アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

RESURRECTION THROUGH CARNAGE

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m


「差別に打ち勝つ、差別を撥ね返すたったひとつの道は、自分たち自身が教養と見識をもって社会貢献する。これしかないんです」

By 韓昌祐


 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


*この世は差別で成り立っている

 水野和敏氏曰く「ニッポンと欧米の決定的な違いは、欧米には差別が明確にある事。ニッポンは先進国の中では一番差別が少ない」んだそうである。上流と下流、自国民と移民、有能と無能、そういうので住んでる世界がクッキリ分かれてるんだそうである。通う学校も、嗜むスポーツも、聴く音楽も、乗るクルマも、雑談のネタも、階層毎にクッキリ分かれていて交わる事は殆ど無く、故に人が階層を行き来する事も殆ど無いんだそうである。その代わり良い意味での差別もあって、どの階層の出身であっても特別な才能や能力を持つ人間は重宝され優遇されるため、上も下も特別な才能を磨いて育てる事に熱心で、ソレ故に各種自由は重要であり、国全体で自由が尊重され保証されるんだそうである。



 だから水野和敏氏曰く「クルマはじめニッポンのメーカーがブランドになり難いのは、ニッポンに差別が少ないから」だそうである。ガチの上流階級がどういうモノの考え方をしていて、どういうモンを欲しがってるのかが分からんから、そのニーズに真に答えられるモンが作れないんだそうである。例えばロールスロイスであるが、ロールスロイスは課長以上の社員は全員貴族なんだそうである。名前に”サー”が付いていて、城みたいな家(或いはモノホンの城)に住んでるが故に、同じ様な境遇の顧客が何を望んでるのかが良く分かり、そのニーズに答えられるクルマが作れるんだとか。コレがニッポンだと何をどうやっても庶民的発想が入り込んできてしまうから、ガチ上流階級の人が望むモンからズレてしまうとの事である。


*中下の反乱

 ココ最近のフランスでの大規模デモ&暴動を見てワタクシが真っ先に思い浮かべたのが、正にその水野氏が言っていた「欧米には差別がある」って言葉である。ニッポン人的にはピンと来ないかも知れないけど、上記に書いたように「欧米は上中下と階級が明確に分かれていて、交わる事は殆ど無い」って事を念頭に置けば、その見方は変わってくるのである。特にココ最近はアメリカで見られるように、人材のグローバル化IT技術やAI技術の発展によって単純作業は自動化できるようになっちゃった&人件費の安い発展途上国に丸投げ出来るようになっちゃったから、ある意味中途半端な先進国の中流下流の人間には仕事が回らなくなって失業率がガツンと上がってしまったんだから、そりゃ税金上げれば暴動が起きるに決まってるのである。



 こういうのを見るとニッポン人的には「フランス大丈夫なのマジで(;´Д`)」って思うだろうけど、大丈夫なんだそうである。何故ならフランスの経済やら軍事やら政治やらの肝心要な部分は上流階級の人間達がガッツリ確保してあるので、多少の事ではグラつかないんだそうである。欧米各国が思い切って移民をガッツリ入れられちゃうのは、その差別社会により移民達が国の肝心要の部分に入ってこないからこそ成り立つ方法なのである。コレは良いか悪いかではなく、ヨーロッパ社会の昔ながらのやり方であり、ある意味ヨーロッパの伝統でありアイデンティティーなのである。民主主義とか人権とかいう概念が欧米から生まれたのも、こういう差別社会が根底にあるからじゃないかとワタクシは思うのである。



 ココ最近のニッポンも入管法の改正で移民がどうたらこうたらと騒がれているが、一番の問題はこの「ニッポンには差別が少ない」という点なのである。欧米は明確にソコんトコをシッカリ切り離していて、自国民か自国文化をう完全に受け容れた帰化人にしか国の重要な根幹部分を任せないが、ニッポンはそうならない可能性があるって事である。何せ「ニッポンはニッポン人だけのモンじゃないッ!」ってマジで言った総理大臣が居たぐらいだから、全ての人種や民族が一緒に仲良く暮らせるって幻想を抱いてマジで実行しそうな危うさがあるのである(´ヘ`;)理想は理想で重要なのだが、理想よりも先ずは現実的な行動が先なのである。理想なんてモンは、目の前の現実問題を一つずつ解決してけばその内辿り着くモンである。


*移民について

 因みに移民についてのワタクシの見解であるが「ニッポンのルールを守れてニッポン文化を尊重できるのならウェルカム」といったトコである。分り易く言えば、条件付きの移民推進派って感じである。確かに皆が皆ルールを守れて文化を尊重できるとは限らんのがアレであるが、でもニッポン人だけでニッポンが今後成り立たんのはワタクシが言うまでもなく明確である。どっかのフェミニスト社会学者は「ニッポンには移民はムリだから、諦めて皆で仲良く貧しくなろう」とか言ってたのであるが、ソレはムリな話である。何故なら古今東西、貧乏だけど皆が楽しく幸せに暮らしてた国なんて存在しないからである。よくアフリカや中東とかで戦争してるのを見て「何故貧乏なのに戦争するの?」って思う人が居るが、貧乏だからこそ戦争するのである。


 だからニッポンが今後も平和と安全を維持したいのであれば、引き続き豊かである必要があるのである。で、少子化が進む中でどうやって人口を増やすかと言われたら、もう移民しか方法が無いのである。こう書くと「移民の前に少子化の改善が先だ云々」とか言われるけど、少子化ってのは先進国になったら避けられないモンなのである。欧米だって出生率が2超えてるトコも、よくよく調べてみたら帰化した移民のソレが出生率を押し上げてる場合が殆どなのである。だからニッポンの移民受け入れは避けられないとワタクシは考えてるし、その為にも「如何に上手く移民を受け入れるか」を検討しなけりゃならんと考えているのである。まぁこの事について言いたい事は山ほどあるのであるが、限が無いのでコレぐらいにしておこうと思う今日この頃であった。