アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

EFFIGY OF THE FORGOTTEN

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m

「安全を得るために自由を放棄する者は、そのどちらも得られないし、得るに値しない」
By ベンジャミン・フランクリン

 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


*やっと出てきた20年モデル
 ワタクシは何だかんだ言って、国産車が好きである。何故好きかって、信頼できる機械だからである。特にサーキット走行とかをするにあたっては機械の信頼性がそのまま生死に直結するため、信用できるマシンは何より重要なのである。ワタクシは今まで計4台ほどの国産車でサーキット走行を嗜んできたが、その何れもノントラブルで30分程度の全力走行をこなせてきたのである。だから出来るのならば今のR35の後継車は国産車が良いと思っていたし、この【20年モデルR35NISMO】には「ひょっとしたら・・・ひょっとするかもッ(;´Д`)」っていう淡い期待を抱いていたのである(笑)


日産GT-Rニスモ MY2020 世界初試乗!@アウトバーンで時速300キロ超え⁉︎

 何が問題なのか。巷で2460諭吉と噂される価格もそうであるが、一番はやっぱりブレーキである。ワタクシが小耳に挟んだ話、コレの鋳鉄ローターは用意されてないんだそうである(´・ω・`)コレが100%のガチカーボンローターならまだ考えんでもないが、残念ながら他所のスーパーカー同様にセラミックカーボンである。何がアレかって・・・

100%のガチカーボンローターなら効きも耐久性も最高レベル

ただし100%のガチカーボンは200℃以上にならないと効かないから、街乗りじゃ使えない

( ゚Д゚)マズー

低温で効くようにする為、カーボンにセラミックを混ぜる

低温で効くようにはなるけど、その代わり耐久性が落ちる

サーキットで使うと鋳鉄ローターと同じようにガリガリ削れていく

しかも値段は鋳鉄の何倍もする

( ゚Д゚)マズー

・・・という事である。街乗りオンリーならばカーボンセラミックローターでも全然問題無いし、寧ろそっちの方が乗り心地抜群である。でもサーキット走行を嗜むにおいては、コストパフォーマンスが余りにも悪過ぎるのである。因みにポルシェやフェラーリとかは鋳鉄ローターのオプションがちゃんとあって、サーキット走行を嗜む顧客にはそっちを勧めてるのである。こういうクルマにコスパを求めるべきではないというのは正論であるが、生憎ワタクシのサイフには限界があるのである(笑)というワケで、残念ながらこの新型R35NISMOは候補から外れてしまったのである。

*軽自動車を選ぶべきではない理由
 話は変わって、ワタクシは軽自動車をあまり好きではないのである。軽自動車というコンセプトは秀逸だし、ニッポンらしいクルマ文化の一つである事は認めるのである。が、ココ最近の軽はまるで十徳ナイフめいて色んなモンを詰め込み過ぎて、本来の軽自動車らしさを見失ってるように見えるのである。車体は小さいままエンジンも小さいまま、車内は広くして快適装備や安全装置も出来るだけ多く付けて、そんで値段はできるだけ安く。そんなん何処かで限界が来るに決まってるし、或いはとっくに限界が来てるのをあの手この手で誤魔化しているかである。


人気の軽自動車 衝突試験まとめ【JNCAP自動車アセスメント】

 言っちゃ何だが、ワタクシはこの手の衝突試験を殆ど信用していない次第である。ちゅーのも正面やオフセットは事故の中でも一番多く、ソコにはエンジンルームもあって、FFだから操舵性にも関係してるから、そりゃ何処のメーカーだってシッカリ作り込むだろうからである。が、問題は真横と真後ろである。今時の軽自動車って車内空間を出来るだけ広くしようとしてるから、ボディーは薄くなり背丈も高くなってるのである。そんな中で真横からぶつかられたら潰れるだけでなく転がるし、後ろからぶつけられたら飛んでくこと必至であろう。当然、クルマは廃車である。

 こう書くと「ちゃんとした衝突安全基準を通ってるんだから問題ないじゃないか」と言われそうだが、問題はソコである。その安全基準とやらが落とし穴で、ソレ故にワタクシは軽自動車の安全性を信用してないのである:

  1. フルラップ前面衝突試験:時速55kmでコンクリート製の壁に衝突させ、乗員保護性能の度合いを評価
  2. オフセット前面衝突試験:時速64kmで運転席側だけを前面衝突させ、乗員保護性能の度合いを評価
  3. 側面衝突試験:側面から質量950kgの台車を時速55kmで衝突させ、乗員保護性能の度合いを評価
  4. 後面衝突頚部保護性能試験:後面衝突を再現出来る試験機を用い同一質量の自動車が停車中の自動車に時速32kmで衝突した際の頚部保護性能の度合いを評価

分かり易く言うと、コレって車重によって変わるのである。でもって軽は車重が軽いから、その分強度は低くて済むのである。特に後部衝突に至っては「試験機を用いて32km」である(´ヘ`;)でもって事故ってのは自分でぶつけるだけでなく、他車もぶつかってくるのである。でもって他車も軽だとは限らず、ミニバンだった場合は車重が2トン近くなる→衝突試験の基準値を遥かに超えるのである(;´Д`)でもって軽自動車というクルマの成り立ち上、コストがかかるであろう衝突試験基準を遥かに超えるような安全性を確保してるとは思えんのである。

*カネがあるならベンツに乗れ
 故にワタクシは軽自動車が好きでないし、カネ払ってまで乗ろうとも思わんのである。こんなトコでカネをケチって、つまらん貰い事故で死んでしまったら、死んでも死にきれないってモンである。よく金持ちやVIPがベンツを好んで乗り回しているのであるが、アレはステータスの誇示以外にも、安全だから乗ってるってのもあるのである。ベンツってクルマは高いだけあって、安全性もバッチリなのである。アサルトライフルでフルオート掃射でもされん限り、ベンツに乗ってれば死ぬ事はまず無い。その安全性こそが、世界中でカネ持ってるヤツにベンツが選ばれる理由でもあるのである。


Mercedes E-Class (2017) CRASH TESTS

 理解の無いヤツ等は「何故クルマにカネをかける必要があるの?走れるんだったら軽で十分じゃん」って言うだろうけど、上記のソレがその問いに対するワタクシの答えである。このような自分の意志だけじゃ不可避な状況に対する不可逆的な損害を防ぐために、クルマにはある程度のカネをかける必要があるのである。たとえ自分が全く悪くなくて、事故った相手に損害賠償をフルに求める事が出来たとしても、失われた命は決して戻らんのである。ユダヤ人のことわざに「カネで幸せは買えないが、不幸から身を守る事はできる」って言葉があるが、その言葉の意味が身に染みる今日この頃であった。

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