アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

EAT THE HEAT

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m


「私は悲観的な見方はしない主義だ。物事が思い通りに行かなくても、前に進もう。雨が降るのではないかと心配すると、本当に雨が降るものだ」

By クリント・イーストウッド


 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


*走行会の欠点

 走行会は確かに楽しいが、問題点が1つだけある。ソレは「日時と天気を選べない事」である。急用ができてしまったらキャンセルせざるを得ないし、キャンセルは大概開催1週間前になると払い戻しが出来ない場合が殆どである。でもって日時が動かないって事は、天気も選べないって事である。ワタクシがR35で走行会行かなくなった理由が正にコレであり、R35のタイヤはウェット路面に弱い&クルマもパワーがあって重たいため、雨のサーキットで走らすには色々とリスクが高いのである。だからR35走らせる時は天気と日時を選べるライセンス走行枠で走ってるのである。さて話は変わって、と:

最早お馴染みとなってしまった筑波2000のコース図である。特に改装されただとか修復されただとかいうトコは無く、全く以って前回走った時のまんまである。何だかんだ今年のサーキット走行もコレでお終い。つまり走り納めなので、目指すはベストタイム更新(`・ω・´)・・・と言いたいトコであるが:


予報では「降るのは18~19時ぐらい」とされてた天気が急に崩れて、大降りではないにしろ雨が降ってきやがったのである。折角機械式LSDを導入してベストタイムの大幅な更新を狙ったのであるが、コレで来年に持ち越しになってしまったのである(´・ω・`)ただまぁウェットコンディションを実際走ってみないと分からん事も多々ある&ウェットでの参考タイムも一度ぐらいは取っておいて損は無いと思ったので、走行を断念する参加者も居る中、敢えて走行する事を決断した次第である。


*ウェット走行のキモ

 ウェット走行で一番重要なのは何か?ワタクシは「1にも2にもムチャをしない事」だと思うのである。自分が攻め過ぎて事故るのもだけど、他車が攻め過ぎて事故る可能性だって高まるからである。つまり、他車を巻き込むor他車に巻き込まれるリスクも増えるワケである。だから追い抜く時は相手が譲ってくれた場合に限るし、クリップに鼻を捻じ込んだりとかサイド・バイ・サイドだとかは以ての外である。年末というこの時期、板金屋は何処も仕事納め間近だろうから、壊れた愛車を眺めながら年を越す事ほどクルマ好きにとって悲しい事は無いのである。というワケで、早速走行動画である:

ワイパーの動きで分かる様に、ソコまで激しく降ってるワケではないのである。が、路面μは著しく落ちてるため、タイヤのグリップはガタ落ちである(^_^;)ブレーキは簡単にABSが介入するし、コーナー立ち上がりも慎重にやらないと簡単にケツを振るし、ストレートで加速してもスピードが全然乗ってこないのである。あと雨が強くなったり弱くなったりを繰り返してるので、グリップが一定じゃないのである(´ヘ`;)ベストタイムは1分16秒3、このクルマでウェットは初めてだから、まぁこんなモンであろう。


 でもって、ウェットでの理想タイムを知るにはどうすれば良いか。答えは「プロに同乗してもらう」である。以前ドライコンディションで同乗して貰って、その際に「デフを入れればあと0.4~0.5秒ほど短縮できる」ってアドバイスも貰ってたので、ソレを基にウェットでの理想タイムとドライとの時間差を検証してみようと思うのである:

タイムは1分14秒5。LSD無しのドライで1分11秒1で、デフ入れて凡そ1分10秒7ってトコであろう。そうすると筑波2000でのドライとウェットのタイム差は3.5~4秒ぐらいって計算になるのである。この様にドライじゃ得られない貴重なデータも得られたので、決してムダではなかったのである。あと導入した機械式LSDもワタクシの思惑通りに効いてくれたので、そういう面でも非常に有意義な走行だったと言えるのである(^-^)


 今回ウェットを走ってみて、改めて確信した事があるのである。ソレは「クルマの素性が良い事と、重量が軽い事は、何にも勝る正義」って事である。重量物が中心に集まってれば集まってるほど、重心が低ければ低いほど、挙動が破綻した時のクルマの乱れが少なくて済むのである。そしてクルマが軽ければ軽いほど挙動が破綻した時の崩れ方も少なく、崩れ方が少ないほど立て直すのも容易なのである。コレにバランスよく仕上がった足回りがあれば、正に鬼に金棒である。ワタクシのNDは今まさにその状態にあるため、ウェットでも思った以上に怖くなかったのである。さて雨は降り続いたまま、今年最後の1本を走ったのである:

今回は前を走ってるBMWが同じぐらいの速さでビミョーな距離に居たので、残念ながらタイムは伸びなかった次第である(´・ω・`)追い越そうとしてワタクシがコース飛び出してもアレだし、変に近づき過ぎてBMWが慌ててアレしちゃう可能性もあるし、何れにせよココで何かあってもお互いつまんない事になってしまうんで、ムチャしないのが一番である。何せサーキットで起こった事故は全て自己責任になるんだから、余計な事故をするぐらいだったら欲を引っ込めた方が賢いのである。


*ブレーキを残すという事

 というワケで残念ながらベストタイム更新はならなかったけど、貴重なデータをゲットする事はできたんで、ソレはソレで良かったと思うのである。今んトコNDにはコレ以上大掛かりなチューニングを施す予定は無いんで、タイムならまた何時でも狙えるからである:

最後は何時もの様にジャンケン大会をして終了である。そして案の定、今回もショボい余りモンしかゲットできなかったりするのである(笑)


というワケで、今年も無事走り納めてきたのである。今回良かったなと思ったのは、ウェット時のデータを得られたのもだけど、ソレ以上に長年ワタクシを悩ませてたモンのコツが分かったからである。ソレは「ブレーキ残しのやり方」である。


 凄く簡単に言うと「ブレーキ踏む足の筋肉を緩めるだけ」である。フルブレーキかます時は足の付け根の中心でブレーキペダルの中心をドカンと踏むのが基本であるが、フルブレーキする時は足の筋肉にソレなりの力が入ってる筈である。その状態で足を動かさずに、筋力だけを緩めるのである。そうすると足の重さと筋や腱のテンションがブレーキペダルにある程度乗っかってて、フルでないにしろブレーキがかかった状態になるのである。その状態が正に「ブレーキを残してる状態」なのである:

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ブレーキングポイントに差し掛かる

足の付け根の中心でブレーキペダルの中心をドカンと踏んでフルブレーキかます

直線で必要な減速をほぼ終わらせる

フルブレーキしてる足の筋力を緩める

脱力した足がブレーキペダルに乗っかった状態でステアリングを切り始める

ステアリングを切ってクルマが上手く旋回し始めてきたら、漸くブレーキ踏んでる足を引き始める

曲がり切ったらブレーキペダルから足を完全に放す

アクセルを徐々に入れて、カウンターステアで姿勢を整える

(゚д゚)ウマー
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「ブレーキを残す」って口で言うのは簡単&何処のドラテク教本にも書いてある事だけど、でも「じゃあ残すにはどうすれば良いの?」って質問の答えは意外と少ないのである。踵はフロアにシッカリ固定した状態でブレーキ踏んで、踵を動かさないまま筋力だけで微調整する。たったコレだけの事なんだけど、ココまで来るのに随分と時間がかかってしまったモンである(´Д`)こういうのが分かるとドライビングが更に楽しくなるし、また走りたくなってしまうのである。何故同じコースをグルグル走ってるだけなのに、何故だか何時まで経っても飽きない。その理由の片鱗が分かった希ガス今日この頃であった。