アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

GRIM SCARY TALES

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m

「どこでもいいから遠くへ行きたい。遠くへ行けるのは、天才だけだ」
By 寺山修司

 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。

*途上国のイロハ
 何だか今国会じゃ入管法云々が大騒ぎっぽいが、こういう移民云々、難民云々を語る上で欠かせない観点があるのである。ソレは「途上国とはどういうトコなのか」という観点である。60歳以下ののロンマニアの方々はニッポンが戦後のクソ貧しかった時代を知らないから「貧しい国に生まれ育つと人間どうなるのか」ってのがピンと来ないのである。分かり易く言うとこんな感じである:

  • 貧しいからあらゆるモンが奪い合いになり、モラルが大幅に低下する
  • モラルが低いから社会インフラが真っ当に機能せず、融通を効かせてもらうために賄賂や汚職が横行する
  • モラルハザードから身を守るために家族や仲間以外の人間を信用しなくなる
  • 家族や仲間の絆を強めるために厳格な集団主義が適応され、人権や法律が無視されるようになる
  • 対等な人間関係というのは基本的に無く、余所者は基本的に服従させるor服従するかの二択
  • 信頼関係やルール順守という考えが乏しいから競争が成立せず、重要ポストがコネや賄賂で決まる
  • 技術やモノは他所から買えばいいor盗めばいいと考える様になり、自国産業が育たない
  • 社会にダイナミズムが無いから誰も積極的に行動せず、ズルや手抜きが横行する
  • 当然だけど貧富の差はドチャクソ大きくて、極僅かな人間がアホほどの富を独占するようになる
  • マトモな人や高学歴高技能な人はそんな状況がバカバカしくなって、国を出てしまう

そう、ずっと貧しいとどうなるかって、モノの考え方が根本から変わってしまうのである。多分ニッポンで言われてる移民云々、難民云々ってのはその大多数が途上国の人間を対象にしてると思われるが、途上国の人等が大挙してニッポンにやってくるって事は「上記の考え方の人間が大挙してやってくる」って事でもあるのである。

 こう書くと「私の周りにはそんな外国人居ないけど?」って反応もあると思うが、そりゃ殆ど居ないに決まってるのである。ちゅーのも真っ当なルートでニッポンに入ってくる外国人の多くは同じ先進国籍の人達や、途上国のエリート階級の人等なのである。そのレベルの人等になると、遵法精神も教養もマナーもニッポン人同等かソレ以上にシッカリしてるのである:
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テレビで有名だったサンコンとかゾマホンとかオロゴンとか、彼等は祖国じゃエリート階級の人間だって事を知らない人、実に多いのである。でもぶっちゃけた話、途上国人だとそのぐらいの人等じゃないと合法的にニッポンに入国なんて出来ないのである。だから借金してブローカーにカネ積んで、偽造パスポート作ってニッポンに入国してくるのである。

*難民問題のイロハ
 確かに入国審査や難民申請が厳し過ぎるトコもあるし、入管が人不足で色々杜撰なのは事実であるが、ソレと入管法改正はまた別の話である。もしもワタクシが野党の人間だったら「法改正は認めてやるが、その代わり入管審査や難民申請を緩和して入管を改善を約束しろ」って迫る次第である。ワタクシが以前から何度も言ってる事であるが、今の野党に必要なのは「具体的かつ確実に支持を固めていく」って事である。でも今の野党は声のデカいコア層の票を確保することばかりに躍起になって、コア層しか喜ばないような中身の無いパフォーマンスに終始してる、ソコが問題なのである。

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 反対派は概して欧米の例を出してくるが、移民難民をホイホイ入れまくった後に国がどうなったんだって話である。上記メンタリティーの人間が大量に入ってきたらどうなるって、答えは「移住先でも集団主義の部族社会を形成する」である。移住先を「祖国の飛び地」ぐらいにしか考えておらず、部族の掟が第一でテメェの家族親族部族以外の人間を一切信用せず、移住先の文化や人々と交わる事無くテメェ等だけの閉じたコミュニティーで過ごし、テメェ等の縄張り争いで”余所者”との諍いが耐えない。そういう状況にニッポンが耐えられるかと問われたら、ワタクシはムリだと思うのである。

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 何故欧米が移民ガンガン受け入れても国が成り立ってるかって、欧米が階級社会だからである。資本階級と中間階級と労働階級で社会がハッキリ分かれてて、上流~アッパー中流を地元欧米人がガッツリ押さえて、移民は労働階級~ロワー中流に押し込めちゃってるからである。だから「移民難民ガンガン入れて、多少問題があっても労働して経済回してくれりゃおk」「俺等地元欧州人と同等の扱い?スゲェ能力あって祖国に忠誠誓えるなら考える」って割り切っちゃえるのである。そう、ワタクシが移民ガンガン入れる事に反対するのは「ニッポンは階級社会じゃないから」である。

*階級社会のイロハ
 そう、ニッポンはそうなりつつあるとは言っても、未だ階級社会じゃないのである。だからバリバリの途上国メンタリティーの移民難民達とも平等に接しようとするだろうし、そうなったら大揉めする事必至なのである。欧米みたいに「ヤツ等はそんなモンだから(最低限の事さえやってくれれば)好きにすりゃいい」って態度はニッポン人には取れないし、抑々考え付きすらしないであろう。良くも悪くも、ソレがニッポンであり、ニッポン人なのである。そして同じ事が、他の国の人間にも言えるのである。良いか悪いかじゃなく「○×人だから」そうしてるのである。

youtu.be

 ニッポンでは外国人の素行云々が問題になる事が屡々あるが、アレは悪意を以ってそうしてるんじゃないのである。上記の途上国云々にもあるように、その人等の国じゃそうするのが当たり前だからである。遵法精神も幼少時からそう教育してきたから「誰も見てなくてもルールは守る」が自然とできるのであり、そう教育されなかったら分からん事も間々あるのである。こういう問題は1年2年で解決するような問題じゃなく、気の遠くなるような時間をかけて全体をボトムアップしていくしかないのである。さて政治社会ネタはウケが悪いと相場が決まってるので(笑)さっさと〆るに限る今日この頃であった。