アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

クォリティー・オブ・ライフ

今日は診察の日、本多先生とのムンテラが始まる。言うことは先月と全く同じ。案の定、放射線科への転科を薦める。言い分は今までと殆ど変わらない、緊張度の高い科はやめたほうがいい、病気の悪化に繋がる。放射線科でもカテーテルとか放射線治療などの治療の最前線に着くのは控えて、読影や写真撮影などといった裏方に回った方が緊張感も少なく睡眠時間も多く取れる。それが君のQOL(クォリティー・オブ・ライフ)の向上に繋がる、と。

 ワタクシも一応こう反論した。ワタクシは心臓外科医になるという夢に人生を賭けてきた。が、こんな病気のため泣く泣く断念せざるを得なくなった。ワタクシはこのワタクシの夢を奪ったこの病気が許せない。だからワタクシは何が何でもこの病気と闘うんだ、と。そうしたらあっさりとこう答える本多先生「それなら放射線科医として、そうした病気と闘う人をバックアップすればよい」と。

 本多先生に限らず、楽な科への転職を勧める人は少なくない。曰く、夢云々よりもまずは生活の安定が大事。曰く、今は興味や生きがいを感じなくてもいつかは見つかる。曰く、自分も達成できなかった夢がある、だから大した事は無い。曰く、君はまだ若い、道ならまだまだ沢山ある。エトセトラエトセトラ・・・・・

 そう言う人達に言いたい事は唯一つ:

「余計なお世話だ!健常者に何が解る!!順風満帆、五体満足に人生を送ってきたあんた達に、障害を抱えた人間の苦しみが解ってたまるか!!!」

これだけである。