アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

THE CODEX NECRO

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m


「人間はすべての財を背に負う放浪者のように、あらゆる経験を背負っていく」

By ホセ・オルテガ・イ・ガセト


 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


モータースポーツは経験のスポーツ

 別にモタスポに限った話ではないが、スポーツってのは感覚が全てなのである。外部から機械を使えば感覚的なモンを数値化する事は出来ても、今スポーツやってる現場でリアルタイムで数値化する事は不可能である。だから最後は、感覚とセンスがモノを言うのである。経験を積み重ねる事で感覚の誤差を減らし、齟齬を埋める方法を色々身に着けていく。確かにニッポンの体育会系で良くあるような根性論や精神論はアレだけど、ソレでも練習を数多く重ねる事には意味があるのである。個人差がある感覚を研ぎ澄ます方法は経験しかなく、経験は練習や試合でしか身に付かないからである。だから何だかんだ言われても、体育会的な猛練習って(考えながらやってる場合に限るが)必要だし重要なのである。


 2年前から本格的に始めたR35とNDの二刀流が有効だったというのも、つまりソレである。全く性格の異なる2台を用いて異なるシチュエーションで走らす事で、得られる経験が段違いに増えたからである。慣れてくると不慮の事態に対する対処法の引き出しが増えてくるし、引き出しが増えれば増えるほど恐怖とソレに伴うストレスが減るし、ストレスが減るだけで運転により集中できるし、更には周囲への注意する余裕だって生まれるから事故も減る。経験を増やすだけで、得られるモンが圧倒的に増える上に、危険な目に会う可能性もグンと減らす事が出来るようになるのである。だから今シーズンも来シーズン以降も、乗るクルマが変わる事になろうとも、二刀流は続けていく次第である。


*幸先の良いスタート

 その事は今回走ってみて、改めてそう感じたのである。FRのNDでVDCオフにして散々スピンやドリフトして限界挙動を覚えたせいか(笑)4WDのR35だと全然怖くも何ともないのである。更にその上VDCを作動させていれば、余程の事が無い限り危ない目に会う事はないのである:


もう見慣れてしまっててアレだろうが、コレがFSWのコース図である。前回の走行会で「早過ぎないブレーキング→荷重をシッカリ残して綺麗にターンイン→アクセルオンは焦らない」の極意の片鱗を身に着けていたので、今回の目的はソレをR35で実践する事にあるのである:

ちょっとコカ・コーラで車速落とし過ぎた&300Rで遅いクルマを避けようとしてレコードラインを外したが、ソレでも57秒台前半は出てたのである。ブレーキ踏むタイミングを少し遅らせて、もう少しブレーキを残した状態で上手く旋回して、シッカリ旋回できて初めてアクセルを開ける。単純な事だけど、たったコレだけでタイムは伸びるんだって事を、今回改めて認識したのである。


 よくサーキット走行の初心者が「〇×コーナーには時速何キロで進入すれば良いですか?」って質問したりするのだが、マジレスすると「タイヤとブレーキに聞いてくれ」なのである。タイヤの限界は溝の深さと気温と湿度と天気で幾らでも変わるモンであり、進入速度は常に変動するのである。だからその変動を感覚で捉えて、毎回毎回そのコーナーに入る度に補正していく必要があるのである。だからこそ感覚を磨くために、数多くの経験をする必要があるのである。でもって、2本目がコレである:

残念ながらベスト更新はならなかったが、ソレでも安定して58秒台で走れるようになったので、ソレはソレで成長したという事である。あともう少し寒くなればエンジンパワーも上がってくるし、そうすれば自己ベスト更新も十分にあり得るから、今から冬が楽しみである(^-^)


というワケで、今回もクルマを壊す事無く、無事に走行を終える事が出来たのである。


ブレーキパッドが結構減ってきたので、帰り際【ノルドリンク】寄ってパッドを交換しようと思ったのである。ココは常にパッドのストックがあるので、帰り際に交換できて非常に便利なのである。


