アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

REIGN OF FEAR

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m

「間違った動機に基づく正しい行いほど恐ろしいものはない」
By トマス・スターンズ・エリオット

 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


*ナイキの正義
 何だか最近【ナイキのCMが物議を醸してる】んだそうである。キャパニックのソレといいBLMといい、何故ナイキがこういうCMを作るかって、理由は実に簡単である。ソレはズバリ「ナイキがマスブランドだから」である。マスブランドにとって重要なのはシェアの大きさであり、シェアを広げるには数が多い方に付くのが得策であり、そして1%と99%に分かれた今の格差社会においてナイキが99%側に付くのは当然であり、その99%が1%の支配者層に多かれ少なかれ抱いてるルサンチマンをテメェ等のマーケティングの材料として織り込むのは当然の事である。そう、ナイキは反日だとかそういう感情は一切無く、後にも先にも利益追求だけなのである。


動かしつづける。自分を。未来を。 The Future Isn’t Waiting. | Nike

 だから【ナイキ等がウイグルで云々】って言われても、ワタクシは全く驚かなかった次第である。ナイキに限った話ではないが、この手の大企業が真っ先に考える事は「利益」である。利益が出るからBLMとかの反権力的ムーブメントに賛同するし、利益が出るからニッポン人を悪者に仕立て上げるCMを作るし、利益を損なわないよう中国やウイグルについては沈黙を貫く。後にも先にもソレだけの話である。だからソレが気に入らないんだったら、買わなければ良いのである。そうする事で利益を損なうと分かれば、連中は何の躊躇いも無く掌を返してこっち側に付くからである。騒げば騒ぐほどに宣伝になるんだから、何も言わず買わないのがベターなのである。

*我慢にも限界はある
 ワタクシはこの手の弱者や少数派の為の運動には反対していないし、寧ろ積極的に発言すべきだと思うのである。ただ問題は強者や多数派に寄せられる皴の数にも限度があるって事であり、限度が近づくにつれて運動の効果は薄れていくって事である。この【トランス女性選手が陸上競技女子の枠でトップ独占】もその一つである。何故スポーツが男女に分かれてるかって、男と女には明らかな肉体差があるからである。10年前に世界一になったなでしこジャパンでさえ、男子相手だと高校生相手にボロ負けしてしまうのであるから、そりゃテストテロン抑えてるとはいえ元男子じゃフィジカルに違いがあり過ぎるってモンである( ̄~ ̄)


The End of Women's Sports

 今までは数が少なかった事もあってガチ女性選手の方が幾分か我慢する事で成り立ってきたけど、数が多くなれば我慢も限界を超えるってモンである。多分動画上げてるこの子も「この差別主義者めがッ!」って罵られたり、実際に何かされる事も覚悟の上でやってる事であろう。今は数人でも、同じ気持ちを抱いてた人等が集まって集団が大きくなったらどうするんだって話である。BLMがソレだけど、主張がアレでも数が集まればデカい力になるのである。今までは少数で弱かったトランス女子選手も実績を重ねる事で強者になってしまい、今度は強者として逆に弱者となったガチ女子選手に叩かれる構造になってしまうのである。


The 6’2″, 220-lb Transgender Dude Dominating Women’s Handball Championships

Transgender boy wins girls wrestling title

 アマチュアスポーツだったら、ある意味「運が悪かった」で割り切れるトコがあるだろうけど、もしコレがプロスポーツならどうなるんだって話である。今最も稼いでる女子プロスポーツ選手が大坂なおみ(年収約400000諭吉)であるが、大坂なおみでも男子だと100位ぐらいの力しかないのである。でもって男子の90位ぐらいだと、大坂なおみの1/100も稼げない。女子で無双してガッポリ稼ぐためにテメェのナニを切り落として女として生きるバカ野郎が出て来ない保証、何処にあるんだって話である(笑)人間の欲や悪意ってヤツは底無しであり、その為に悪魔にケツの穴を差し出せるヤツなんか古今東西、星の数ほど居たのである。女子プロスポーツがそうならないと、果たして断言できるであろうか。

*弱者大戦争
 そう、強者だからって一方的に皴を寄せまくると消耗して弱者になってしまい、今度は逆に皴を寄せ返されてしまう事になるのである。ワタクシが常々「差別を逆差別で相殺しても差別は無くならない」と言ってる理由がコレである。やられた事をやり返したいのであれば、せめて直接の加害者に対してのみにすべきである。同じ属性だからといって直接の加害者でない人間まで攻撃したら、された側はした側を恨むようになり、また別の機会にした側の直接の加害者でない人間にやり返して、あとは泥沼ダイブである。最初は言葉の応酬だけで、次にデモし合って肉体的衝突が起こり、誰かが鉄砲のトリガーを引けばそのまま殺し合いに移行する。古今東西、果てしなく繰り返されてきたイベントである。


アゼルバイジャン民族紛争激化、ロシアとトルコ巻き込む対立懸念

 じゃあこういう問題は如何すれば良いかって、ワタクシが思うに「昔あった事は全部チャラにしてしまう事」である。補償も謝罪も全部ナシにして、完全に平等な立場で1からやり直すのである。そうしなければ、片方が滅びるまで決して終わらないからである。昔の友人が「戦争は究極の偏見を以って行うモンであり、片方が完全に滅びない限りは絶対に終わる事は無い。だから和平条約ってのは自国民がどんなに不満に思っていてもやり通さなきゃならない」って言ってたのであるが、未だにその通りだと思うのである。平和ってのは、実は戦争する以上に手間も労力もカネも要る。改めてそう思う今日この頃であった。

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