ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m
「歴史はいつでも敗者に背を向けて、勝者を正しいとするものだということを忘れてはならない」
By シュテファン・ツヴァイク
といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。
*歴史は繰り返す
今から丁度30年前の話である。当時のワタクシはニッポンの大学を受験する為にニッポン在住の叔母のトコに宿泊していて、ソコで爪に火を・・・てゆーか全身火だるまになって勉強してたのである(笑)当然だけど遊ぶヒマなんてある筈もなく、唯一の娯楽はメシ食う時に叔父や叔母と共に観るテレビの報道番組ぐらいなモンである。その時連日スポーツニュースを賑わしていたのが「野茂英雄、近鉄を任意引退」「野茂、メジャー挑戦か」だったのである。アラフィフのロンマニアの方ならご存知だろうが、あの時はテレビもラジオも活字媒体も、挙って野茂をワガママだの自分勝手だの叩いてたモンである。
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その時の野茂云々に関しては上記動画に上手くまとめられている&非常に良く出来てるので、その当時を知らない40代以下のロンマニアの方々は是非参考にして欲しい次第である。アレから30年、まさか【またメジャー挑戦がワガママだの自分勝手だのと言われるニッポン人やきう選手が現れる】なんて夢にも思わなかったのである( ̄▽ ̄;)まぁあの時とは状況が何から何まで違うから同列に語ることはできないが、何ちゅーか野茂の30周年記念に同じ様な事が起こるなんて思いもしなかったのである(^_^;)マルクスじゃないけど「歴史は繰り返す、一度目は悲劇として、二度目は喜劇として」ってヤツである。
*NPB不要論?
まぁ大谷翔平とか今回の佐々木朗希とかに言える事は「もうあのレベルのアマチュア時代からMLBに注目される選手の場合、最短でポスティングさせて貰えたとしてもNPBに居るのは時間のムダ」って事である(^_^;)あのレベルだとMLBのトッププロスペクト同様に1~2年で、遅くても3年でメジャー昇格できてしまうだろうからである。あと佐々木が任意引退をチラつかせたっぽいトコも「その手があったか~Σ(゚Д゚ ;)」って思わず唸ってしまったのである(笑)
契約を拒否して任意引退する
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3年プレイできなくても、3年後には佐々木はまだ26歳で十分若い
↓
その場合、佐々木がどんな超大型契約をしようとも、ロッテには鐚一文入らなくなる
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佐々木がニッポン復帰する時も、当然だけどロッテには戻ってこない
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何も得られないどころか「佐々木の可能性を潰した」と悪評を買う
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( ゚Д゚)マズー
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なら25歳以下でもポスティングを認める
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大幅には減るけど譲渡金は貰える
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ニッポン球界復帰の時もロッテにワンチャン戻ってきてくれる
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(゚д゚)ウマー?
という具合に義理人情とかをバッサリ切り捨てられれば、何をどう転んでも佐々木に有利に事を進められるのであり、コレが「メジャー級の超大型新人を受け入れる危険性」である。ニッポンハムはソコんトコ割り切って&二刀流育成を上手く使って大谷と契約&手放したが、ロッテはソコんトコどうするつもりだったんだろうかって話である。
そう、佐々木に憤慨するファン達の言う「25歳まではニッポンで頑張って球団へ譲渡金という形で恩義を返して云々」ってのは、義務でも何でもないのである。本来なら入団契約の時に盛り込むべきなのであろうが、ソレやると大谷や佐々木レベルなら「じゃあ直でアメリカ行きます」になるのである(^_^;)譲渡金といえば吉田正尚と山本由伸が比較されるが、あの2人は「アマチュア時代にはMLBに注目されてなかった」のである:
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吉田&山本は文字通りオリックスに育てられた&MLB球団と可能な限り好条件で契約する為に、7年間フルに使ってニッポン球界での実績を積み重ねまくる必要があったのである。多分殆どのニッポン人メジャーリーガーがこのパターンであろう。が、大谷や佐々木レベルだと実力を証明する必要なんて無いのである。もうMLBで成功するのが分かり切ってるなら、NPB行くのは時間のムダだからである。
ただコレが憂うべき事かと問われたら、ワタクシはそう思わないのである。ニッポンのトッププロスペクトがアメリカでも注目されるようになったという事は、ソレ即ち「NPBはじめニッポンやきうのレベルが全般的に上がってるから」に他ならないのである。佐々木は「令和の怪物」と呼ばれたらしいが、同じ怪物でも昭和の怪物は全く相手にされなかったし、平成の怪物も「まずはNPBで様子見かな」って感じだったのである:
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もしも江川卓が生まれるのがあと50年遅かったら、もしも松坂大輔が生まれるのがあと20年遅かったら、間違いなくMLB球団から引っ張りダコになっていて、大谷や佐々木同様に「NPB行くだけムダ」って言われてたであろう。昭和と平成と令和で何が変わったって「ニッポンやきう全体のレベルが上がり続けてる」のである。
*The過渡期
30年前の野茂の時もそうだったけど、コレはいわば「昔からあるニッポン球界の過渡期」なのである。時が流れればテメェ等を取り巻く環境は様変わりするし、テメェ自身も変わっていくモンである。だからやきうを観るスタイルや球界の在り方も変わる必要があるし、各種ルールも変えていく必要があり、今が正にその時なのである。多分今後は高校出た後に直にアメリカ行ってマイナー契約するヤツも増えるだろうし、佐々木麟太郎みたいに「向こうの大学行く→向こうのドラフト狙う」ってのもあるし、何だったら中学からアメリカの高校行くヤツが出てもおかしくないのである。
ンで、ソレでニッポン球界が衰退するのかと問われたら、ワタクシの答えは「ノー」である。野茂の時もそうだったけど、最初は皆侃々諤々やって戸惑いまくったりするけど、数年もすればソレに慣れていって、何時の間にか依然と同じようにやきうを楽しんでると思うのである。何だかんだニッポン人には国民性からしてやきうが合うし、やきうが文化として完全にニッポンに根付いてる以上、浮き沈みはあっても無くなる事は無いからである。流行りはどんなにデカくても無くなるけど、文化はたとえ小さくとも延々と続く。ソレが世の中の常だと思う今日この頃であった。