アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

LUCK OF THE CORPSE

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m

「人が詩や美術館に見いだすものを、私は素晴らしいドライバーショットに見いだす。白いボールが青い大空に舞い上がり、頂点に届き、やがては芝に落ちてくる。ちょうど私が狙った通りに」
By アーノルド・パーマー

 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


*ソフトよりもハード
 何だか【アップルカーはヒュンダイEVベースで作るかも】ってニュースが入ってきたのである。恐らくロンマニアの方の多くは「お前はクルマバカである上にアップル信者なんだから、何だかんだ買うだろ( ´∀`)σ)∀`)」って思われてるだろうが、ソレに対するワタクシの答えは「クルマバカでアップル信者だけど、やっぱ買わない」である(笑)サーキットに持ち込めなさそうなのもそうだけど、一番の理由はやっぱ「クルマはソフトよりもハードだから」といったトコである。どんなに制御ソフトが凄くても、モーターやバッテリーといったパワーユニット、居住性やNVH性能やUI、あと足回りやブレーキなどが良くないと、ワタクシは安心して乗れないのである。


「アップルカー」韓国自動車メーカーと提携合意へ(2021年2月5日)

 だから提携先企業がメルセデスとかポルシェとか、国産だったらトヨタとかだったら、ワタクシは安心して乗れるのである。が、ヒュンダイなら話は別である(笑)別にヒュンダイが粗悪品だと言ってるワケではないが、やはり走りの質を突き詰めていくと、ヒュンダイ(キア)じゃ物足りなくなってしまう可能性が高いのである(^_^;)でもまぁ値段と性能のバランスを取ろうと思ったら、やはり最初は韓国車なのであろう。ちゅーのも最初の商品ってのはブランド力が無いから、まず買ってもらうために安くしなきゃならんからである。そうなるとニッポン車では性能は良くても値が張ってしまうだろうからである。だから買うとしたら2代目か3代目かになって、韓国車からニッポン車orドイツ車ベースになった時になると思うのである。

*クルママンガの頂点
 今まで色んなクルママンガが新たに登場してきたが、何れも長続きしないまますぐ終わってしまうのである(´ヘ`;)理由は色々あるけど、ワタクシはやはり「90年代の呪縛から逃れられなかったから」だと思うのである。出てくるクルマは新しくなってても、やってる事やクルマに対する考え方が90年代のままなのである、その時代のチグハグ感が古い読者にも新しい読者にも違和感を与えてるんだろうと思うのである。そんな中、また新たに【GT-giRl】というマンガが現れたのである。まぁ良くある「女子高生にオッサン趣味をやらせてみた系マンガ」であり、まだ3話しかないんで評価も何も出来ないが、果たしてヒットするかどうかお手並み拝見ってヤツである。

 このマンガが鬼滅レベルでヒットすればニッポン国内のスポーツカー需要が急激に上がって、ワタクシ的にも大変望ましいのはそうなのであるが、流石にソレは無いとワタクシも思う次第である(笑)ちゅーのもニッポンのクルママンガってのは「頭文字D」と「湾岸ミッドナイト」の2作品が余りにも頂点過ぎて、ソレ以降誰が何を書こうともコレを超える事が出来てないからである:

Initial D Full Movie Legend 1

[動畫]灣岸 湾岸ミッドナイト 第1話 Wangan Midnight Ep.1
この2作の何が凄いって、やっぱ走り屋全盛期の90年代の熱気や狂気をリアルに描き切ってる事だと思うのである。リアルだからこそ人の心に響くモンがあるし、醜くとも憧れを抱くようになるのである。何故その後に出た諸々のクルママンガがこの2作を超えられないかって、この2作があの90年代の黄金時代の魅力を描き尽くしたからだと思うのである。だから何描いても二番煎じになってしまい、読者の心を掴めないのである。

 だから件の新マンガが成功し得るとしたら、新しい形のクルマ文化を描けた時だと思うのである。公道バトルだとかクルマに関する蘊蓄語りとかではなく、読者に「こんなクルマ生活を送ってみたいッ!」って思わせるモンをである。とは言っても、今のニッポンにおいて一番難しいのがソコなのである(^_^;)やきうやサッカーやバスケだったら「中坊高坊がどうやればプロになれるか」の道がハッキリしてるから描くのは比較的簡単だが、クルマは「中坊高坊がどういう道筋を辿ればプロドライバーとしてスーパーGTで走れるのか」って道を殆ど誰も知らないから、上手く描きたくても描けないのである。まぁコレはマンガに限らず、リアルの方でも問題なのであるが( ̄~ ̄)

*プロドライバーに敬意を
 そう、今のニッポンのモタスポ界の何が一番問題かって、ニッポン社会のレーシングドライバーに対する認知と敬意が足りなさ過ぎる事なのである。やきうなんかはプロ有望なトップアマチュア選手は夏になると連日スポーツ新聞の紙面を飾るし、引退しても(現役時に有名ならば)評論家やコメンテーターや芸能人としての活躍の場が用意されているのである。今ではサッカーもそんな感じになりつつあるのである。が、レーシングドライバーはアマ時代→現役→引退後のどの時代においても誰も注目してくれないのである。だからニッポンのモタスポの裾野は狭く、裾野が狭い故に頂も低いのである。


2020年オートバックス全日本カート選手権 OK 第10戦 決勝ヒート

 あの90年代の走り屋黄金時代の何が残念って、ストリートでのブームで終わってしまった事がである。ストリートでの遊びからプロスポーツへの道として昇華していたとしたら、2002年にあの時代が終わってもスポーツとしてのクルマ文化は残り続けたんじゃないかと思うのである。90年代にはセナの影響でF1ブームも巻き起こってただけに、ソレに上手く乗れなかった事が尚更残念に思うのである(´ヘ`;)まぁモタスポがオワコン化しつつあるのはニッポンだけでなく、実は本場である欧米もそうなので、ソコんトコは非常に悩ましいトコである( ̄~ ̄)今度来る新しい電動時代にどういう新しいモタスポを生み出すか、ソレが今の旧世代の使命だと思う今日この頃であった。

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