アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

H8 FOR THE MASSES

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m

「ああ、習慣とはやっかいなもの。いまわしいと思うものにすら身を縛られる」
By フランツ・グリルパルツァー

 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


*ミリタリーに興味の無いサバゲーマー
 このマガジンポーチ、カタログには「5.56mmマガジン対応」って書いてありますけど、89式のマガジンって入りますか?ミリタリー属性のあるロンマニアの方なら「( ゚Д゚)ハァ?何言ってんだお前?」ってなるだろうけど、こういう質問ってマジであるのである。ちゅーのも最近のサバゲーブームをキッカケにサバゲー始めた人ってのは、ミリタリー趣味を持たずに「サバゲー=ゲームやレジャーの類」って認識で始めちゃう人が結構居るのである。サーキット走行した事無いけどレースゲームやったり、格闘技の経験無いけど格ゲーやったりするのと同じ事が、サバゲーにも起こってるのである。
 

#8【初心者向けサバゲー装備の選び方①】サバゲーを始めるには?【グローブ、ベルト、マグポーチについて解説】

 そういう人からしてみれば、M4もM14もP90もM1911AもP226も等しく「6mmBB弾を発射する鉄砲」であり、実銃がどんな口径の弾丸を使ってるか&弾丸の口径によって対応するマガジンポーチが違うという発想には至らない事だってありうるのである。ココ最近のサバゲーブームの流れの中でUABという競技が誕生したのだが、UABが誕生しえたのも上記の様にミリタリーに囚われないサバゲーマーが増えたからじゃないかと思うのである:

UAB1 全国ランキング戦 ZEEK大会 全試合(2018.01.08)
でもってUABで一番目に付くのは、その通常のサバゲーでは見られない、一見変わった鉄砲の存在である:
www.hyperdouraku.com
何故このような形の鉄砲になるかって、効率を最重要視してるからである。通常のサバゲーと違ってUABは競技でありスポーツでもあるので、勝利が唯一かつ最大の目的なのである。そして他のスポーツ同様、競技する上でメリットの無いモンは悉く削ぎ落されてしまうからである。

 何故実銃とかけ離れた鉄砲が受け入れられるかって、競技だからってのもあるのだろうけど、一番はやっぱ「ミリタリーに対する拘りが無いか、あっても少ないか」だと思うのである。でもってゲームやレジャーの一環としてサバゲーに入った人ならば、勝利や効率の為にリアリティーの無い鉄砲を受け入れる事に抵抗があまり無いのではと思うのである。ワタクシもそうであるが、昔ながらのミリタリー趣味からサバゲーに入った人は、あのリアリティーの無い鉄砲は受け入れがたいのである。何故ならば、リアリティーサバゲーを楽しむために欠かせないからである。

*リアルである必要は無いが、リアリティーは必要
 ワタクシが常々言ってるサブタイのセリフの意味ってのは、つまりそういう事である。ミリタリー趣味からサバゲーに入った人間は、まず間違いなく実銃にロマンを感じているのである。だから鉄砲をカスタマイズする時も「この部隊ではコレを使ってた」とかいう仕様に拘るし、実物パーツを好むのである。そして自分オリジナルの鉄砲を作る時も、必ずと言って良いほど「実銃でこういう仕様の鉄砲を作った時、果たしてちゃんと動くのであろうか」という想像を元に作るのである。だからM4カービンの場合だと、エアガンじゃ無くても平気だと分かっていても、ガスチューブとバッファーチューブは欠かせないのである。

 あとタクティカルトレーニング(通称タクトレ)で教わるテクニックってのは、基本的に実銃のソレをベースにしてるのである。実銃は反動があるから足腰をシッカリ構える必要がある&ハンドガードやグリップの握り方も反動を抑えるためのソレになるのだが、ぶっちゃけエアガンは反動殆ど無いから参考にならない部分も少なくないのである( ̄▽ ̄;)上記にある様にUABの動きがクネクネしてるのも、エアガンだから反動を抑える必要が無いからである:

タクティカルトレーニング サバパ タクトレフィールド
でもミリタリー趣味から来た人間としては、反動が無くったって実銃のソレでなければダメなのである。何故ならば、ソコにリアリティーがあるからである。リアリティーがあるからこそ、サバゲーは盛り上がるのである(笑)

 どっかの雑誌に「サバゲーとは何か?」の問いに対して「ゲームとレジャーとファッションの融合」とあるが、その根底にあるのが「実銃や実存部隊や実戦に対するリアリティーの追求」なのである。だからエアガンやサバゲーとしてはムダな各種要素も、リアリティーの為には外す事はできないのである。巷ではUABの事を良く思ってないサバゲーマーも居るらしいのであるが、その主な理由は”違和感”じゃないかと思うのである。一般的なサバゲーマーが絶対に欠かせないとするモンをUABプレイヤー達は躊躇なく削ぎ落してくるから、そりゃ違和感バリバリな筈である(^_^;)

*みんなちがって、みんないい
 じゃあどっちが正しいのかと問われたら、ワタクシの答えは「どっちも良い」である。クルマに例えるならば、グリップとドリフトみたいなモンである。目的やゴールが違うだけで、根本にあるモンは同じだからである。だから揉める必要なんてないし、やりたい事をやりたいようにやればいいのである。ただし、互いに敬意を示す事は大事である。ソレが出来なければ、多様性もへったくれも無くなってしまうからである。ワタクシに言わせれば、こういう多様化は成長した業界には当然起こるモンであり、歓迎こそすれ眉を顰めるモンなんて無いのである。


まるで映画の世界!?SFサバゲーイベント『SPARKサバ』に行ってきた!【密着特集】

10.21(日)全国のUABプレイヤーが集結!パンクラス × UAB 大会ダイジェスト!

 寧ろワタクシは、UABだけでなく今後も色んなサバゲーの形が現れるだろうと思っているのである。ニッポン剣術が数えきれないほどの流派に分かれているのと同様に、サバゲーも人が増えれば色んな考え方が出てくるのが当たり前だからである。重要なのはそういう考え方を(公共に迷惑を及ぼさない限り、他者の主権を侵害するモンでない限りは)受容し寛容になる事だと思うのである。オタクは自分の居場所を守る為に保守的排他的になりがちだけど、サバゲーももうオタクのネクラな遊びから卒業するべきである事を改めて言っておきたい今日この頃であった。

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