アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

MEZMERIZE

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m


「意識する存在にとって、生存するということは変化することであり、変化するということは経験をつむことであり、経験を積むということは限りなく己自身を創造していくことである」

By アンリ・ベルクソン


 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


 ソクラテスの有名な言葉の中に「汝自身を知れ」ちゅーのがある。簡単なようで、コレが実に難しいのである。何故かといえば、過大評価も過小評価も共にNGだからだとワタクシは思うのである。プライドゆえに自分の過ちに目を瞑ったら、また同じトコで失敗してしまう。かと言ってコンプレックス丸出しで重く見すぎたら、今度はソコに行くのに及び腰になってチャンスを逃してしまう。だからそのド真ん中ジャストの部分をシッカリ見定めるだけの能力がなけりゃ、とてもじゃないが己自身を知る事は出来ない・・・・という事を、外をブラブラしていたら偶然見かけたGDBの痛車を見ながら思ったワケである(笑)


 何で痛車見てこんな事を咄嗟に思いついたかといえば、アルキメデス宜しく「エウレカ!」って気分になっちゃったからである(笑)何ちゅーか、今まで痛車乗りやサバゲーヲタ連中やスバヲタ連中に感じていた嫌悪感(同属嫌悪、とも言う/爆)の正体がようやく分かったからである。ジャンルこそは違えど、連中には共通点があるのである。ソレは「様々な理由により世間から落ちこぼれたヤツ」って点である。世間に受け入れられている連中の趣味なら、ソレは「ディープな趣味を持った人」って好意的に捉えられるからである。俗に「オタク」と呼ばれている連中が持つ趣味の類が嫌われているのは、趣味の内容が世間に受け入れられないワケじゃない。ただ単純にオタク連中自身が世間に受け入れられていないからである。何せソースがワタクシだから、この一説には自信がある(核爆)


 が、その事が分かっていないオタク連中の中には、むしろ逆に自分の趣味を大っぴらにするための行動に出る事があるのである。コレは一般的には「自分達(世間)に対するアンチテーゼ」と捉われがちだが、実はコレ不良やDQNがやってる事と根本的には全く一緒、即ち「俺を見てくれ、理解してくれ」っていうパフォーマンスである。特に現代はインターネットやケータイというツールがあるため、行動が多種多様になるばかりか、同じ環境におかれた"同志"を見つけ出すのも容易である。ンでもって、固まった人間同士で「俺達は間違っていない、気付かない連中がバカなだけだ。俺達だけで独自の世界を築こう」って感じで、少数派である事が逆にアイデンティティーとなり、転じて変な優越感を持ち始めるワケである。


 スバヲタ連中が無闇矢鱈に(小さいメーカーながらも数々の伝説を築いてる)スバルを持ち上げる&(一般大衆の象徴である)トヨタをこき下ろすのを好むのは、こーゆー思考がベースにあるからである。が、もうこの時点で察しの良いロンマニアの方なら気付いているはずである。理解を求めつつも世間を見下す、自分のためだけにやっているのに固まるといったどーしょーもないパラドックスに。サバゲーチームを組んだ当初は和気藹々やっていたのに、何時の間にかチームが分裂→共倒れってなる事が多いのはのはこのためである。三銃士みたいに「一人は皆のため、皆は一人のため」じゃなくて、殆どが「自分は自分のため」でやっているのだから上手く行くはずなんかないのである。何せソースがワタクシだから、この一説には自信がある(笑)


 悪い意味でのオタク、つまりナード的なオタクを脱する機会があるとしたら、このパラドックスに気付いた時だとワタクシは思うのである。もしも「自分はオタクだから世間に受け入れられない」と考えていらっしゃるロンマニアの方がいらしたら、ワタクシはハッキリ言おう。「貴方が世間に受け入れられない理由は決して趣味なんかじゃなく、ましてや世間が悪いワケでもない。他ならぬ貴方自身に問題があるから受け入れられないんだ」と。自分を棚上げにして「俺の全てを無条件に認めてくれ。俺の全てを許してくれ」って言ってもムリな話である。認められて許されたければ、まず自分自身にケジメをつける。コレが世間でのルールである。ソレが分からなきゃ、世間の中でも趣味世界のコミュニティーの中でも延々と同じトコを堂々巡りするだけの話である。


 コレがワタクシが痛車乗りやサバゲーヲタやスバヲタ、あるいはその他ナード的オタク連中に対して嫌悪感を示す理由である。ワタクシの大好きなクルマや作品が、こーゆーオタク連中によってテメェの自分勝手な我侭を主張するための道具にされている事に対する怒りである。連中はクルマも愛していないし、作品も愛していない。連中が愛しているのは自分自身であり、ソレ以上でもソレ以下でもない。ワタクシはその事を同じ仲間のソレを見ることで違和感を感じ、ソレに反発し、その反発が同属嫌悪から来てるモンだと知って以来、ナード的なオタク世界から足を洗おうと決め、インプを降りてサバゲーから一歩身を引いたワケである。そうする事で問題が解決するワケではないが、所謂ケジメってヤツである。


 とは言え、ワタクシの趣味が未だに「オタク的」って呼ばれるソレであることに関しては、ワタクシは一切否定しない(笑)ただ今までのように自己表現の手段としてではなく、ソレが好きだから真摯に趣味と向き合いたいって話である。本来趣味ってモンは自分自身を高める手段だとワタクシは思うのである。趣味を通じて高めた己を世間にフィードバックし、またその反対も然りという「世間⇔趣味」的な関係こそあるべき姿のオタク、即ち「ギーク的オタク」なんじゃないかなと思うのである。1週間も引っ張っといてアレだが(笑)先週の事故も世間にフィードバック出来たらいいなと思う今日この頃であった。