アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

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 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m


「持論を持てば持つほど、ものが見えなくなる」

By ヴィム・ヴェンダーズ


 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


 先日のブレンボキャリパー炭化について触れた所、某ロンマニアの方曰く「おめでとう!」だそうである(笑)まぁインプ界では「ブレンボキャリパーを焦がしてこそ一丁前」という金言(?)があるのと、ショップの方曰く「ブレーキをシッカリと使えている証し、上達したね」との事である。んで、キャリパーの予後については全員口を揃えて「御臨終目前」だったりする(爆)悲しさと嬉しさが五分五分・・・いや、DCCDじゃないけど41:59ってトコかな(核爆)いずれにせよ、パッドもローターも同じく限界が近いので、こりゃバネ下の総オーバーホールとなりそうである(^〜^;)純正ブレンボと全く同じ形で(パッドの調達が容易で、選択幅も広いため)1ブロック鍛造キャリパーを作ってくれるメーカーをマジでキボンヌだったりする。


 んで、どーしてそうなったのかをこれから解説するとしよう。先日述べた通り、舞台はFISCOショートコース。レイアウトは以下の通りである:

今回もA2→B3→C2のルート。攻略のキモは第2コーナーから最終コーナーまでに如何にタイムを縮められるかである。最初のポイントは第2コーナー進入に繋げるための第1コーナーからのフルブレーキ&ライン取り。距離は短いが傾斜があり、かなりのスピード&重力が掛かるため見た目以上に難しい。次のポイントがB3出口の第5コーナーであり、マンガ「カペタ」でもネタになったコーナーであるがブラインド&逆バンク&カント変化の3大要素が重なっているため挙動不安定になりやすい。実際、スピンする人もドリフトを除けば大概ココ。4WDだったらある程度安心していられるが、2WDの場合は要注意である。


 んで、今回は前回の筑波の後(つまり2ヶ月前)に入れた"最終兵器"とも言える【ATS製カーボンLSD・1.5wayリア】の本格的な実戦投入が実は一番の目的だったりする。導入を決意した理由としては:

  1. 以前からアンダーステアに悩まされ、中々解消できなかった事。
  2. 後輪が使いきれず、コーナー立ち上がりで踏んでも「後ろで蹴ってる」よりは「前で引っ張ってる」感じが強かった事。
  3. それによる前輪の負荷が多く、タイヤの磨耗が不均等であること。
  4. あと前々回の同じくFISCOショートで「コーナー立ち上がりで後輪イン側が空転している」との指摘を受けた事。
  5. インプの場合(特にC型〜E型)後輪へのトラクションの割合が強いため、後輪を活かす事が必要と感じたため。

という理由でリアLSD導入を決意したのである。1.5wayにしたのはコーナー進入時の抵抗を減らす→アンダーステア対策のため。カーボンにした理由は使い勝手の良さを優先したため。リアにした理由はFRっぽい操作を理想とした&前は純正ヘリカルLSDで十分と感じたため。ATS製にした理由はカーボンLSDはココしか扱っていないからである。


 勘の良いロンマニアの方ならこの時点でピンと来るかも知れないが、ココ1〜2ヶ月程やたらと峠を走り回っていた真の目的が実は「リアLSDの慣らし&運転感覚の練習」なのである。カーボンLSDの特性上、合計約1300kmの慣らし運転が必要だったのである。それと純正の2wayから1.5wayに変わったワケであるから、当然アクセルOFF時の挙動やコーナー侵入時のラインが変わる。一応、標準タイプを選んだのであるが、それでも純正よりも約1.5倍の効きがある→アクセルON時の挙動&コーナー脱出時のラインが変わるため練習が、それも相当量のソレが必要だったワケである。


 んで、峠だったら多種多様のコーナーが数多くあるから練習にはもってこいである。スピードを出さなかったのは、慣れない内の急激な挙動の変化を防ぐ&リアLSD感覚を少しずつ感じるため&リアLSDを有効に使うための荷重移動の練習が目的だったためである。当然、天下の公道なのであるからして、アクセル全開時のLSDの効きを体験&練習する事は困難且つ危険である。そこで、今回のFISCOショートでの全開走行にて実体験&研究する事により、ワタクシが理想とする「前輪が駆動するFR的な走り」のスタイルを確立する最終テストの場だったりするのである。特に今回は猛暑だったからタイムは期待出来るはずも無く、専ら走りのスタイルの研究に没頭していたりする・・・と言っても、何らかんら言いながら狙っちゃったけど(笑)


 で、いきなりタイムでスマンのだが(笑)36.782秒と猛暑でエンジン不調&タイヤが喰わないにも関わらず自己ベストを0.5秒近く更新する事に成功である(^-^)タラレバになってしまうのであるが「コレが11月か3月だったら35秒台も夢じゃ・・・(0゜・∀・)ワクワクテカテカ」ってなっていたりする(笑)実際、11月予定の筑波1000での走行会が楽しみで仕方なかったりもする。実際使ってみたのだがホントにビックリである。第1コーナー手前でフルブレーキ→荷重を残してステアリングを切る→クリッッピングポイント到達後アクセルONの時に後輪イン側から「ガガガッ」と地面を蹴る感覚が伝わってきて、思わず「キター━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!!」って絶叫してしまったモンである(爆)


 で、この特性をどう使ってタイムを稼いだのかというと、実は第4コーナー〜最終コーナーにかけての区間である。


第4コーナーで可能な限りクリップを奥に取る

ステアリングは左に軽く振って、アクセルOFFでタックインさせて第5コーナーへ頭を向ける

第5コーナーのクリップ到達後、アクセルをガツンとONにする

リアLSDがロックしてケツが流れ、最終コーナーで良い感じに頭が向く

しかも、立ち上がりを今までよりも早く持って行けて一石二鳥

(゚Д゚)ウマー


・・・といった感じで、FFとFRの合わせ技みたいなドライビングが出来たのである。ココで「出来る」ではなく「出来た」と言ったのは、実は狙っていたのではなく偶然見つかったからである(笑)DCCDはリアを上手く使うためにロックから2段戻しで固定。荷重移動をもっと上手く使えるようになって、後輪をもっと有効に使えれば「速い」ドライビングにはなれなくても「面白い」ドライビングが出来るのではないかと思うのである。


 が、良い事ばかりではない。今度は足技が重要になってくるのである。以前はアホみたいにアクセル踏みっぱでクルマが勝手に前へ前へと進んでいたのであるが、今度は後輪が効くようになっている→アホみたいに踏むとLSDが効き過ぎて、FRのソレみたいにケツが流れすぎてオーバーステアという事もあったからである。カートと同じ感覚であるが「ステアリングで曲げる」ではなく「アクセルとブレーキで曲げる」要素が断然強くなった感じであり、今まで以上に繊細な運転が必要となるであろう。んで、肝心の真っ黒になったブレンボキャリパーについて話すのをスッカリ忘れていたが(笑)更に話が長くなりそう&ワタクシも疲れた(爆)&もっと焦らしたい(核爆)のため、また次回に持ち越すとする今日この頃であった。