アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

BURN

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m


「悲しみはその人の魂を高めてくれる。災いとしてではなく恩恵として受けとめよ」

By ナポレオン・ヒル


 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


 何らかんらでもう2006年もあと半分である。「うぉぉぉぉぉ!!走りてぇぇぇぇぇぇぇ!!!」と叫びまくっていたあの時期がもう半年前である(笑)時間の流れはマジで速いもんである、多分このペースで一気に2007年になってしまうのであろう。某保険会社のCMではないが、時間は大切なのでよーく考えて使うようにしなければいけないのである(笑)んでもって「ネタが無い」を連呼しながらも延々と続いているこのパンク医師のアホな日常を綴った日記も気が付けば6万ヒット、前年のペースを200%も上回っているのである(驚)コレも偏にロンマニアの皆様のおかげであります<(_ _)>

 
 話は変わって、トルクと馬力について改めて文献を調べてみた。ワタクシのクルマがそれを売り物にしていながら、それについて何も知らないのは恥以外の何でもない。で、それぞれの定義はというと:


馬力(PS):
75kgの重量を1秒間に1m持ち上げる力。

トルク(kg・m/s):
回転軸から1m離れた1kgの物体を毎秒1m加速する力


つまりインプレッサというクルマは20トンの重量を1秒間に1m持ち上げられ、更には1m離れた場所にある43kgもの物体を毎秒1m加速させるだけのパワーがあるのである。こういう風に書くと、如何に自分がとんでもないクルマに乗っているかと認識させられる。


 これをどう考えるかであるが、ワタクシの考えは「恐い」である。これだけのパワーがあれば余裕で他人を死に至らしめる事が可能だし、容易に自らをも死に至らしめる事もあるのである。つまりこの世界最強の2LターボエンジンEJ20はそれだけ恐ろしい諸刃の剣なのである。ワタクシは死にたくないし、他人を死なせたくない、だから恐い。クルマというものは時速20kmでも人を死に至らしめる事が出来るというが、ましてやそれ以上のスピードでは尚更であろう。これを恐くないと思うヤツがいたら、悪い事は言わないが自分や他人を傷つける前にクルマの運転を止めた方が良いと思う。


 自分を守り、尚且つ他人に危害を加えない。本来、ドラテクとはこの為にあるのである。ワタクシも"師匠"から自身のドライビングは勿論の事、周りをチェックする習慣を付けろと言われたモンである。例えば左車線の前方にあるバスが停留所に差し掛かる→その後ろのクルマのドライバーが右を向く→ウィンカーを急に出し突然目の前に飛び出してくる→急ブレーキ、という事が一度あって「ほらね」と"師匠"に言われたモンである。この場合「バスが停留所に入った」という時点で後の事態を想定できていれば、自分が減速することによって自らの身を守ることが出来るのである。


 「ぶつけられた」といって他人を責めて、修理代や保険金をふんだくるのは簡単である。だが最悪の場合廃車になってしまうクルマ、障害が残ってしまう肉体、失われた命はどんな事をしたって戻ってこないのである。たとえ保険金が満額下りて新しいクルマを買えたとしても、それはもはや自分が愛着を持って育てたそれではないし、障害や命に関してはたとえ刑事告訴して極刑が確定したとしても絶対に元に戻る事はないのである。ワタクシはそんな目に合いたくないし、他人をそんな目に合わせたくもない。だからこそ更なるドラテクを求めるのである。


 この秋ようやくサーキットデビューを果たす予定なのだが、ワタクシはそこすら安全とは思っていない。コースアウトして壁に派手にクラッシュする奴もいれば、ラインを乗り越えてオイルパンを破壊しオイルをぶちまける奴もいる。いくら安全対策があるとはいえ、タコったらクルマがダメージを受ける事は間違いないのである。しかもサーキットは1人で走るものではなく、他人と一緒に走るモンである。自分が他人に危害を加える可能性は勿論の事、他人から加えられる可能性や他人のクラッシュに巻き込まれる可能性だってある。そうなった時にいくら責任問題を話し合っても無駄である。和解しようがしまいが「壊れたクルマが残る」という事実は変わらないのである。


 というわけで、"トリックマスター"を守るためにもサーキット前の準備は多いに越した事は無いのである。いや、プロレーサーですらクラッシュや巻き込み/巻き込まれに直面するのであるから、ド素人&運転歴1年のワタクシなんかは推して知るべしである。もっとクルマの限界を客観的に見極めて、もっと状況判断能力のキャパとスピードを上げて、勿論そう思ったことを瞬時に行動に移せるドラテクを身に付けて、タイヤやオイルやミッションやデフの能力を見極めて・・・・・とまぁ、あれほど受験生時代が嫌いだったにも関わらず、その受験生マインドがシッカリ骨の髄まで染みている事を実感した今日この頃であった。