ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m
「まことの貴族には、無邪気なつくろわぬ気品があるものだ。口をひきしめて襟元をかき合せてすましているのは、あれは、貴族の下男によくある型だ」
By 太宰治
といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。
*汝、クルマを作るべからず
水野和敏氏曰く「何故マイバッハがロールスロイスに勝てないかって、理由は簡単。マイバッハはマジメにクルマを作ってるから」だそうである。多分ピンと来ないロンマニアの方の方が多いと思うが、水野氏曰く「ロールスロイスは走る居間であり、貴族の方々が目的地までの移動を快適に過ごしてもらう事に特化して作られてる」んだそうである。一方マイバッハはあくまでもベンツSクラスの延長線にある乗りモンであり、基礎の時点からして「走る居間」ではなく「クルマ」なのである。つまりマイバッハの快適性はあくまで「クルマとしての快適性」であり、ソレは貴族達の求めるモンじゃないという事である。
ロールスロイスって結構特殊な会社で、部長以上の中の人は全員貴族なのである。名前にサーって称号が付いてて、城みたいな家(てゆーかリアル城)に住んでる上級国民だからこ、同じような上級国民が何を欲してるかが感覚的に分かるのである。階級社会のヨーロッパでは代々に渡り広大な土地や莫大な資産を持ってる一族が存在して、ソコで生まれたヤツはカネやモノに対する考え方が一般人とは違うのである。そう、上級国民は「カネを持った下級国民」ではないのである。ヨーロッパは昔からその文化だったから、上級国民向けのサービスがトコトン充実してるのである。
*新ブランド爆誕
何故急にこの話を蒸し返したかって、クルマ属性のあるロンマニアの方ならご存知かと思うけど【トヨタがレクサスより上位のブランドとしてセンチュリーを設立した】からである。まぁ何ちゅーか、トヨタがやりたい事ってよーするに「ニッポンのマイバッハを作りたい」って事なのであろう。センチュリーが長年に渡って政治家やニッポンの上級国民御用達になってる実績があって、ソレをトヨタブランドで提供することに限界を感じてた&レクサスブランドでもアレだから、新たに上級国民専用ブランドを設立したって事なのであろう。
問題は上記にもあるように「トヨタが何処まで上級国民を理解してて、上級国民を満足させるモンが作れるか」なのである。ニッポンには階級社会という概念が定着してなく、そしてトヨタに入社してくるヤツの殆どがサラリーマン家庭で生まれたフツーの人等→上級国民の考え方が理解できるのかって話である。ぶっちゃけた話、レクサスがベンツやベントレーみたいになれなかった理由は、つまりそういう事なんじゃないかと思ってるのである。例えば「この手の超高級サルーンにおいて最も重要なのは?」の答えを知ってるであろうか。ソレはズバリ「防御力」である。
海外のこのレベルのクルマを買える上級国民って常に誘拐や暗殺のターゲットにされてて、ソレが貧富の差がデカくて治安の悪い国なら尚更である。だからこの手のクルマの海外仕様には防弾防爆オプションってのがあって、ソレを入れると価格が数倍にも跳ね上がる&車重も7~8トンまで増えるのである。この手のクルマがデカいエンジンを積んでるのは、ソレだけ重たい車体でも機敏に動いて危機を脱せられるようにする為である。コレが上級国民の世界であり、サラリーマン家庭に生まれたサラリーマンには想像すらできないであろう。ただ単に豪勢な素材をふんだんに使ってクルマ作ればいいのではないのである。
*ソレは置いといて
まぁセンチュリーが本格に稼働するのはまだ先の話&稼働したトコで上級国民ではないワタクシには縁の無いクルマとなるだろうから、どちらにせよワタクシにゃ関係無い話である(笑)ソレよりもワタクシは【GR GTとか呼ばれてるソレ】の方が気になるのである。ワタクシの大好きなスポーツカーだし、何よりレクサスブランドならば上級国民じゃないワタクシにもワンチャンあるからである(爆)まぁ2000GTとLFAと並んで語られてることからコレも台数限定車である可能性が高い→レクサスの上客向けのくるまになりそうなのがアレであるが、何はともあれ楽しみな一台なのである。
ただまぁ何ちゅーか、もうニッポンのクルマ界は実質トヨタ帝国になってしまったのである(^_^;)大衆車も高級車もスポーツカーもスーパーカーも上級国民向けラグジュアリーカーも全て揃えられる、国内に競合できるメーカーが一切存在しない状況になってしまったのである(^▽^;)昔はホンダと日産で「ニッポン三大メーカー」と呼ばれてたのであるが、今となってはホンダと日産が吸収合併したとしても全く歯が立たなくなってしまったのである( ̄~ ̄)凄い事なんだろうけど、何ちゅーか素直には喜べないって感じである。競争相手が居て切磋琢磨し合うからこそ面白いモンが生まれるんだと改めて確信した今日この頃であった。.
