アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

ALL WILL BE REVEALED

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m

「人々の社会環境に影響を及ぼし、平等にするものは知識だ。政治的立場の違いにかかわらず、すべての人々に共通の情熱と喜びを与えるのも知識だ」
By ベンジャミン・ディズレーリ

 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


*楽しかったのは環境
 ワタクシは年こそアラフィフであるが、免許取ったのが26の頃で、最初のクルマを買ったのが30の時である。だから同じような年代のクルマ好きとクルマ話をするとなると、話が合わない事が間々あるのである。多分ワタクシの世代のクルマ好きは18になったと同時に速攻で免許取って、あの国産車黄金時代の80年代~90年代に飛び込んでた事であろう。その頃に走ってたロンマニアの方曰く:

  • 仕事もバイトもたくさんあって、しかもどれも給料が高かった
  • デートにクルマは必需品で、コレが無けりゃ先ずモテなかった
  • ケーサツも周囲住民も大らかで、一線さえ越えなければ逮捕も通報も殆どされなかった
  • ネットは未だ無かったから、クルマ以外の娯楽に乏しかった
  • 各種メディアでもクルマを大きく取り上げていて、多くの仲間達とクルマネタを共有できた

こんな時代だったそうである。18の頃のワタクシはニッポン留学の為に受験勉強に忙しくて、爪に火どころか全身火だるまのチャーシューだったのである(笑)でもって大坊になれたらなれたでビンボー留学生やってたんで、とてもじゃないがクルマの事を考える余裕なんて無かったのである(^_^;)でもってクルマに目覚めた頃には、もう黄金時代は終わっていたのである。

 その時代を生きてた人等&その時代にクルマに憧れたキッズ達は「安くて走れるクルマがあれば云々」って言うけど、もう戻ってこないとワタクシは思うのである。ちゅーのもあの時代の熱狂ってのは、単純なクルマそのものの面白さじゃなくて、時代のノリと勢いが巻き起こしてたモンだからである。クルマがあってもそのノリと勢いが無けりゃ、完全に元にゃ戻らないのである:
youtu.be
マジのガチで好きな人が多いのであれば、バブルが過ぎた後もソレなりにクルマは売れて、各種クルマ文化もソレなりに続いてた筈なのである。そうならなかったって事は、如何に「他のヤツが好きだったから、俺も合わせて好きになった」ってヤツが多かったかって事である。安いから買ってたヤツが居なくなったから国産車が激減し、高くても買うヤツは外車に流れちゃって、ソレが今なのである。

マニュアルトランスミッションそのものは楽しくない
 でもって「安くて走れるクルマが云々」と並んで多い声が「MTがあれば云々」であるが、コレもワタクシはそう思わない次第である。ぶっちゃけた話、MTそのものは然程楽しくないのである。スポーツカーのMTが楽しいのは、MT操作を最適化する運転環境が整ってるからである。運転操作をし易くするシート位置とシート形状、人間工学的に操作し易い位置にあるシフトノブ、重さとストローク量が程好いシフト操作、ミートポイントや半クラ領域が丁度良いクラッチペダル等々。そういうのが一通り揃ってて、MT操作におけるストレスが最小限化されてるからこそ、MT操作が楽しくなるのである。

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 ワタクシが国産車で良いなって思ったのが86/BRZとNDロドスタであり、コレならば長時間乗っても疲労もストレスも然程溜まらないから、スポーツ走行やっても楽しく乗れちゃうのである。そうでないクルマはMT操作において変なストレスと疲労が生じ、長時間長期間乗ると嫌気が差してしまうのである。だからMT車を買いたいのであれば、最低でも展示車に座らせてもらってMT操作の為のドラポジを確認させてもらうと吉である。じゃあ外車でMT良いなと思ったのは何かって、もう何度も当ブログで言ってきた事であるが【718ケイマンGTS4.0】である。

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 何が素晴らしかったって、メチャクチャ丁度良いのである。シフト操作は重過ぎず軽過ぎず、シフトストロークは短過ぎず長過ぎず、クラッチペダルの必要踏力は多過ぎず少な過ぎず、クラッチのミートポイントは深過ぎず浅過ぎず、半クラ領域は広過ぎず狭過ぎず、ドラポジもシフトノブの位置も人間工学的に最適な位置にあって、オートブリッピングも付いてるからヒール&トゥがヘタでも無問題。MRだから右ハンドルはどうしても若干ペダルがオフセットするが、欠点はソレだけ&10分もあれば慣れるレベルである。ワタクシがジジイになってサーキット走行を引退したら、ボケ防止の為に欲しくなる一台である(笑)

*純粋に楽しもう
 だから今の時代でクルマを楽しもうと思ったら、今の時代の楽しみ方をすべきだと思うのである。時代背景が違うのは言うまでもなく、クルマの出来もあの時代とは全然違うからである。ニッポン車が世界的には二流ブランドでしかなかったあの時代とは違い、今のニッポン車は第一線で十分やれるほどの力があるのである。そうすると当然、あの時とはクルマの在り方も変わってるのである:
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ブランド力が無くて安くする事でしか売れなかった→色んなトコでケチって低品質になってた時代とは違い、今のニッポン車って十分に完成されてるのである。だから、昔みたいにコテコテに弄る必要も殆ど無いのである。そうなると当然、昔は弄る為に通ってたチューニングショップを中心とした各種人間関係も、今の時代じゃ減少してしまうのである。クルマが変わるって事は、ソレを取り巻く環境が変わるって事でもあるのである。

 後は冒頭にも述べたように、時代の変化である。基本的に時代ってのは、全く同じような形で戻るなんて事は無いのである。時間が流れればソレ等に伴う技術やノウハウも格段に上がってるから、もうその時点で同じにはなり得ないのである。あと今はどんな状況かといえば:

  • 仕事もバイトもめっきり減って、終身雇用ももうかなり怪しい
  • もうクルマは家電と同様であり、ソレを持ってる事でモテるなんて事はまず無い
  • ケーサツや周囲の目が珍走に厳しいし、些細な事でも写真を撮られてSNSで拡散される
  • ネットが発達してソシャゲとかのネット娯楽が激増したせいで、若者の稼ぎがそっち方向に吸収されてる
  • もうF1は地上波ではやってないし、マンガ等のエンタメでもクルマは殆ど取り上げられないし、雑談の話題にも殆どならない

だからクルマだけあったとしても、あの時代の熱狂はもう帰ってこないのである。時代が変わってもクルマの楽しさは変わらんけど、でもあの時代と比べてもリスクもコストも相当上がったから、純粋に好きな人じゃないと現在のクルマ趣味は結構厳しいんじゃないかと思うのである。ココ数年、外車の売り上げが年々上がってるってのは、つまりそういう事だと思う今日この頃であった。

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