アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

1.3.8.

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m

「必死のときに発揮される力というものは、人間の可能性を予想外に拡大するものである」
By 本田宗一郎

 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


シビックTypeRの思ひ出
 ワタクシは過去、シビックTypeRには2回乗った事があるのである。最初に乗ったのはFD2シビックTypeRで、今でも記憶にあるのが「兎に角バタバタ忙しいクルマ」という事である。超高回転型NAのVTECらしく吹け上りは抜群なのであるが、その代わり回転落ちるのも早く、だからスポーツ走行するにゃ素早いシフトチェンジと的確なヒール&トゥを決めなきゃならず、自ずと左手&左足が忙しくなってしまうのである(^_^;)
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あとダンパーがハンパ無く硬くて、フツーに街乗りしてるだけでもゴツゴツとケツに響くのである。上級者がサーキット走るならコレで良いかも知れないが、ソレ以外の人はどーすんだって話である(´ヘ`;)ホンダファンとしてのバイアスがかかってなけりゃ、とてもじゃないが乗れないクルマである。

 でもって時は流れ、次に乗ったのがFK8シビックTypeRである。今度はニュル北で鍛えたせいもあって脚は腰があって踏ん張るモンとなり、街乗りでも乗ってて全然苦にならないのである。確かにタイヤ径が20インチと太いせいかアンダーは結構あるが、ソレでもFD2よっかは断然マシである:
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ただ一番の問題は何かって、デザインである( ̄~ ̄)ガンダムみたいにカクカクしてて、鰓やら鰭やら羽根やらが派手に生えまくってて、そんでもって5ドアだからメタボ。何ちゅーか、コスプレしたデブみたいなデザインなのである(笑)若い子ならまだしも、良い歳こいたオッサンの乗るモンではないのである(´ヘ`;)

*人生3回目のシビックTypeR
 というワケで、ワタクシがシビックTypeRというクルマに抱く印象は「ホンダファンとしてのバイアスがかかってなけりゃ気持ち良く乗れないクルマ」なのである。色々と突き抜けたトコが多過ぎて、その所為で全体のバランスが崩れてて、トータルで見ると残念なクルマになってしまうって感じである。だから今回コレ乗る前も、そういう先入観が拭えなかったのである:


そう、何だかんだ言って試乗してきてしまったのである(笑)まぁこういうのって実際乗ってみないと分からん事が幾らでもあるし、もし予想した通りだったら当ブログでケチョンケチョンに扱き下ろしてネタにするだけの話である(爆)

 まず最初にドラポジであるが、コレが実に良いのである。純正シートが非常に良く出来てて、流石にGT3のフルバケほどのガチさは無いものの、サーキット走行に十分使えるレベルである。ヘルメット被るだけのヘッドクリアランスも十分あるし、ペダル位置も問題無いし、シフト位置も若干低いが扱い難いほどではないのである。まぁソコんトコは流石ホンダといったトコであろう:
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ワタクシは常々「ドラポジがダメなクルマは他が良くてもダメ」と言い続けているのであるが、コレは合格である。特にMT車だとドラポジが悪いだけで各種操作までもが悪くなってしまうので、ドラポジは余計に重要なのである。

 でもって走らせてみると、意外過ぎてビックリした次第である( ̄Д ̄;)何が素晴らしいって、MTがである。シフト形状が兎に角扱い易く、シフトストロークも短過ぎず長過ぎず、シフトフィールも軽過ぎず重過ぎず、クラッチペダルも軽過ぎず重過ぎず、全てが実に丁度良いのである。あと何が感動したって、オートブリッピングがである。シフトバランスの絶妙さもあって、小気味良く躾けられたオートブリッピングが楽しいのである:

ブレーキ踏むorアクセル放す

クラッチ踏んで下のギアに入れる

減速ショックは一切ナシに下のギアが繋がる

更に下げて回転数が更に上がってもも減速ショックは一切ナシ

そのままアクセル踏めばターボのレスポンスの良さも合わさって、気持ち良く加速する

(゚д゚)ウマー

という感じに、MTの欠点が全く無いどころか、楽しさにまで昇華させているのである。コレならばサーキット走行でも全然使えるどころか、大きな武器にすらなるのである。何ちゅーか、オートブリッピングの全く無いNDのMTが悲しくなってきたのである(笑)

*クルマは試乗してナンボ
 あと走りに関して言えば「全てがバランス良く出来てる」ってトコである、昔のシビックTypeRにあった「突き抜け過ぎてバランス崩してたトコ」が殆ど無く、全てが実に丁度良くバランス取れてるのである。だから走らせてて変な癖だとか扱い難さとかが全然無く、ストレスフリーに走れるのである。FD2みたいに忙しくバタバタしなくて良いし、FK8みたいに変なアンダーステアも無い。デザインも大人しめ&生えてるのも控えめなリアウィングだけだから、ほうれい線の目立ち始めたオッサンでも問題無く乗れるのである(笑)

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 この「全てがバランス良い」ってのは、以前乗ったケイマンGTSに似たようなトコがあるのである。ただキッチキチに詰めてきてカッチカチに作り上げてるケイマンGTSに比べるとFL5シビックTypeRはグニャっとしてて怠いトコが幾つかあるが、ケイマンGTSの1/3の価格のクルマと考えれば全然上出来である。何ちゅーか、ホンダがファン向けの内向的極まりないクルマだけではなく、ちゃんとこういうのも作れるんだって事を知れたのが今回の試乗の最大の収穫である。まだ小ネタが幾つかあるが、ソレはまた次回である。やっぱクルマは実際に乗ってみない限りは何とも言えない、改めてそう思った今日この頃であった。