アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

WOLVES WITHIN

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m

「他人事は冷めたくとも済む。自分に対する考は炎を潜った鉄のようにあらねばならぬ」
By 斎藤茂吉

 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


*社会不適合者の、社会不適合者による、社会不適合者のための居場所
 古今東西、どんな国や社会や集団においても、ソコに合わないヤツってのは必ず一定数存在するのである。でもってそういうヤツの一部はテメェを受け入れてくれない世の中を憎むようになり、そして”坊主憎けりゃ袈裟まで憎い”のメンタリティーでフツーの人等が所属するモンや好きなモンまでも否定し憎むようになるのである。ワタクシの知る限り、反ワクチン運動とか自然環境保護だとか動物愛護だとか弱者少数派地位向上とか、そういうのの過度なのにハマるヤツってのは、大概そういうヤツである。根底の部分で人間や世の中を憎んでるから、話し合いだとか折り合いだとかが付かないのである。

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 話し合ってダメならソイツ等は排除しなければならないのかと問われたら、ワタクシの答えは「ノー」である。世の中に合わないヤツが出るのは人間ならばフツーの事であり、異論の出ない社会はフツーではないのである。こういうヤツ等に対し「言うのは自由だけど違法行為や主権侵害はダメだよ~( ̄∀ ̄)」って注意して、質問されたらこっち側の正当性をちゃんと説明できるように勉強しておいて、後はスルーするだけである。ソレが熟成した社会ってヤツであり、言論の自由の真の意義なのである。たとえ気に入らなくてムカつく言葉が多くても、そういうのが全く無いよりもずっと健全で有意義なのである。

*The他人事
 気が付いたらあと数日で東京五輪が開幕である。でもってその東京五輪の音楽作ってるヤツが【障害者の同級生相手に酷いいじめをしたとか何とか】でえらく盛り上がってるみたいであるが、コレに対するワタクシの見解は「直接の関係者でないのなら放っとけ」である。無論、SNSなり何なりで怒りを表明するのは個人の自由であるが、レコード会社なり五輪委員会なりにクレーム入れるのは違うと思うのである。加害者に対し(合法的に)復讐して良いのは、後にも先にも直接の被害者だけである。全く関係無い第三者に復讐権は無く、第三者による加害者への攻撃は「いじめっ子に対するいじめ」に他ならないのである。

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 言っちゃ悪いが、この問題は何処まで行っても小山田ってヤツといじめられてた人の間の問題であり、第三者に口を挟む権利は無いのである。第三者に出来る事は精々小山田の作品を買わない事や、小山田が出演してるメディアのスポンサーの商品を買わない事や、小山田の出るイベントをボイコットするぐらいである。加害者が悪いからと言って加害者に対し違法行為や主権侵害をしてしまったら、ソレは加害者に対する加害であり、いじめっ子に対するいじめなのである。正義の為?古今東西、戦争やってきたヤツ等ってのは、勝者も敗者も皆テメェの事を正義だと思ってやってるのである。

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 あの「なんでこんなヤツが音楽なんて云々」って言うけど、言っちゃ悪いがミュージシャンとか芸能人とかスポーツ選手だなんて大概そんなモンである。社会不適合でソレ以外何も出来ないからこそソレに全人生を突っ込む事が出来て、全人生を突っ込んでるからこそフツーの人には辿り着けない境地まで辿り着いてしまうのである。じゃあそういうヤツからソレを奪ったらどうなるかって、当然だけどロクな事にならないのである。ソレしかできない社会不適合者に(違法行為や主権侵害が無い限り)ソレで成り上がるワンチャンを与えられるのが、ワタクシは熟成した豊かな社会だと思う次第である。

*反キャンセルカルチャーのススメ
 小山田に対する辞任要求云々ってキャンセルカルチャーとか言うらしいけど、まぁ何ちゅーか21世紀らしい話である。ネットやSNSの進化で全く無名な個人が安全地帯から匿名で攻撃し易くなったのもだけど、一番はやっぱり「今の時代は大”憎まれっ子世に憚る”時代だから」って事であろう。自由主義が浸透して、ネットで自由に様々な配信が出来るようになると、エキセントリックで頭が切れて口の上手いヤツが型破りなやり方で成功する機会が増えて、マジメにコツコツやってきたヤツから富と名声を奪うようになってしまったのである。スティーブ・ジョブズ然り、イーロン・マスク然り、ニッポンだとホリエモン然り、ひろゆき然りである。

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 マジメにコツコツやるしか出来ない凡人からすれば不愉快極まりない話であるが、でも相手が合法的にやってる以上は何を言っても「嫉妬乙」で片づけられてしまうのであり、その間にも成功者は資産を増やし続け、凡人の仕事やカネはドンドン奪われていくのである。ソレに対するアンチテーゼが成功者に対するキャンセルであり、法で倒せない相手に対して「正義の連帯」の元に集団で立ち向かうって事であり、ネットやSNSが連帯と共感共鳴を容易にしてるのである。正義は出身や家庭や宗教や社会や教育により変わるモンであり、極論を言えば一人ずつ違う。正義を振りかざす前に、先ずはソレを考えてほしいと思う今日この頃であった。

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