アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

REASON TO BELIEVE

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m


「君たちの雇用を保証するのは、満足した顧客だけだ。雇用を創出するものは結局、満足した顧客を生む製品とサービス以外にない」

By ジャック・ウェルチ


 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


*マニュアル難民が流れ着く場所

 今や98%の人がATを選択する今のニッポンにおいて、何と天下のBMW様が【新型320iの各グレードに3ペダルMTを設定して下さる】そうである。何ちゅーか、先代までのレガシィに乗っていた人達を取り込もうという作戦なんじゃないかなとワタクシは睨んでいるのである。レガシィは【現行型】があるのであるが、ワタクシの周りでは乗り換えた人は皆無である。主な理由としては・・・

  1. ムダにデカい
  2. ずんぐりむっくりなエクステリア&チープなインテリアが気に入らない
  3. 3ペダルMTがターボグレードにしか設定されていない

・・・だそうである。更に付け加えれば【今度のマイナーチェンジではターボにはCVTしかない】→遂にレガシィからMT設定がなくなるのである。スバル車、特にレガシィを好んで乗る人ってのは、大概他の国内メーカーのクルマは目に入っていない。買い替えの時期が来たら選択肢は2つ。レガシィを乗り継ぐか、同格とされる外車に乗り換えるかである。でもって、その時にレガシィオーナーたちの多くがが比較対象として挙げるのがアウディA4かBMW3シリーズ・・・・そう、ココまで書けば、ワタクシの言わんとしている事が分かると思うのである:

古いレガシィを乗り換えたい

でも諸々の理由で新型はイヤ

そんな中、ほぼ全グレードにMTを設定した320iが颯爽と登場

今までは躊躇っていたけど、レガシィにMTが無いのなら話は別

終末はBMWディーラーへ

(゚д゚)ウマー

・・・てな作戦なんじゃないかなとワタクシは思うのである。こう言っちゃアレだが、ハイパワー車でMT乗りたがるヤツはにわかでミーハーである(笑)そーゆーヤツは「クルマの運転が好き」なんじゃなくて「ハイパワー車をMTで操る自分が好き」な場合が少なくないのである。ワタクシが思うに、レガシィだとかフォレスターだとかの2リッターNAモデルでMT設定乗ってる人こそ、ホントの意味でのクルマ好き&運転好きなのである。確かに絶対数こそ少ないが、そーゆー顧客を大事にするのが一流ブランドなのである。


*ブランドは売り上げに非ず

 ココ最近のスバルの何が歯痒いのかといったら、こーゆー真の意味での優良客を切り捨ててしまってるトコなのである。現行インプもそう、現行レカシィもそう、現行フォレスターもそう。安いけど良く走れて便利なんだけど、今までのモデルにあった”格”が感じられないのである。エクシーガ?ゴメン存在すら忘れていた(笑)まぁコレはスバル車だけじゃなく、最近の日本製品の多くはこんな感じである┐( ̄ヘ ̄)┌ お買い得で便利、後にも先にもソレだけ。愛着なんか全然湧かない、ただの道具。ただの道具って考えると、むしろ今の値段でも高く感じてしまう。だから【ソニーとパナソニックとシャープで赤字合計1兆7000億】なんて事になるのである。


 簡単な話である。安さを売りにした商品は、更に安い商品に駆逐されるってワケである。昔日本が安さと品質を以って欧米電化製品を駆逐したのと同じ道を、今度は日本が歩まされているのである・・・

安さと品質の良さを武器にして、欧州の家電を駆逐した

日本経済が潤う

経済が潤った分、当然だが人件費も増える

でも品質は落とせないから、値上げするしかない

その内に韓国とか台湾とか中国のメーカーが台頭してきて、同等の性能で更に安い製品を出してくる

この手の商品を求める顧客層が念頭に置くのは「値段>>品質」

当然、安い方へと顧客は流れる

安くしようとしても人件費を削る事は非常に困難だから、否が応にも品質が落ちる

一方相手の人件費はずっと安いから、その分を品質に回してもお釣りがくる

薄利多売路線で行く限り、日本製品に勝ち目はない

\(^o^)/

・・・というワケである。日本企業が生き残るためには従来の顧客よりも一段上、つまり「ちょっと高くても良いから、より高品質な商品が欲しい」という顧客にアピールするしかないとワタクシは考えてる。多分ソレやると相当数の企業が潰れるだろうが、そりゃダーウィンの法則に基づいた自然淘汰ってモンである。一番良いのはアップルみたいにイノベーションを起こして新規の市場を開拓する事なのだろうけど、ソレを日本人に期待するのはロシア人に禁酒を薦めるより遥かに難しい事である(笑)


*さらばメイドインジャパン

 でもって自分で言うのもアレであるが、ワタクシはモロに「ちょっと高くても良いから、より高品質な商品が欲しい」顧客の一人である。安くて中途半端なシロモノを毎年買い替えるよりも、高くてもホントに気に入ったモンを長年使い続けるのが性に合ってるのである。10年でWRX-STIを3台乗り継ぐよりも、1台のポルシェ911を10年乗り続ける事を選ぶ。ソレがワタクシクォリティーである(笑)その方が長い目で見ればコスパが高いのもそうであるが、ソレより何よりWRX-STIを3台乗り継いだって、ポルシェ911のハンドリングや乗り味は絶対得られない。高品質なシロモノを買うってことは、つまりそーゆー事なのである。


 ワタクシが思うに、今はその過渡期なのである。このまんま泥沼の薄利多売路線にハマって同じトコをグルグル回りながら徐々に堕ちてゆくか、あるいは痛みと犠牲を伴いながらも欧米諸国がやってるように次の段階へと進んでいくかの。今の日本企業&日本政府はその真ん中の落とし所を探ってるように見受けられるが、ソレは無いモンだとワタクシは思うのである。スバルの一番残念なトコは折角日本じゃ珍しく後者だったのに、不況のあおりを受けて前者に転身しちゃったトコなのである。でもスバルだけに限った話じゃなく、何処のメーカーも大概そうだから困ったモンである(´-ω-`)次の愛車は外車かな、という懸念が日々強くなってく今日この頃であった。