アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

RAGING VIOLENCE

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m


「創造的な企業は、必ずビジョンを持っている」

By 土光敏夫


 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


ニートの気持ち

 来週の今頃は、所謂”世界三大レース”の1つであるル・マン24時間耐久レース(蛇足だが、残り2つはインディ500とF1モナコGP)のスタートである。昨年総合優勝しながらもル・マンだけは逃してしまったトヨタがリベンジするのか、ル・マン常勝の大正義アウディが連覇するのか、或いは今年絶好調のポルシェが獲るのか、実に興味津々である(^-^)でもって、今年はFFレイアウトという前代未聞のマシンを引っ提げて初参戦した我らが日産であるが、出遅れて第一戦&第二戦と欠場したので、このル・マンが正真正銘のデビュー戦である。ワタクシは別に日産を贔屓にしてるワケではないが、でもやっぱクルマ好き&メカ好きとして、あのマシンが何処までやれるかひじょ〜〜〜に気になるのである

 
 でもって、レースカーにとって大事なのはレイアウトがどうのこうのではなく、ただ単純に「速いのか否か」である。ソコんトコどうかなと思ったのだが、どうやら【タイムは3分50秒713(トップのポルシェは3分21秒945)】だそうである。でもって監督曰く「テストだから無問題、レースじゃ本気出す」んだそうである(´ヘ`;)まぁ何ちゅーか、毎年のように「来年から本気出す」とか言ってるニート養ってる親の気持ちが分かった希ガスのである(笑)コレがレース史に一大革命を起こすマシンとなるのか、或いはレース史上最高のネタマシンと化すのか、来週になればワタクシ含めた世界中のクルマ好き&レースファンが、その超歴史的瞬間を目の辺りに出来るってワケである(爆)


*速さはイノベーションに非ず

 FFマシンと言えば思い出したのであるが、ホンダが「世界最速のFF車」と謳ってた新型シビックTypeRであるが、この度【スペックが公表された】模様である。実際に乗らず数字上で判断するのはアレであるが、数字見た最初の感想は「随分とデカいなぁ〜( ̄Д ̄;)」ってトコである。全幅が1878mmで、全高が1466mmで、全長が4390mmで、車重が1382kgである。R35が其々1895mmと1365mmと4680mmと1750kgだから、どんだけデカいかが良く分かるってモンである(^_^;)因みに歴代シビックRと比べてみたのであるが:

  • EK9:全長4180mm×全幅1695mm×全高1360mm×車重1040kg
  • EP3:全長4135mm×全幅1695mm×全高1430mm×車重1190kg
  • FD2:全長4540mm×全幅1770mm×全高1430mm×車重1270kg
  • FN2:全長4275mm×全幅1785mm×全高1445mm×車重1320kg
  • 新型:全長4390mm×全幅1878mm×全高1466mm×車重1382kg

世代交代を重ねる毎に、益々デカく&重くなっていってるのである。インプレッサWRX-STI(現WRX STI)の肥大具合も中々のモンだったが、コレも負けず劣らずである。何ちゅーかコレを見て、ワタクシ的にはガッカリした次第である(´・ω・`)何ちゅーか、このクルマからはホンダスピリッツってシロモノが感じられんからである。


 企業は何のためにあるのか?ドラッカー曰く「社会にイノベーションを起こし生活を良くするために企業はあるのであり、利益はその副産物」との事である。だからメーカーは新車、特にフラグシップや一番の売れ筋モデルにおいては「コレが我々の提供するクルマの未来の在り方です」ってのを提示しなきゃダメだと思うのである。本田宗一郎が健在だった昔のホンダの何が凄かったかって、このイノベーションを出しまくってたからである。CVCC然り、VTEC然り、オールアルミモノコック然りである。だから「ホンダのクルマに乗る≒未来を先取ったクルマに乗る」って事であり、ソレがオーナーになる誇りを顧客に与えるのである。昔読んだマンガで「ホンダはフェラーリよりも偉い」ってセリフがあったのだが、アレ強ちウソじゃないのである。


 でもこの新型からは、イノベーションの”イ”の字も見当たらないのである。グリップする太いタイヤ履かせて、足を固めて、補強しまくって剛性を上げて、高い全高をトレッド広げて相殺して、素性の悪さを電子制御で誤魔化して。重くなった分をエンジンパワー上げて補う。新技術は殆ど何も無く、古い技術の焼き直しばかり。コレの何処にイノベーションがあるんだって話である┐(´д`)┌同じ事を86/BRZの多田氏も言ってたが、重たく大きくして速くなるのはフツーの事なのである。技術も規模も小さいメーカーが話題を集めるためにやるのなら分かるけど、生憎ホンダは技術も規模もある大企業である。ホンダらしい&ホンダにしか提供し得ない「クルマにおけるイノベーション」ってヤツが、コレからは全く見えてこないのである。


*オッサンのオッサンによるオッサンのためのクルマ

 もうサブタイひとつで、ワタクシの言いたい事は分かったと思うのである(笑)よーするにこの新型シビックRってのは、昔の乗ってた人向けに作ったクルマなんじゃないかというのがワタクシの考えである。何故あちこちで酷評されてるS660がアレだけ売れたのか、答えは「昔ながらの軽スポーツファンに向けて作ったから」である。某ロンマニアの方から聞いた話、ビートを2台持って(片方が乗る用、もう片方が部品取り用^_^;)たり、AZ-1とビートとカプチーノを全部持ってるような熱狂的軽スポーツファンが結構居て、そういう人達が「コレ逃したらもう買えないかも知れないから」って理由で買うんだそうである。ホンダがスポーツカーを長く作らない事を逆手に取った、実に見事な商売方法である(笑)


 だから今回のコレも、未だEK9やEP3やFD2に乗ってるような熱狂的なホンダファンに対し「他に選択肢が無いから」って動機で買わそうとしてるんじゃないかとワタクシは推測するのである。本屋でチューニング雑誌読むと分かるのであるが、国産スポ車全盛期の頃のまんま時間が止まっちゃったオッサンって思いの外居るのである(笑)でもって、そういうオッサンは高価な外車や最新のハイテクを拒絶して、未だに300諭吉前後の国産MTスポーツを追い求めてたりするのである。よーするにVABと同じように、時代遅れのオッサンに時代遅れなクルマを提供してるのである。まぁいずれにせよ、試乗できるのならする予定だけは断然あるので(爆)発売日を待とうと思う今日この頃であった。