アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

THE BAD, THE WORSE, AND THE OUT OF PRINT

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m


「日本に四季があるように、自分の人生にも野球にも四季がある」

By 桑田真澄


 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


グローバリズムって何ですか?

 ニッポンの大学を出たニッポン人が、卒業後に外国資本の会社で働く。何か問題あるであろうか?当然ナッシングである。ゴールドマンサックス行こうがヒューレットパッカード行こうがマイクロソフト行こうが、何処の国のどんな企業に就職しようがソイツの勝手である。ソイツにとってニッポン資本の会社は魅力が無かったから行かなかっただけの話であり、来て欲しいのならソイツにとって魅力のある企業になるか、或いは外資よりもガッツリ給料を積んでやれば良いのである。ネットが無くて海外渡航にえらく手間がかかった昔なら兎も角、今は情報もカネも人もモノも自由自在に世界中を飛び回る時代である。人がガンガン出ていくけど、その代わり外国からガンガン入ってくる。ニッポンのモノや人やカネや情報がニッポンだけに留まる時代はもう既に終わっているのである。


 ソレが【今秋ドラ1候補のパナ・吉川峻平、プロ経由せずメジャー挑戦へ】や【結城海斗「甲子園よりアメリカ」ロイヤルズとマイナー契約】に関するワタクシの見解である。彼等がMLBを目指すのは彼等の自由だし、彼等の権利である。彼等2人にとってNPBは目指すべき憧れの舞台ではなかったってだけの話であり、後にも先にもソレだけの話である:


ところがニッポンには「田澤ルール」なるアホな決まりがあって、ソレによると「ニッポンのドラフトを拒否して直接海外挑戦した選手は、ニッポンに戻っても高校出身は3年間、大学・社会人出身は2年間、ドラフトで指名できない」んだそうである┐(´д`)┌ニッポンで生まれてニッポンでやきうしてたってだけで、ニッポンやきう界を勝手に担わすなんて、この21世紀に何の冗談だって話である。


*制裁なんか怖くない

 ところがニッポン社会ってヤツは変に現状維持志向が強く、何ちゅーか「皆が今まで通りの生活を送る為には、個人の権利を多少犠牲にしても仕方が無い」って考えるヤツがが少なくないのである。だから今回のコレに関しても「行きたい気持ちは分かるけど、でもソレやったらNPBのレベルが落ちてしまう云々。だからFA権得られるまでは我慢してニッポンでプレイして欲しい」って意見も少なくなく、実際に【某ジャーナリスト】とか【某元監督】とかに至っては「ポスティングを廃止せよ」って言葉も出てくるほどである。そんな事したら直に行っちゃうヤツがさらに増えたり、或いはアメリカの大学行って向こうのドラフト受けるヤツが出てきたりするから、ワタクシは逆効果だと思う次第である。


 こう言っちゃアレであるが、反対してるヤツ等ってのは、明確なビジョンがあって反対してるワケじゃないのである。ただ単に「今まで通りのNPBじゃいられなくなるッ!」って理由で反対してるだけであり、ソレ以上でもソレ以下でもないのである。じゃあ問題は、その田澤ルールとかやらにどんだけ効果があるんだって話であるが、事の発端となった田澤純一の実績を見てみると:

  • 実働10年で稼いだ年俸は約280000諭吉
  • 今年はアレだけど、上手く復活出来たらあと数年、約100000諭吉は固く稼げる
  • そんだけ働ければMLB年金も満額貰え、60歳から死ぬまで毎年18万ワシントン(約2100諭吉)支給される
  • 引退してもMLB関係の番組や特集に呼んでもらえるし、アメリカでのやきう関係の仕事も山ほどある
  • 田澤ルール絡みで自伝を書けば印税も入る

何ちゅーか田澤の場合、直接MLB行って大正解だったようである。つーか、ぶっちゃけ羨まし過ぎるのである(笑)しかしまぁ、メジャーリーガーってのはやっぱガッツリ稼げるモンである( ̄Д ̄;)果たしてただ単に「ニッポンやきうの発展ガー」って叫ぶだけで、この稼ぎを諦める事が出来るであろうか。愛国心にターボとスーパーチャージャーのツインチャージャー状態にしたうえでNOS吹いたってムリである(爆)


 そう、NPBのお偉方がマジのマジでニッポン人選手の流出を何とかしたいんだったら、先ずはこの格差を何とかしなきゃならんのである。アマチュア選手にワケ分からんルールで脅迫したり、ただ単に「ニッポン球界の為、ニッポンのファンの為」って情に訴えかけるだけじゃダメなのである。が、残念な事に、今のニッポン球界の構造はそう簡単に変わるモンでもないし、変える気も無いヤツが殆どである。ニッポンのやきうはムダに歴史が長くて実績があるから、殆どの人がソレに自負を持っちゃっているのである。何ちゅーか、外野が何か言っても「我々には我々のやり方があるッ!我々のやり方でアメリカに追いつくんだッ!」って意地になってて、柔軟に物事を考えられないって感じである。


*行くだけムダ

 最終目標はMLBっていう高いモチベーションを持っており、且つソレに見合う才能を持っているのなら、ぶっちゃけNPBは入団するだけ時間のムダ。世知辛い話であるが、コレが事実だとワタクシは思うのである。その事は上記の田澤と、あと大谷翔平が証明してしまったのである。昔は上原浩治NPBを経由しないで直接行こうとして断念したが、今の実績を考えると直接行っちゃった方が正解だったのである:

今回直接行く事になる2人が成功すれば、今後更に直接行くパターンが加速すると思うのである。でもってNPB側がコレに対して何ができるかと考えたのであるが、恐らく今まで同様にビックリするぐらい何もしない&何も出来ないとワタクシは予想するのである。親会社からの出向でしかない球団社長達&天下り官僚でしかないコミッショナーが、ガチのエリート集団であるMLB首脳陣に歯が立つとは思えんからである。


 まぁ何ちゅーか、コレがグローバリズムってヤツである。優秀な人材はより良い待遇を求め海を渡ってゆき、世界中の同業者が否が応に競争に巻き込まれる。既に他のスポーツがそうなってるのと同様、やきうとて例外じゃないのである。だからこういう時代においては現状維持や鎖国を望むのではなく、オープンにしていくべきだとワタクシは思うのである:

  • 田澤ルールとプロアマ協定の廃止
  • FA取得期間の短縮、及び国内海外枠の廃止
  • 外国人枠の撤廃、或いは大幅な緩和

他にも色々あるけど、取り敢えずまぁコレである。コレだとカネのある球団が更に有利になる?ンなモン競争に決まってるのである。チームを強くして客を呼び込む企業努力なんてして当たり前の話であり、しないでドラフトのクジ運頼みだった今までがおかしいのである。言いたい事は他にも山ほどあるのであるが、ただやきうの話ばかりしてると「やきうの話だなんて、やっぱロンはオッサンだな〜m9(^Д^)」って言われてしまうので(笑)もう撤収しようと思う今日この頃であった。