アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

THE UNFORGIVING

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m

「匂いほど、過去をはっきり思い出させてくれるものはない」
By ウィンストン・チャーチル

 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


*走り屋のかほり
 つい最近見たネット記事に【売れない国産スポーツカー3台の抱える問題点 】ってのがあったのである。NSXとS660は今までワタクシが散々ボロクソ言ってきたので省略するが(笑)新型スープラ含め共通するのは「90年代の走り屋御用達国産スポーツカーの匂いがする」って事である。スポーツカーをと運転を好むカーエンスージアスト(以後エンスー)向けっぽく作ってあるんだけど、やっぱどうしてもあの時代のクルマ特有の「貧乏臭さ」が漂うのである(-_-;)その匂いがエンスーには受け入れられず、値段的に元90年代走り屋キッズにも受け入れられず、中途半端だったから売れなかったんじゃないかと思うのである。

 ワタクシが思うに、戦後ニッポンのクルマ作りが発展してモータリゼーションが一気に進んで、クルマ文化がニッポンにも根付いたように思えたのだが、盛んだったのは実は走り屋文化であって、エンスー文化は大して根付いてなかったんじゃないかと思うのである:

エンスー 走り屋
純粋にクルマそのもの、及びクルマ文化を愛する人 クルマがもたらすスリルや競争や達成感を求める人
ドラテクに精通してる人は意外と少ない、少数がモタスポを嗜んでる程度 ドラテクは勲章であるが故にドラテク向上に余念が無い、走行ステージは様々
クルマは速さよりも、雰囲気やデザインや歴史などを尊ぶが故、外車を選ぶ事が多い 速さが一番、安くて壊れ難くて直し易い国産スポーツが中心
チューニングは基本しないか、してもライトチューン程度 車高調+デフ+シートの三種の神器は必須、パワーはあればあるだけ欲しい
比較的高収入な人が多く、クルマ以外にも色んな趣味があったりする 収入はあんま高くなく、クルマに全てを注ぎ込んでるため他の趣味にリソースを割けない

独断と偏見が思いっ切り混じってるが、エンスーと走り屋の違いはこんな感じである(笑)そう、ニッポンに矢鱈と多いのは走り屋の方であり、エンスーな人って走りや文化全盛期の80年代~90年代もあんま居なかったってのがワタクシの正直な感想である。

*TOYOTAスポーツの軌跡
 ニッポンで国産スポーツカーの売り上げは減ったけど、輸入スポーツの売り上げは逆に増えたのって、そういう事じゃないかと思うのである。走り屋の数は減ったけどエンスーの数は大して変わらないのに加え、二極化で富裕層が増えた→エンスーの懐が暖かくなったからじゃないかと思うのである。まぁ何ちゅーか、今は拡散スポーツカーの過渡期なんじゃないかと思うのである。さて話は変わって、と:

youtu.be
十数年前までは「クルマの楽しさを全然分かってない」とバカにされたトヨタであるが、今となってはスポーツカーを一番多くラインナップに加えてるのも、一番熱心にモタスポやってるのも、どっちもトヨタなのである。新型ランクルもそうだけど、ヘタに「電動ガー」をやらずに「コレが皆様が真に求めてるモンでしょ」って純ICE車をドンと出せるトヨタの胆力とブランド力。さすがトヨタ!ソコにシビれる憧れるぅである(笑)

youtu.be
今作もコマンド選択式RPGだったら切る予定だったけど、そうじゃなくなったから続ける事にした次第である(笑)何だかんだ空の軌跡(PC版)からリアルタイムで追っかけてきたんで、もうこうなったら行くトコまで行っちゃえって感じである(爆)軌跡シリーズは何ちゅーか、クルマに例えるとロドスタみたいなモンである。特別に図抜けたモンは無いけど、シッカリした作りのバランスだとかハッキリとした世界観だとかがあって、好きな人は飽きずにずっと好きになれるって感じである。

*走り屋時代の終焉
 話は戻って、やっぱ国産メーカーの場合、作る側があの走り屋時代をリアルタイムで過ごしてた人が少なくないせいか、やっぱあの時代をオマージュした作りになってしまうのである。あの時代をオマージュするのは悪い事ではないが、あの時代のクルマが持ってた”貧乏臭さ”までもオマージュしてはいけないと思うのである。良い例がランボルギーニである:
youtu.be
ランボルギーニはあんなに尖ってて攻めまくったデザインしてるのに、走り屋臭さや下品さが殆ど全く無いのである。ハリウッド映画に出てくるマフィアのような見た目上品だけど触ったら火傷しそうな危なさ、ソレを上手く体現できてるのである。何故コレが出来るかって、やっぱ欧州には貴族文化やエンスー文化が育ってて、そういう「カネ持ってるワルなヤツ」イメージを良く理解してるからだと思うのである。

 あくまでワタクシの個人的見解だけど、ソコんトコをソレなりに分かってたのが日産&R35だと思うのである。水野和敏氏もずっと言ってた事けど、このクルマは元々エンスー向けに作ったモンであり、BNR34の延長のような走りや文化の延長線として生み出されたモンではなかったのである。が、残念な事に、第二世代GT-Rの呪縛は想像してた以上に強烈だったのである:
youtu.be
言っちゃ悪いが、やっぱ過度にカスタムされたR35って、あの時代の貧乏臭さだとか下品さだとかが漂ってて、折角のデザインやバランスが台無しに思えるのである。一緒に移ってたRC-Fのカスタムもそうだったけど、やっぱエンスー的なクルマに走り屋カスタムは合わないと思うのである。まぁでもワタクシの一つ前世代が最後だと思われる走り屋文化も後継者や後継車が先細りしまくってるのでこの光景が見られるのももうあと10年前後ぐらいかなとも思ってしまう今日この頃であった。

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