アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

読影のイロハ

 相変わらず所見が読めない、何度読んでもダメ出しを喰らう。放射線科のO先生も厳しい人である、言いたい放題言いまくるだけならまだ良いが、「これは何ですか?」と質問しても、答えは十中八九「勉強しろ」の一言。第三者に聞いても「それはダメ」と言う。何も解んないのにひたすら探し回ってもムダに疲れることが殆どである。とどのつまり、時間の割に得られるものは少ない。

 最も、プロなんだから自分に必要なものは自分で見つける、と言うのは至極正論ではあるが、それにしても基礎的なものからマニアックなものまで一括りにして「勉強しろ」では堪った者ではない。「プロだから」とは言っても今時は「相談役」「アドバイザー」「コーチ」という職業が成立している。

 確かに自分の目や足で探し回った知識が一番身に着くのは理解できるが、医学の参考書が年々厚くなっていくのを見れば分かるように、医学の知識というものは増えこそすれ決して減る事は無い。自分で探すのもいいのだが、これでは埒が明かないのではないか、と思っても中々口に出せない今日この頃であった。

 何かこんなことばかり書いていると、ドストエフスキーの「地下室の手記」の主人公や「貧しき人々」のマカール・ジェーヴキンみたいに自意識過剰なくせに行動を伴わないヘタレになりそうである。今後は文句ばっかり言ってないで明るい日記にしたいものである。それではまた。