったって別に問題無いからだそうである。だから「今の人はクルマ買ってから売るまでの間、エンジンルームを開けた事が無い」「オイル交換やタイヤ交換みたいなメンテを意識的にやった事が無い」って言われても別に驚かんが、流石に【エンジンブレーキを知らない、トランスミッションが何だか知らない】にはビビったモンである。いくら何でもエンブレ知らないってのは、ワタクシ的にはヤバいと思うのである(;´Д`)


 でもって何故こうなるかって、理由は簡単である。その答えは「そういうヤツにまでクルマを売ってるから」である。クルマ市場を拡大するために下へ下へと裾野を広げていって、そのためにありとあらゆるモンを単純化不要化して、国もグルになって制度や規制を簡易化して、兎に角可能な限り多くの人がクルマを買うように仕向けたのである。その結果、景気が後退したら途端に軽しか売れなくなったり、アクセルとブレーキを踏み間違えるバカが多くなったのも、つまりそういう事である。本来クルマを欲しくない人、クルマを運転すべきでない人にまで、メーカーが手八丁口八丁でクルマを売りつけたから、結果としてこういう事になってしまったのである┐( ̄ヘ ̄)┌


*スーパーバトル物語

 だから所謂「クルマ離れ」って言われる現象も、相対的に考えればフツーな事の様にも思えるのである。そう、本来要らない人や乗れない人が元の状態に戻ったと考えれば、絶対的には減ったけど、相対的には元に戻っただけって事になるのである。さて話は変わって、と:

REV SPEED 2016年 03 月号

REV SPEED 2016年 03 月号

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 三栄書房
  • 発売日: 2016/01/26
  • メディア: 雑誌

まぁこの時期は毎年恒例の筑波スーパーバトルなのであるが、気になる事が一つあるのである。ソレは「新車が少ない&活躍してない」って事である。新車は精々86/BRZかNDかVABかスイスポぐらいで、出場車両の大半が旧車であり、タイムアタック上位車両も旧車なのである。コレが海外ならば、間違いなく旬者の方がメインになってる筈なのである。何つーか、国産スポ車の全盛期はやっぱ終わったんだなぁって実感したのである(´・ω・`)


業物語 (講談社BOX)

業物語 (講談社BOX)

何つーか、このシリーズは最初からずっと読んできたから、ココまで来たらもう最後まで付き合っちゃえって感じである(笑)最近はメディアミックスが主体で、この作品もアニメ化されたりしてるんだけど、ワタクシは昔も今も原作至上主義である。どんな作品も何だかんだ言って、やっぱ原作が一番味わい深いからである。


ガラパゴスの裾野

 でもまぁ、こういう現象って、実はクルマに限った話でもないのである。テレビも映画も音楽もゲームも家電もケータイも何でもそうであるが、ニッポン製品(特にニッポン国内に限定したソレ)は下へと裾野を広げていくから衰退するのである。分かり易く書くと、こんな感じである:

シェアを拡大しようとする

価値観が土地や文化ごとに全く違う海外を相手にするのは大変

その点、ニッポンは実質単一民族だから楽

でもニッポンは狭い&同業者も多いから、裾野を横に広げるのはすぐ限界が来る

でもブランド化して上に売るのは更に難しいから、市場を下へと拡大する

その結果として全体的なレベルは下がり、色んな制限が加わる事になる

真っ当な人やレベルの高い人がニッポンのソレを見限って、海外のソレに流れるようになる

シェアを維持するために、更に下へと裾野を拡大しようとする

更にレベルが下がって制限が増え、真っ当な人やレベルの高い人は更に見限るようになる

以後悪循環

( ゚Д゚)マズー

というワケである。出来るだけ多くの視聴者を得たい&出来るだけ反発は控えたいから、テレビ番組がバラエティばかりで自主規制がやたらと多くなる。カネ出してくれるオタク層をなるべくキープしたいから、表現や売り方が日に日に露骨になる。つまりニッポンという狭い場所をグルグル回ってるから、結果としてこうなるのである。


 じゃあどうすれば良いかと言えば、察しの良いロンマニアの方ならば既に理解している筈である。ニッポンの外へ出て横に裾野を広げるか、或いはブランド化して上へと裾野を広げるか、あるいはその双方である。幸いにもクルマの方はデザイン良くしたりだとか、スーパーカーに挑戦して富裕層に訴えたりだとかいった努力が見られるのだが、問題はその他である(^_^;)和ゲーはソシャゲ化が止まんないし、邦楽は未だCDに固執してるし、マンガやアニメとかはオタク層確保に余念がない。やっぱ何ちゅーか、ニッポン人は未だにバブル前後を忘れられないんだなと思ってしまうのである。さてボヤいてもバブルを忘れる事は無いだろうから(笑)さっさと寝るに限る今日この頃であった。