アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

INTO GLORY RIDE

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m


「時間に追われている人は人生を楽しめない。無駄な時間の中にこそ宝物は埋まっているのです」

By 秋元康


 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


 まだ本調子に戻っていない。依然、メンタル的3速&4速ギアが入らないからトルクやスピードが乗ってこない。ホントはとある場所でイベントがあって、珍しいトコが出展していたので冷やかしに行こうと思っていたのであるが、片道(28km)はおろか10km先まで行くのも面倒くさいといった状況である。以前だったらどんな些細な事でも興味さえあれば片道200kmも全然問題無かったのであるから、如何に絶不調かを物語っているようである。聞いた所、どうもワタクシのソレは季節性というよりかは一極性のソレで、今回たまたまこの時期に谷間が来てしまったらしいのである。


 というワケで、面白くないネタ・パート2。ワタクシが自分の要領の悪さに強烈な嫌悪感を抱いている事は前回話した通りであるが、ソレ以上に自分のナードっぷりを嫌悪している。いや、もっと正確に言えば"憎んでいる"であろう。過去を振り返ってみても、ナードであって得した事に百害どころか千害で、利があるとすれば一瞬だけ笑いが取れるぐらいであろう。もう過去は戻ってこないし、自分以外誰をも責められないので未来志向に行こうとしても、未だにナード的要素が所々で顔をだす。要領が悪くて会話についていけない以上に、ナード的な事をやらかした方が何倍も後味悪い。


 ワタクシが未だに付き合いどころかチャットやメッセすら苦手なのはコレが原因である。その場その場で素早く脳ミソの切り替えが出来ないから、どうしても引け目を感じてしまう。んで、自分の想定範囲内の会話でワタクシにネタが振られるとここぞとばかりに話を始めるのだが、ココが落とし穴なのである。ココで張り切り過ぎると、熱中するあまり感情のコントロールが効かなくなりナードが出てくる。んで、気が付いたら周りドン引き。「ごめんなさい」とお詫びを入れるも後味の悪さは拭えない。かと言って何も喋らないのではその場にいる意味が無いし、第一ワタクシはスーパースター宜しく「そこに居るだけで価値がある」といった大層な人間でもない。よーするにフツーの方々なら呼吸に毛の生えたような行為が、ワタクシにとっては一苦労あったりするのである。


 フツーの家庭で生まれ育っていれば両親なり周囲の人なりが「勉強は大切だけど、それ以上に大切なものがある」って指摘するモンであるが、我が家にはソレが無い。親父が「理想のワタクシ」計画に則ってワタクシを育てていたのは前回の日記にも記した通りだが、その中には「学校の成績よりも重要なモンは無い」って事になっているようである。実は親父も「人の話を全く聞かずに、自分の意見ばかりを押し通そうとする。自分サイコーで、自分以外は皆ダメ」っていう正にナードを絵に描いたような人間だったりする。アタマが良くて色んな意味で器用(コレばかりはワタクシも認める)のだが、ソコはナード。医師としての実力は高く買われていても、人間性は全然売り物にならない。本人は薄々解かっている様だが、基本ナードに「反省」の2文字は無い。ワタクシが見るに「自分は絶対正しい!」の理想を抱えて溺死する気マンマンのようである。


 精神医学の防衛機制で言う所の「同一視」というモンらしいのだが、どうやら親父が描く「理想のワタクシ」の中には「自分が病院を建てて、自らの理想が正しかった事を証明する。たとえ生きている内に証明されなくても、院長の椅子を継いだ息子(つまりワタクシ)が自分の正しさを証明してくれる」事になっているらしい。ワタクシが欲しいのは院長の地位でも病院経営から転がり込んでくる膨大なカネでもない。解かりやすく言えば「フツーの家庭にフツーにあるモノ」だけである。自分が理想を抱えて溺死するのは勝手だけど、ワタクシのズボンの裾を引っ張るなという事である。親父が抱えたモノを手放して浮上するか、ワタクシがズボンの裾を切り落とすか、2つに1つである。薄情と言われればソコまでだが、基本ナードには何言ってもムダなので「説得」という選択肢は無いに等しい。


 ワタクシが未だに結婚を考えていない理由の一つが「(ワタクシ自身が)親父になりたくない」って言うのもあるのかも知れない。ワタクシの実家には父方の祖母の遺影があるのだが、祖父のが無いのである。小さい頃、親父の兄にあたる伯父の家に行った時、伯父の書斎で見慣れた祖母の遺影の隣に見知らぬ男性の写真があったのに気付き、お袋に「この人誰?」って聞いた事があるのを思い出す。ワタクシが大人になってから解かった事なのだが父方の祖父も同じくナードで、過去に親父は祖父をトコトン忌み嫌っていたとの事である。んで、現在はワタクシが親父をトコトン忌み嫌う番。そーするとワタクシ的には「結婚して子供が出来たら、20〜30年後の未来にその子はワタクシをトコトン忌み嫌うようになるんだろうなぁ」って考えてしまうのである。


 勿論「一生結婚しない」っていう意味ではない。ワタクシがナードを克服して、同時に「コイツとだったら、一生苦楽を共に出来る。いや、してやる!」って相手を見つけて、その異性と上手くやっていければ当然結婚もアリである。よーするに確固とした土台があればOKなのである。んで、現在最大の問題としてはワタクシが未だにナードなのと、女性とマトモに喋れるだけのノウハウとスキルと経験が殆ど無い事と、前日述べたように自ら築き上げた「理想のワタクシ」を追い求め過ぎるあまり「本当のワタクシ」に自信が無い事である。まぁ、コレばっかりは徐々にやっていくしかないであろう。


 そこで"師匠"にも御意見を伺ったのであるが、何て言うかワタクシが予想した以上に先の先まで見据えておられていた。ムダに長い文章使って説明しようとしたワタクシの無粋さを恥じるばかりである。んで、"師匠"のお言葉としては「まぁ、お前がよくやる"物事の原因を突き止めて、根本的な解決法の糸口を探す"って方法論は間違っちゃいないよ。でもさぁ、ソレって必ずしも正解に結びつくとは限らないんだよねぇ(-o-)y-~~~」との事であった。続けて「こういうのってさぁ、幾ら考えても分からんのよ。だってこれは"考える"ものじゃなくて"感じる"ものなんだもん。まぁ、お前にゃちゃんとした自分の考え方や道があるんだから、慌てず焦らずマイペースで修行しろや(-o-)y-o0○ 」との事である。やっぱりこの御方には敵わない、何時もながらそう思う今日この頃であった。