アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

CROWNED IN TERROR

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m


ファミコンって、子供たちが一番音楽的感性の育つ時期に何度も聴くわけだから、すごく大事だと思うよ。だから子供たちにメロディやハーモニーと言った、音楽本来の楽しさが感じとれるものを作っていきたい」

By すぎやまこういち


 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


*自由は最高のスパイス

 ガキの頃に夢中になってたドラゴンクエスト(以後DQ)シリーズとファイナルファンタジー(以後FF)シリーズであるが、ココ数年ノータッチなのである( ̄〜 ̄)DQは8以降、FFは13以降、其々全然やってない。以前にも述べたと思うが【The Elder Scrolls IV: オブリビオン】の衝撃が凄過ぎたのである。何処へ行くのも自由、どういう風に話を進めるかも自由、どういう風に自キャラを育てるのかも自由、何もしないのも自由。そしてその自由を支える圧倒的なグラフィックとボリューム。その圧倒的な自由さとスケールに、ワタクシは計り知れないショックを受けたのである。何ちゅーか「コレこそが真のロールプレイングだッ!」って感じに、ゲーム内での自分の人生を自由に生きる快感の虜になってしまったのである。ソレを知って以来、DQやFFじゃ物足りなくなってしまったのである。



 ニッポンのRPG(以後JRPG)は悪いとは言わないけど、何ちゅーか「役割を演じてる」というよりかは「役割を押し付けられている」って感じなのである。キャラクターやストーリー重視になるにつれて自由度は減っていき、何時の間にか役者ではなく、観客にされてしまってるのである。ワタクシが望んでないにも関わらず伝説の勇者にされて、ワタクシが望まないにも関わらず囚われのお姫様を助けに行かされて、ワタクシが望まないにも関わらず魔王を倒して世界を救う事を強いられるのである(笑)自分が自分の好きなように人生を生きられるのではなく、作り手が「コレが最高の人生」って思ってるソレを押し付けられる。ワタクシとしては「だったらゲームじゃなくって、映画かアニメでやれよヽ(`Д´)ノ」って言いたくなるのである。


*14年振り

 ワタクシがJRPGにハマったキッカケはDQシリーズであるが、そのDQシリーズは8までしかやってないのである。9以降は任天堂ハードで発売されたのであるが、その頃にTES4及び洋ゲーの洗礼を受けたワタクシとしては、態々DQの為にハードを買う気は無くなってしまってたのである。そんなワタクシであるが、9月ぐらいまでやりたいゲームが全く無い&最新作がPS4で発売されていたので:

遂に復帰してしまったのである(笑)DQは8以来だから、実に14年ぶりのDQである。ニッポンが誇るJRPG二大巨頭の一つが、果たしてTES5、FO4、ウィッチャー3といった洋ゲー最高峰のRPGに何処まで肉薄できるのか、ソコを知りたいと思ったからである。





 まだデルカダール城を脱出して不思議な鍛冶が出来るようになったトコまでしかやってないのであるが、ソコまでの感想は「あ〜、洋ゲーの影響受けまくりだなコレは( ̄▽ ̄;)」といったトコである。3Dで上下のあるマップ作りといい、小クエストをこなすシステムといい、画面左下にミニマップが出てくるトコといい、開発陣が洋ゲーに影響を受けまくってる事がこの上なく分かるのである。でもって中身の方は、分かり易いぐらいにDQのソレである。洋ゲーの手法を以って、DQの世界を構成した、そんな感じである。だから今までのDQに親しんだ人ならば、何の問題も無く今作もプレイできるはずである。この「進化しまくったけど、中身は今まで通りのDQ」ってのも、ある意味凄い事なんじゃないかと思うのである。



 ただやっぱ何ちゅーか、TES5やFO4とかに慣れ親しんでしまったワタクシとしては、やっぱ未だにコマンド式戦闘&フルボイスじゃないってのは、すんごい違和感を感じるのである(^_^;)あとグラフィックも綺麗にはなったとはいえ、やっぱ洋ゲーのソレと比べると全然遅れてるとしか言い様が無いのである。そしてグラの進化によってキャラクター重視とストーリ性が従来シリーズよりも強くなったせいか、今までのシリーズ以上に一本道感が強くなった希ガスのである(´ヘ`;)昔のDQってワタクシが記憶してる限りでももう少し自由度が高かったはずなのであるが(まだ序盤ってのもあるんだろうけど)ココまでずっと一本道なのである。曰く「ストーリーは素晴らしい」らしいのであるが、コレからのお楽しみにするとしよう。


*ブランドは永遠に非ず

 長くなってしまったが、ココまでの率直な感想を簡単に述べるとこんな感じである:

  • 技術やグラは進化しまくってるけど、基本的に「毎度お馴染みのDQ
  • 洋ゲーをやらない人的には感動するかも知れないが、洋ゲーをやる人としては目新しさや感動は薄いかも
  • ゲームバランスも整ってて展開も良く練られていてはいるが、目新しさは今んトコ見当たらない
  • 洋ゲーと比べて何が足りないかって、技術力が足りない
  • 昔からそうだと言われたらソコまでだけど、基本的に子供向け

といったトコである。確かにDQの本家だけあって、良く出来てるし面白いのは間違いない。が、ソレはどちらかと言うと「後ろ向きな面白さ」なのである。例えるならば、水戸黄門が印籠を出した時の盛り上がりみたいなモンである(笑)楽しいのは間違いないんだけど、ソコに未来性はあるのかって話である。このDQ11が全世界に向けて「コレが和ゲーの神髄だッ!ゲームの未来は俺達が作るッ!」って示せるモンがあるかと言われたら、ワタクシの答えは「今んトコはノー」である。


 こう言っちゃアレなのであるが、やっぱ内輪ウケがメインって気がしないではないのである。お約束や王道的ストーリーやアニメ調の絵が好きなニッポンのユーザーだけにウケれば良い、従来のDQが好きな人にウケれば良い、新しい分野や新しい客層を開拓するのは先送りで、安定した稼ぎが得られればソレで良い。そういう後ろ向きな方向性を、DQブランドで誤魔化して売っている。そんな見方も出来ないではないのである。ソレが面白いのは分かるけど、でも堀井雄二鳥山明すぎやまこういちも永遠に生きられるワケじゃないし、今のままだと3人の誰かが居なくなったら即座に終わってしまうのである。永遠には生きられないからこそ、新しい挑戦や新世代へのバトンタッチは必要不可欠。改めてそう思う今日この頃であった。