アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

THE SPARK THAT MOVES

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m

「採算を向上させていくためには、売上を増やしていくことはもちろんであるが、それと同時に製品やサービスの付加価値を高めていかなければならない」
By 稲盛和夫

 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


*続・「を」vs「も」
 ポルシェはスポーツカー「を」作る会社であり、日産はスポーツカー「も」作る会社。コレは2007年にR35が華々しくデビューした時、当時のポルシェの副シャッチョがインタビューにて言った言葉である。当時は「なんて傲慢なヤツ等なんだo(*`ω´*)o」って思ったモンであるが、ソレから15年経って改めて思う事は「あの副シャッチョが正しかった(´ε`;)」である。この事を分かり易く言うと、丁度こんな感じである:
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この動画の「ノア」を「日産」に、「新日本」を「ポルシェ」に、「試合」を「クルマ作り」に、「選手」を「車種」に入れ替えれば、丁度ワタクシの言いたい事にるのである。動画でライガーが「ノアにも良い選手がいる」って褒めるトコが、丁度GT-RフェアレディZに相当するのである。その2車種と他の日産車に、同じ芯が全然通ってないのである。だからその2車種がどんなに良くても、肝心のノア、つまり日産にソレを支え育てる胆力が無いから成長できないって事である。

 ポルシェの正式名称は「フェルディナンド・ポルシェ名誉工学博士株式会社」であり、フェルディナンド・ポルシェという人物の描く「私の考える最高のスポーツカー」ってクルマ哲学を最初のクルマである【ポルシェ356】から現在のラインナップに至るまで、横にも縦にも芯を貫き通してるのである。だからどの世代の、どの車種に乗ったとしても「コレはポルシェのクルマだ」って分かるのである。だから:

  • 王道中の王道なポルシェに乗りたい → 911
  • もっと小型でモタスポに適したポルシェに乗りたい → 718
  • 1台で何でもできる便利なポルシェに乗りたい → カイエン
  • 1台で何でもできてリーズナブルなポルシェに乗りたい → マカン
  • 4人がゆったり乗れて走りの良いポルシェに乗りたい → パナメーラ
  • 電気自動車のポルシェに乗りたい → タイカ

という風に目的が各々違ったとしても、どれに乗ってもポルシェならではの走りや世界を味わえるのであり、全車種に同じ芯が通ってるのである。ワタクシはその内3車種(911,718,タイカン)乗ったが、各論が違うだけで総論は全く同じなのである。日産車は言っちゃアレだが、GT-RとZとセレナとノートとデイズは全くバラバラだったのである('A`)

*レースDNAは何処?
 蛇足であるが、ポルシェは今尚「スポーツカー専門メーカー」である。こう書くと「カイエン&マカンはSUVだし、パナメーラとタイカンはセダンやん( ̄Д ̄)」って言われるだろうけど、ポルシェ曰くアレ等は「新しい形のスポーツカー」であり、故にスポーツカー専門メーカなんだそうである(笑)だから前回ネタにした【ポルシェトラックプレシジョンアプリ】って、実はポルシェ全車種使えるのである。何故なら全部スポーツカーだから、スポーツカーならサーキット走る可能性があるって事であろう(爆)でもこのアプリ、実はワタクシも超絶楽しみにしていて、年末頃にFSWで実戦投入するのが待ち遠しくて仕方が無いのであるo(*´∀`*)o

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 日産にも似たような【NismoConnect Nismo Plus】ってのがあるのであるが、GPSを受信する媒体がスマホ本体だっただけに、上手く受信しない事があって使いモンにならなかったのである。でも今回はコネクテッドカーだからクルマの方にGPSが搭載されてて、GPS精度もデータ処理速度も段違いだから、期待は出来そうである。でもってこのアプリ、なんと無料で使えるのである。こういうサービスを顧客に提供できるトコが、流石モタスポの歴史が深くて長いポルシェってトコである。国産メーカーでも似たようなサービスあるのかなと探してみたが、どうやら【トヨタが頑張ってる】みたいである。

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 残念ながらこっちは9.4諭吉と結構する&スマホタブレットで出来る気軽なモンではないが、ソレでも頑張ってるだけ立派であろう。ンで、国産でモタスポと言えば「レースは我が社のDNA」って豪語するトコがあったのを思い出して、レースがDNAと言い切るからには顧客のモタスポ参加を促すようなサービスもアホほど充実してるんだろうなと思ったのであるが・・・何も無かったのである(´・ω・`)F1もWRCもWECもフォーミュラeも参戦してないし、ラインナップにスポーツカーは1車種しかないし、アプリも無けりゃ特別な店舗も無い。一体何処にレースのDNAがあるんだって話である┐(´д`)┌

*安売りするべからず
 売り上げが9.3億諭吉で、営業利益が2362万諭吉で、売上台数が261万台。分かり易く言うと、利益率がたった2.5%。コレはホンd・・・ぢゃなくてレースがDNAな某社の2021年度の実績である(笑)この利益率であるが、トヨタが約9.1%、スズキと日産が約5.0%、マツダですら約3.3%である。因みにダントツの1位はフェラーリの23%で、ポルシェが16%ほどである。何故モタスポやレースやスポーツカーが大事かって、つまりそういう事である。優れたクルマを求める顧客の多くがカネ持ちやセレブであり、カネ持ちやセレブに支持されるってだけでブランドの格が上がるからである。

 某社の何が拙かったかって、F1撤退しちゃった事もだけど、オデッセイとフィットの大成功じゃないかと思うのである。アレで莫大な利益を得ちゃったから「必死こいてスポーツカー作ったりモタスポ頑張ったりしてブランド力上げてかなくても良いんじゃね?」ってなって、ソレまで本田宗一郎という天才エンジニアが築いてきた「コレが我が社の考える最高のクルマです」っていう”芯”を見失ってしまったのである:
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NSXシビックTypeRもオデッセイもフィットも、そして今の売り上げの中心であるNシリーズも、その”芯”ってヤツが通ってないのである。確かに使い勝手は抜群だし、コスパも良いし、走りもキビキビしてるけど、高いカネ出しても惜しくない”メーカーの哲学である芯”が無いから安く買い叩かれて、利益率が全然上がらんのである。このまま予定通りEV&FCVのメーカーになったトコで、肝心の”芯”が無ければ・・・って限無いんで(笑)このぐらいにしておこうと思う今日この頃であった。