アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

HATE, FEAR AND POWER

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m


「聞く者にこの世の事を忘れさせてくれない音楽は、それができる音楽より本質的に劣っていると私は思う」

By グレン・グールド


 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


*戦犯カラオケ

 ネタが無いのでネットでネタ探してたら(笑)ふと【日本のJPOPが欧米で流行らない理由】なる記事を発見したのである。内容に関しては大まかその通りだとワタクシも思うのであるが、ワタクシから一つ付け加えると「戦犯はカラオケ」ってトコである。元々ニッポン人は音楽そのものよりも歌モノが好きなのだが、ソレがカラオケの普及と共に急激に加速したからである。確か小室ナニガシあたりが「カラオケで盛り上がる曲を書けば相乗効果で良く売れるようになる」ってのを発見して以来、ただでさえ歌偏重なのが更に偏ったって感じである。AKBなんかが分かり易いけど、今時のJPOPがサビだけ頭に残り易い&他のパートが記憶に残らんのは、間違いなくカラオケを意識してるからである。


 でもって、カラオケを重視し過ぎる事の何が悪いのかといえば「素人が歌い易いように楽曲のレベルを下げるから」である。でもってレベルの低い楽曲の方をレコード会社がプッシュするようになり、本格的な歌唱技術の要る歌い難いソレは敬遠される事になってしまうワケである。特に今はインターネットの普及でCDがヤバくなってレコード会社売り上げ爆下げ中だから、尚更歌い易いレベルの低い方にリソースが集中する事になるのである。ちゃんとした技術を持ったミュージシャンが優遇されないのなら、そりゃ誰だって音楽やる気無くすに決まってるって話である。チャートの上位をアイドルだけで占めてるなんて、他国からすれば異常そのものである。


*邦楽と洋楽、どうして差がついたのか…慢心、環境の違い

 上記サブタイに対する我が”師匠”の答えは「ロックやってるヤツがロックしか聴いてない&出来ないなんてのはニッポンだけの話。海外のロックミュージシャンはジャズだとかフュージョンだとか色んな音楽を聴いてる&出来る上で、自分に最も適した表現方法としてロックを選んでるだけ。海外の連中は日常に音楽が常にあり幼少時から耳やセンスが鍛えられている。ソレが邦楽と洋楽の差」との事である。ワタクシはロック(てゆーかメタルとパンク)しか知らんのだが、その分野の中でも単純なロックのみならず、ホントに様々な分野のジャンルを取り込んでるミュージシャンが大勢いて、毎年のように新しいジャンルが増え、ソレと共にシーンが移り変わっていくのを目にしてる次第である:

断言しても良いが、こういう音楽って絶対ニッポンから出てこないし、出てくるとしても洋楽から一周遅れのパクリとしてである。ロックしか聴かないヤツに、ロック以外の音楽を上手に取り込むなんて事は出来っこないからである。友達が1人しかいないヤツの話と、友達が100人居る人の話、どっちが面白いかなんて聞くまでも無いと思うのである(笑)


 でもってワタクシ自身の意見は「単純に邦楽のクォリティが低いから」である。洋楽って言うと大概のニッポン人が「歌詞が分からない云々」って言うが、抑々ソレがダメなのである。言葉が分かんなくったって歌の上手さや喜怒哀楽の具合は分かるし、何より楽器の演奏技術やセンスや表現方法に言葉は関係無いからである。現にビルボードなんかでも時々非英語な曲がチャートインしてるし、アンダーグラウンドだけどニッポン語ながらも高い評価を受けてるニッポン人ミュージシャンだって少なからずいる。つまり最初の「歌詞が分からない云々」ってのは、ソレ即ち「私は歌しか聴いてません」って言ってるのと同様であり、その時点でアウトなのである。あと今時歌詞なんて、ググって翻訳ソフト使えば大まかだけど分かるモンである。


*一線を越えた先に

 あともう一つは「邦楽ミュージシャン自身に一線を越える度胸が無い」って事である。時々過激な事を言ったりやったり、冒険的な事をするミュージシャンも居るが、殆どのソレが予定調和内でソレを行っていて、一線を越えてるようでギリギリ踏み止まっている場合が殆どである。一番分かり易いのがコレである:

ただ奇を衒ってるだけで狂気なんか何処にも感じず、やってる側が正気だってのがバレバレなのである。こんなのが持て囃されるんだから、ホントJPOP終わってるとしか言い様が無いのである┐(´д`)┌こう書くと「じゃあ狂気ってヤツを見せてみろよ」とか言われそうなのであるが、ワタクシはソコんトコも抜かりないので御安心あれ(笑)

上記の神聖ナニガシとかやらがコレと同様・・・いや1/2でも出来れば、ワタクシは一生尊敬してやってもいい次第である(笑)一線を越えるっちゅーのは、つまりこういう事であr・・・てゆーか十線か二十線は越えてるよな、コレは(爆)悪い意味じゃなくて、良い意味でも一線を越えるヤツがニッポンの音楽界にはいない。コレは大問題だとワタクシは思うのである。


 こう言うとオッサンのノスタルジアに聞こえるかもしれないが、やっぱ昔の邦楽、特に80年〜90年代はホントに良かったと思うのである。今みたいにアイドル一辺倒じゃなく色んなジャンルのミュージシャンがチャートを賑わせていたし、記憶に残る音楽が多かったのもこの頃である。ソレより何より、ミュージシャンたちに気概があったのである:

コレこそがホントの意味でのロックなのである。今の若い連中&今のテレビ局に、果たしてコレが出来るのかって話である。まずテレビは自主規制しちゃうし、演る気概のあるミュージシャンも居ないし、ソレより何より若い連中が「世の中の不条理に楯突くなんてカッコ悪いし面倒臭い」って冷めきっちゃってるからであるε-(ーдー)反骨心無き若者は若者に非ず。益々以ってそう思う今日この頃であった。