アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

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 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m

「今もガムシャラな日々は続いています。そのベースとなるものは結局、コンプレックスなんですよ」
By 堤幸彦

 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。

スーパースポーツの楽しみ方
 R35がデビューした頃、保証云々が大きな話題になってたのを思い出したのである。タイヤやパッドなどの純正消耗品がアホほど高価で、交換サイクルも明確にマニュアル化されていて、ソレを逸脱したら保証が切れてしまう。従来の国産スポーツカーしか乗ったことの無いユーザー達は大いに戸惑った事であろう(^_^;)だがコレはポルシェとかの海外メーカーも同じであり、寧ろ向こうの方がもっと厳しいのである。ただその代わり:

  • ユーザーには基本的にフルノーマルで乗ってもらい、走行性能に関わる部位の改造は一切ダメ
  • その代わりグレードやオプションが事細かく設定されており、様々なニーズに幅広く対応できる
  • ルノーマルなら確実に保証され、追加料金を払えば十ン年に渡り延長できる
  • チューニングに相当するニーズはクルマ本体の買い替えor公認パーツにて対応する
  • リセールを確保する事で弄る楽しさを代替する

こういう利点があるからこそ、フルノーマルでも顧客は満足するのである。無論、中にはソレでも弄るヤツが現れるが、そういうヤツはサービスしない&新車を売ってやらないというペナルティーが課されるのである。だからこそ、顧客がノーマルでもほぼ満足できのである。

 R35は何が問題だったって、この様な徹底した保証やバリエーション展開によるバックアップが不足してた事がである。一応水野氏も色々頑張ってはいたのであるが、いかんぜんニッポンにスーパースポーツ文化が定着してなかった&日産の体力不足などもあり、結局は昔ながらのGT-Rの姿になっていってしまったのである( ̄~ ̄)ソレが悪いとは言わんが、何ちゅーかなぁって感じである:
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水野氏もポルシェやフェラーリランボルギーニみたいなソレを目指してたんだと思うんだけど、国産スポーツカー界隈はずっと昔のままで、外車スポーツとの間の壁は未だそのままって感じである。てゆーかワタクシの見る限り、最近は国産から外車への”越境者”が年々増えてる感じなのである。

*ベース車両は何処
 クルマ雑誌とか見ると盛んに「○×復活!」みたいな記事があって、実際復活した車種も幾つかあるが、ワタクシは前々から言ってるように「90年代の全盛期は復活しない」の見解であり、その事は変わらないのである。バブルが終わって一般ピーポー(特に若い子)にスポーツカー買う余裕が乏しいのもだけど、ココ最近思うようになったのは「復活したくてもベース車両が無い」って事である。ちゅーのもあの時代の国産スポーツカーの多くはエボリューションモデルであり、エボリューションって事は「進化させる素モデルがある」って事であり、その素モデルはクーペかセダンかハッチバックかなのである。

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 当時の人気車種でピュアスポーツカーだったのはロドスタRX-7ぐらいであり、後はWRX-STIインプレッサ)やランエボ(ランサー)やGT-Rスカイライン)やTypeR(シビックインテグラ)みたいにベース車両ありきだったのである。でもって今の時代、クーペもセダンも、そしてハッチバックすらもオワコンであり、ブランド力の低いメーカーほどSUVや軽やコンパクトカーを作りたがるのであり、そして国産メーカーはレクサスを除いて全て大衆車メーカーである。そう、進化したくても、進化する土台が無いのである(´ヘ`;)

 無論、セダンやクーペやハッチバックやツーリングワゴンの需要が無くなったワケではないが、そういうのを欲するのは2台目以降のクルマを欲するカネに余裕のある人等であり、そしてそういう人等は金銭的余裕やリセール云々もあって上級車種や高級メーカーを選ぶのである。そう、セダンもクーペもハッチバックもツーリングワゴンも、今となっては趣味恰好品であり、高級品なのである:
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つまり今後スポーツカーを欲するのであれば、ソレなりのカネが必要になってくるのである。そう考えると、今ニッポンにNDロドスタやGR86/BRZフェアレディZが存在するのは奇跡だと言えるのである。本来ならこの類のピュアスポーツカーってのは、エボリューションモデルと同等か、或いはソレ以上に高くつくからである。

*SUVスポーツ黎明期?
 今スポーツカー市場はニッポンだけでなく世界的にも縮小傾向にあるらしいが、つまりそういう事なんだろうと思うのである。何ちゅーかSUVが攻守最強過ぎて、大衆車メーカーがソレ以外を作る意義が薄れてしまったからである。色んな車種を苦労して作るよりも、SUVをサイズや目的毎に作り分けた方が売れるし楽だからである。だからスポーツ走行を楽しみたいんだったらセダンやクーペはもう諦めて、SUVで楽しんじゃえば良いんじゃないかと思うのである(笑)今時のSUVはスポーツ走行をこなせるようなモンも数多くあるので、理論上できないことは無いと思うのである。

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 今思えば水野和敏氏がバリバリのサーキット仕様のSUVを開発してたのも、将来そうなる事を予想しての事だったんじゃないであろうか。残念ながら諸々あってソレ等は夢半ばにして頓挫してしまったが、方向性としての「走り屋達は今後SUVで走るようになる」は間違ってないと思うのである、ニッポンだって60~70年代の頃はスポーツカーでないクルマを彼是してガンガン走らせてたんだから、SUV全盛期の今、SUVで走り出す若い子が出てきてもおかしくはないと思うのである。若い子は危なくてスリリングな遊びが大好き、時代がどんなに変わっても、若者のその本質は今後もずっと変わらないと思う今日この頃であった。