アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

MAKING ENEMIES IS GOOD

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m

「ターゲットを絞り込んで、商品を専門化するだけで、価格を引き上げることができる」
By 神田昌典

 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


*ニッポンのモノ作りがこの先生きのこるには
 サブタイの問いに対するワタクシの答えは「ニッポン製品のブランド化」である。ワタクシが度々言ってる事であるが、もう昔ながらの「安くて高性能なニッポン製品」を維持するのは不可能である。つーのも製作技術の向上で発展途上国でも相当レベルのモノ作りが可能になってきたのもそうだけど、一番のネックは人件費である。途上国の圧倒的に低い人件費で値段をガッツリ下げられる以上、ニッポン製品はどう逆立ちしても中国製だとかその辺りの製品との競争には勝てず、実際ニッポンが昔得意にしてた分野は軒並み中国製や韓国製や東南アジア製に置き換わっているのであり、この流れはもう止められんのである。


中国製と日本製

 じゃあ今後はどうすれば良いかって、答えは「”高くても良いからニッポン製が欲しい”って分野に進出する」である。でもってこの分野におけるニッポン製品は何が問題って、高級品を求める人のメンタリティーをニッポン企業が理解してない事である( ̄~ ̄)技術は持ってるんだけど、商品化するのがヘタだし、売り方はもっとヘタなのである。ニッポン企業は高級品を一般商品の延長線にあるモンだと思ってるけど、全然違うのである。庶民向けの商品は便利さとコスパが重要だけど、高級品は満足感と安心感が何より重要なのである。600馬力のスーパーカーをファミリーカーと同じアフターサービスで扱われたら、そりゃオーナーとしては満足も安心も出来ないってモンである(笑)

*リアルである必要は無いがリアリティーは必要
 ただ数は少ないけど、そういうブランド志向に上手く目覚めて「高くて超満足できるモン」を作れるようになってるメーカーもニッポンには存在するのである。その1つが東京マルイで、つい最近サバゲーで某ロンマニアの方の所有する【Mk46 Mod0】をゲームで使わせて頂く機会に恵まれたのであるが、コレが実に素晴らしかったのである。近年のエアガン界は中華はじめ諸外国から大量にニッポンに入ってきてて、中にはニッポン製と遜色ないクオリティーを出せたりとか、国内メーカーには出来ないような独自性を打ち出したりだとかで色々とアレなのであるが、このMk46撃たせてもらった瞬間「あ、マルイなら海外メーカーに駆逐される事は無いわ( ̄▽ ̄)」って確信してしまったからである。


Mk46 Mod.0 東京マルイ 次世代電動ガン マック堺 エアガンレビュー mk46 airsoft marui

 何が凄いって、実物見た時の&構えた時の&撃った時の圧倒的な質感である。昔のマルイの電ガンや今の中華銃にあるようなオモチャ臭さは全く無く、実銃を構えてるようなリアリティーがソコにあるのである。マルイの中の人が実銃を撃って研究したせいもあって、発射サイクルが同じ&リコイルの加減と作動音を限りなく実銃に近づけてある、ベルトリンク装填やバレル交換なども再現してあるから、ただ弾込めて撃つだけでも異様に楽しいのである。でもってソレ以上に何が素晴らしいって、射撃性能がである。何と命中精度がスナイパーライフルとほぼ同じなのである( ̄Д ̄;)その命中精度で1マガジン1000発以上をバラ撒けるんだから、そりゃシャレになってないってモンである。


MK46 MOD.0 次世代電動ガン 東京マルイ エアガンレビュー Airsoft

 この動画にもある通りであるが、0.25g弾を使うと人間の上半身大に確実に集弾するのである。つまり、遠距離から狙って当てられるのである。だからトレポンみたいな遠距離射撃性能に優れた鉄砲とやり合っても負ける事は無く、ソレどころか火力で強引に押し切れてしまうのである。欠点は本体がやたら重く(約6.3kg)持ち運んだり構えたりするのに一苦労する事であるが、その欠点は苦にならないどころかリアリティーを醸し出してくれるのである。何ちゅーか、トレポンとはまた別方向のエアガンの究極を見せつけられたのである。この高みこそがニッポンにしかできないモノ作りであり、海外銃に対するマルイの答えなのである。

*満足感は理屈では説明できない
 ぶっちゃけた話、コレと全く同じ射撃性能を出そうと思ったら、別にMk46じゃなくても良いのである。同じマルイの【MP5Kハイサイクル】買って、社外のハイパワー大容量LiPoバッテリー付けて、同じく社外のドラムマガジン装備すれば、同じ様な射撃性能を遥かに安く叩き出せるのである。が、ソレは単なる「BB弾発射装置」に過ぎないモンであり、鉄砲を撃ってるというリアリティーも無けりゃ、所有する満足感もないし、手入れして長く愛でられる充実感も無いのである。そう、高級品ってのは、理屈や効率じゃないのである。ソレを好む人間は高くても出し惜しみしないし、そして同じかソレ以上に高い新製品が出ても喜んで買うのである。


時を超える技術

 その気持ちを理解できなければ、顧客を満足させるような高級品を売る事は出来ないのである。この手の商品を買う人間ってのは、カネ持ってる一般庶民でもなけりゃ、カネを使う事に快楽を覚える成金でもないのである。この手の商品を買う人間が求めるのはソレでなければ得られない満足感と、ソレを理解できる自分というステータスシンボルと、その為に多少なりの犠牲を厭わない矜持を求めているのであり、ソレに応えられなければ価格も性能も意味は無いのである。コレクション以外の価値が無いH社のNだとか、顧客をコンパクトやミニバンの客と同様に扱うN社のGがその悪い例である(笑)何はともあれ、今後もこのシリーズのバリエーション展開が楽しみで仕方が無い今日この頃であった。

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