ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m
「人生の一番のご褒美とは、為す価値のある仕事を一生懸命為す機会が与えられることに違いない」
By セオドア・ルーズベルト
といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。
*革命と求人
コレはあんま知られてない事であるが、巷では「モノ作りニッポン」と呼ばれるわーくにであるが、実は今のニッポンの主要産業は第三次産業(70%以上)で、モノ作り(つまり第二次産業)は24%ぐらいしかないんだそうである(^_^;)でもってアメリカに至っては第四次産業革命なるモンが起こっていて、今後先進国は更にそっちの方向へ進んでいくのである:
youtu.be
一見良いことの様に思われるが、問題が2つほどあるのである。1つ目は「上の次元の産業に行けば行くほど、労働者に要求されるスペックは上がっていき、必要とされる人数も少なくなる」って事である。第一次産業なら中卒でも何とかなるが、第四次産業でAIやビッグデータをやろうと思ったら一流大学の院坊が最低ラインである。事ある毎にネタのされるグーグルやアップルの入社試験がソレであるが、第四次産業なんてのは極一部の天才にしか務まらんのである。
でもって2つ目の問題は「第三次第四次のキラキラした産業が中心の先進国においては、第一次第二次産業を進んでやりたがるヤツは殆ど居ない」って事である。皆が皆有名企業の正社員としてキラキラした仕事をする事を望み、その為にはFランであろうとも大卒の資格を得ようとして、スペックに合わない仕事を押し付けられて過労してしまうのである:
www.youtube.com
そう、先進国だからといって、全ての国民が第三次&第四次産業に合うとは限らないのである。でも国内でそういうトコで働いてキラキラしながら大儲けしてるヤツを見てると、とてもじゃないが工場で働いたり職人になりたいとは思えなくなるのである。手に職系が結構稼げると分かってても、介護職が実は安定してると分かってても、ソレでもクリエイティブでキラキラした世界に憧れてしまうのである。
*いちじにじへの回帰
ニッポン含め、今世界中の先進国で起こってる各種問題の元ネタがコレだと思うのである。なぜ移民が多いのかって、答えは「移民がやってるような低賃金単純労働を先進国民がやりたがらないから」である。無論、少子化による人口減少もあるが、少子化の理由で一番多いのが「生活が苦しいから」であり、なぜ生活が苦しいかって「第一次&第二次産業が国内に無いから」である。グローバリズムで途上国に丸投げした方が安上がり&国内じゃ殆ど誰もやりたがらない上に人件費が高いから、そりゃ国内から第一次&第二次産業が消える筈である。
アメリカなんかはもっと極端で、第一次&第二次産業に従事してる人間は7%ぐらいしか居ないんだそうである(^_^;)で、残りの93%が全員第三次&第四次産業で食ってけるのかと言われたら「ソレで食ってけるのは一部のエリートだけ」が答えである。ニッポンもそうであるが、分厚い中間層が存在してた時代ってのは、二次産業がソレなりに力を持ってた時代で、高卒レベルでもソレなりに稼げて消費できてたからである。第三次産業に移行したら大卒以上、第四次なら院卒以上が求められるようになれば、そりゃ高卒の生活は苦しくなるに決まってるのである。
巷で噂のトランプ関税だけど、ワタクシは「ひょっとしてトランプのヤツ、第一次&第二次産業をアメリカに呼び戻すつもりなんじゃね?」とか考えたりもしてるのである。第三次第四次産業が務まらない労働者を救済する方法はやっぱ「第一次&第二次産業を呼び戻して、ソコで働いてもらう」しかないと思うし、コロ19禍やウクライナ紛争等で「重要なモンを安いからといって信用できない国に依存するのはどうか?」って問題点が出てきてたから、サプライチェーンを西側諸国(及び西側と友好関係にある国)だけで完結させられるようにするってのはアリだからである。
*イエス民主主義、ノー自由
まぁ何ちゅーか、人間というナマモノは昔と比べソコまで進化してないけど、ソレを取り巻く技術や知識は格段に進化していて、全てを的確に使いこなすのに必要なスペックは年々上がり続けてる→現代社会についていける人間ってのは逆に減ってるのである(^_^;)だから自ずと「ついてけてボロ儲けしてる少数のエリート」と「ついてけなくて生活が苦しい多数の人」に分断されて、後者は更に「救いを従来の価値観(宗教、伝統など)に求める人等」「救いを新しい価値観(ポリコレ、DEI等)に求める人等」に分裂していくのである。今の韓国も正にソレなのである。
アメリカや韓国だけに留まらず、この手の「生活が苦しい人等が左右に分断されて、選挙の度に政策が極端から極端へ揺れ動く」って現象は、この問題を解決しない限り幾度も繰り返されるとワタクシは思うのである。戦前のドイツがソレであるが、生活が苦しくなると人は自由よりも生活の安定を求めるようになり、民主主義における権利を以って独裁者を選んでしまうのである。だから先進国の首脳陣に求めることは後にも先にも「新しい仕事口の確保」であり、減税でもバラ撒きでもないのである。とまぁ政治社会ネタはウケが悪いと相場が決まってるので(笑)ココまでにしようと思う今日この頃であった。.