アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

BLOOD MANTRA

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m

「政策の出発点に文化のよりどころがなければ、一時的に新しいもの好きの支持を得ても、根を下ろす力にはならない」
By トニー・ブレア

 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


*ニッポン人とドイツ人
 よく「生マジメな民族」として一緒に語られる事の多いニッポン人とドイツ人であるが、ソレは表面的な部分がそう見えるだけなのである。ちゅーのもドイツ人の根本にあるのは「合理性」であって、マジメさはソレを達成する為の手段でしかないからである。ドイツ人がマジメに働いてマジメにモノを作るのは、その方が良く売れるからである。高精度に作り上げた高品質な商品が高く売れて儲かるから、ドイツ人は職人気質を保ってるのである。ベンツ然り、ポルシェ然りである。ニッポン人は確かにマジメだけど、その根本には合理性が乏しいのである。だから効率が悪いダラダラ残業がムダに幅を利かせているのである。


ドイツ人と日本人は本当に似ているか? Are Germans and Japanese REALLY alike?

 だからクルマの殆ど全く通ってない横断歩道なんかでは、ドイツ人は躊躇う事無く赤信号でも渡っちゃうのである。何故ならその方が合理的で、時間の節約になるからである。あと「ドイツ人は残業せずに効率良く働いてる云々」ってのも、実はドイツにワンサカ来てる移民達に仕事をやらせてるからである。ニッポンのメディアは「ドイツ人の云々」っていうと大体生粋のドイツ人しか取材しないから、ソコんトコのカラクリが分からないのである。でもってニッポン人はガチの生マジメだから、クルマの無い横断歩道でもバカ正直に赤信号を待つし、躊躇いなく移民を扱き使うという事をしないから、どうしても時間を大幅にロスしてしまうのである。

*ゲームは一日一時間?
 でもってワタクシはニッポン人とは言っても帰化人なんで、ソコんトコ抜かり無しである(笑)中国には「上に政策あれば下に対策あり」って言葉があるらしいが、ワタクシの前の祖国も似たようなモンである。無論、ニッポン人やニッポン社会の秩序正しさには感嘆するモンがあって、故にワタクシは帰化を決断したワケであるが、でも決まり事と心中するつもりは全然ナッシングである。だから【香川県のゲーム規制条約云々】についても「監視するヤツも居なけりゃ罰則も無い条例なんて、あって無いようなモンだろ~がm9(^Д^)」ぐらいにしか思ってないのである(爆)ソレで大騒ぎするんだから、ニッポン人はやっぱ生マジメなんだな~って思ってしまうのである。


中村悠一が香川県のゲーム規制についてコメント

 何故少なからぬニッポン人がこの条例に反発したかって、やっぱ「罰則があろうがなかろうが、条例が出来たのなら守らなければならない」っていう上記にあるニッポン人特有の生マジメさ故だと思うのである。条例が出来たら守らなきゃならないから、だから条例が出来る前に反対して撤回させたい。多分、そんなトコであろう。条例が無くても拘束力と罰則が無ければ屁でもない、制定されても実行されないなら様子見で良い、気に入らなきゃ他県なり他国なりに引っ越せばいい。ワタクシは元外国人だからそういう考え方をするのであるが、そう考えるニッポン人ってワタクシが思った以上に少ないみたいである。


高橋名人のひみつ 前編「1日1時間と大人たち」

 だから秘密保護法だとか集団的自衛権の時も、ワタクシは全く動じなかった次第である。ちゅーのも道交法と一緒で、バレなきゃ全然平気だし、取り締まる側に執行する意思が無ければ殆ど全く問題は無いからである。国家権力ガー?前回の記事をもう一度読み直せって話である。法律や条約ってのは「ソレが真に何を目的としてるのか」を読み取ることが肝心なのであり、ソレが読み取れれば一字一句間違いなく言い分を守る必要なんてないのである。だから新しい法律や条例が出来る度にビビってるヤツってのは、ソコが分かってないと言わざるを得ないのである。そういうのを理解しなくても罪にはならないが、その代わり狡賢いヤツに食いモンにされちまうのである。

*ルールは誰が為に
 ソコでワタクシは考えたのである。何故ニッポン人は形式だけだとしても、厳格にルールを守ろうとするのか、と。ワタクシの導き出した答えは「テメェが所属する集団に対し忠義を示すため」といったトコである。ニッポン人はソレなりに個人主義が出てくるようになってきたとはいえ、基本的には未だに集団主義が重んじられる民族性である。年功序列と終身雇用がソレであるが、集団に忠誠を誓って集団に守ってもらい、老後まで集団に世話してもらう。ソレがニッポン人の”美徳”であり、アメリカ人みたいにバンバン転職したりガンガン起業したりする事は、悪い事ではなくても受け入れ難いのである。


「終身雇用守るの難しい」トヨタ社長が“限界”発言(19/05/13)

 だから「既存のルールを守る」って事は「集団に対しソレだけの忠誠心がある」って事の証明になるのである。誰も居なくてもルールを守る事が損だとしても、ソレを他の誰かが秘かに見てるかも知れないし、その他の誰かが「あの人はホントに忠誠を誓ってるんだッ!」って周囲に広めるような事があれば、自ずと集団の中での自分の地位は上がっていくのである。そう、ルールの真の目的がどうというよりも、ルールを守る事で得られる名声の方が重要だからルールを守るのである。そしてニッポン人は右も左も、集団主義を捨てる事が未だに出来ていないのである。ソレが悪いとは言わんけど、グローバル資本主義において重要なのは結果、改めてそう思う今日この頃であった。

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