アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

SENTENCE OF DEATH

 一気に寂しくなってしまった、我がサバゲーチームのHP自身が、である。引っ越す前の最後のゲーム、"師匠"と話してみて分かったことは一つ、チームという物は一人で運営出来る物ではないと言う事だ。リーダーがいて、それを補佐するメンバーがいて、アレクサンドル・デュマの「三銃士」ではないが"One for all,all for one"でやっていく、それが本当の意味での「チーム」ではなかろうか。

 このチームを結成した当初から、ワタクシはこのチームがチームらしい機能を果たすとは考えていなかった。当分は「サバゲー好きの共同体」として存在し、ゲームの参加や不参加、話題や情報の提供、雑談の場としてHPが機能すればよく、本格的なチームの立ち上げとしてはコレを見てワタクシ達の共同体に興味を持ち、人数が増えてき次第考えるつもりだったが、そうも行かなくなった。上記の「ゲームの参加や不参加、話題や情報の提供、雑談の場」としても機能しなくなったのだ。ワタクシは何とか盛り上げようと掲示板に話題を提供し戦闘記録も面白おかしく書いたがそれでもダメだった。幾らワタクシが気張っても、他がついて行かないのである。

 だからあれ以来、チームのHPには何も書き込まず、言いたい事は山ほどあるのだがあえて静観を決め込む事にした。果たして、ワタクシ抜きで残った人間がどんな行動をとるのか、それをじっくりと眺めることにする。ワタクシもチーム立ち上げに関った人間の一人である、ゆっくりとチームが廃れていくのを見るのはハッキリ言って辛いものがある。だがこのままズルズルと続けていく意味もない。チーム結成2周年まであと2ヶ月、ワタクシはそれまでは見守ることにしよう。そして返答次第では、チームを立ち上げたものの一人としてチームに幕を下ろす事としよう。ワタクシはサバゲーがしたい、残されたメンバーがサバゲー以上にやりたい事があるのならそれをやればいい。こうすればお互いハッピーになれる。

 やっぱり彼に隊長を任せた時点で失敗だったのだろう。20歳で中卒のニート。働く気は更々無く、大切な青春の日々の殆どをPC/テレビ/アーケードゲーム筐体モニターに費やす。周りの人間が一生懸命に生きているのを見ても何処吹く風。「池の中の蛙、大海を知らず」の言葉通り、自分の狭い世界が全てだと思いこみ、その外の世界のことなど考えもしないし知ろうともしない。少しでも真面目な話になると、軟体動物のようにそこからスルリと抜けてゆく。まさに「ダメ人間」を絵に描いたような奴である。奴にとってはサバゲーも、奴の空虚で無意義な人生を埋めるためのゲームの一つに過ぎないのであろう。だから新しいゲームが出てくるとそれに飛びつきサバゲーはほったらかし。

 そんな奴でも、ワタクシにとっては弟みたいなものだった。サバゲー始めてからの付き合いで、趣味もよく合う。最初は熱心にチームの立ち上げや構想に積極的だったからこそ可愛がっていたし、いつかあいつが自らの足で自分が骨の髄まで浸かっている小さく無意味なぬるま湯の世界から、自らの意思と足で抜け出してくれる事を期待していたがそれももう限界だ。あいつはこれからもぬるま湯の中で生き続けるのであろう。後々風邪を引く事を知っているか知らないかは別として。だったらワタクシは"兄"としてやるべき事はやらなければいけないのかも知れない。

 チーム結成が2年前の6月8日。最悪の場合、今年のその日がチーム解散の日ともなるであろう。果たしてワタクシはどうするべきか。"師匠"みたく個人ゲーマーとして活動するか、新たなチームを見つけるか、あるいは新チームを立ち上げるか。こんな事に仕事以上に迷う今日この頃であった。