*ブレーキは重要

 たかがブレーキ、されどブレーキである。コレが車速の低いミニサーキットだったらブレーキトラブルが起こっても大した事にはならないし、最悪でも廃車になるだけでドライバーは無事であろう。が、FSWはニッポン屈指の高速サーキットであり、最高速度はR35だと280km/hに達するのである。ソコでブレーキトラブルが起ころうモンなら運が良くても廃車、運が悪けりゃ廃人になるのである(;゚Д゚)だからFSWを走るのであれば、ブレーキに妥協をしてはいけないのである。というワケで【ノルドリンク】に行ってきたのであるが:

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              ,. -‐'''''""¨¨¨ヽ
              (.___,,,... -ァァフ|             あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!
               |i i|    }! }} //|
              |l、{   j} /,,ィ//|          『おれはフロントのブレーキパッドの交換しにきたはずが
             i|:!ヾ、_ノ/ u {:}//ヘ           いつのまにかブレーキローターを4輪とも交換する事になった』
             |リ u' }  ,ノ _,!V,ハ |   
            /´fト、_{ル{,ィ'eラ , タ人           な… 何を言ってるのか わからねーと思うが
          /'   ヾ|宀| {´,)⌒`/ |<ヽトiゝ           おれも何をされたのかわからなかった…
         ,゙  / )ヽ iLレ  u' | | ヾlトハ〉
          |/_/  ハ !ニ⊇ '/:}  V:::::ヽ           頭がどうにかなりそうだった…
         // 二二二7'T'' /u' __ /:::::::/`ヽ
        /'´r -―一ァ‐゙T´ '"´ /::::/-‐  \       クルマを間違えただとか ぼったくりだとか
        / //   广¨´  /'   /:::::/´ ̄`ヽ ⌒ヽ       そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ
       ノ ' /  ノ:::::`ー-、___/::::://       ヽ  }
     _/`丶 /:::::::::::::::::::::::::: ̄`ー-{:::...       イ     もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…


コレはどういう事なのかと言うと・・・


フロントのパッドはローターに対し2枚目だったので、念のためローターをチェックしたら、デカいクラックが入ってたのである( ̄▽ ̄;)本来ならローターとパッドは同時交換が望ましいのであるが、コスパ的に考えるとパッド2回分は行けちゃうので、ワタクシもそうしてるのである。でもって今回がその2枚目だったので、やっぱローターも交換しちゃおうという運びになったのである。


でもってその際「そう言えば、リアのローターって納車してから一度も交換した事無いんだっけ( ̄▽ ̄;)」ってのを思い出したので、念のためにリアのローターも調べてみたら予感的中。やっぱクラックが入っていたのである(´・ω・`)あともう少し粘れん事も無いのであるが、結局は二度手間三度手間になってしまうので、この際だから同時に交換しちゃえって話になったのである。


 でもってココはワタクシ含めサーキットを走るR35オーナーを多く顧客に抱えてる事もあって、パッドどころかローターまでもストックが常備してあるのであり、しかもスタッフも交換作業に慣れているため「じゃあこの際だからまとめてやっちゃえ( ̄∇ ̄)」って運びになったのである(笑)確かに高くついたが、ソレでも上記にある様に、FSW走る上で安全に妥協はできないのである:

でもってコレが総交換にかかった総費用である。因みにパッドもローターも保証期間がまだ続いてる事を踏まえて、純正をチョイスした次第である。この純正の何が良いって、信頼性が抜群に高い事にあるのである。前のR35と合わせて10年ぐらいこのパッドとローターを使っているが、トラブルが起こった事は一度も無く、且つ使い勝手も良いのである。ブレーキは信頼性が効きやコスパよりも遥かに重要なのであり、ソコについての妥協は無いのである。さてこの次のサーキット走行が恐らく走り納めになるだろうから、今から楽しみな今日この頃であった。