アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

DEAR AGONY

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m


「革命とは“昨日の常識を破り、新しい常識をつくること”だ」

By 本田宗一郎


 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


*新製品は好きだけど、新しいモノは嫌い

 サブタイの意味は何かって、ニッポン人の気質である。ニッポン人はケータイが正にソレだけど、今あるモンをより良いモンに買い替える事が大好きである。が、スマホが正にソレであるが、全く新しいモンに買い替える事を躊躇うのである。何故そうなるかって、ニッポン人が”和”の民族だからである。より高性能な従来モンの新製品は既存の秩序を乱さないか、乱してもリカバリー可能な些細なレベルで済むのである。が、全く新しいモンってのは、今まで築いてきた秩序や位置付けをひっくり返してしまうのである。スマホの出現により、国産のガラケーメーカーが壊滅状態に陥ったのと同じである。その事により従来の秩序で安定を得ていたヤツは、ソレを失ってしまう可能性が生じる。だから(下剋上を望む人以外は)新しいモンが嫌いなのである。



 この事は電気自動車(以後EV)にも当て嵌まるんじゃないかとワタクシは感じるのである。ニッポンのクルマ好きの間でEVの話をすると、その多くは「航続距離ガー」「バッテリーの充電ガー」「電池交換の手間ガー」って感じに、先ずEVの欠点から話し始めるのである( ̄〜 ̄)よーするに新しいモンを認めたくはないんだけど、ソレを言うと旧人類扱いされるのがイヤだから「俺は認めないワケじゃないけど、欠点が多いからゴニョゴニョ・・・」って言い訳しているのである。果たしてその言い分が正しいのか否か:

実際に試してやろうって思ったワケである(笑)ワタクシの行きつけの日産ディーラーに【新型リーフ】が展示してたので、興味あったから乗りに行ったって話である。生憎ナンバーがまだ取得できてないので公道走行は出来なかった→ディーラー敷地内のみの走行であるが、ソレでも色々分かった事があるので、ソコんトコをレポートしていこうと思うのである。


*2代目の実力

 ワタクシがこの2代目の何が一番気に入ったかって、何と言ってもデザインである。先代はちょっと気を衒い過ぎたトコがあったのであるが、新型は一転して王道的かつレーシーなデザインにしてきたのであるが、コレが見事にクルマ好きのツボを押さえまくってるのである。空力を意識したフロントマスクに加え、低くした車高にフラットフロアとディフューザー。あと何が良く出来てるって、車体の上半分を暗い色にしてる事である。コレは海外のスーパーカーとかが良くやる事なのであるが、黒だとか濃紺だとかの濃い色って収縮色だから、車高が低く見えるのである。もうこの時点でスポーツカー好きを狙ってるって分るし、実際R35オーナーの中にはリーフを日常の足にしてる人も少なくないから、恐らく比較的裕福なスポーツカー好きのセカンドカー以降を想定してるのであろう。



 あくまで敷地内だけだから細かい感想は言えないが、やっぱパワーアップした新型モーターは良いモンである。軽く踏むだけで心地良く発進するし、恐らく加速も相当なモンになってる筈である。あと内装は先代よりも高級感と見易さが増していて、ドラポジだって先代よりも大分改善されているのである。あと流石に公道に出ていないんで【プロパイロット】は試せなかった&駐車場を登録してないから【プロパイロットパーキング】も試せなかったが、まぁ次回に持ち越しって事である。ただ【e-Pedal】だけは試せたので感想を言うが、やっぱ古い世代の人間には違和感バリバリである(笑)ちゅーのも空走やエンジンブレーキを使う運転に慣れ過ぎてしまったが故、アクセルペダルを放した瞬間ブレーキがかかるとビックリしてしまうのである(爆)


 あと何が一番感動したって、駐車する時の【アラウンドビューモニター】である(笑)コレと従来のミラー目視を組み合わせれば、駐車における死角なんてモンは完全に無くなるからである。こういうモンに対して「そんなモン使ってると感覚の鈍りガー」っていうヤツも少なくないのであるが、ソレに対してワタクシは「どんなに感覚を研ぎ澄ましても、死角を直接見る事は出来ない。ハイ論破」と答える次第である(爆)でもって敷地内を走って得れる事には限界があるので、ワタクシ的に気になるトコを聞いてみた&返答が得られたので、ちょっとだけ紹介しようと思うのである:

  • 実際の航続距離は300km前後ほど
  • 急速充電によるバッテリーの劣化だけど、新型バッテリーになって大分耐久性は上がっている
  • バッテリーは8年&16万キロ保証、有償交換だと価格は86諭吉ほど
  • バッテリーは全部で12セルあり、摩耗して9セル以下になったらダメになったセルを交換する方式
  • 残念ながらEVの補助金は60諭吉→33諭吉と減額

殆どバッテリーの話しかしていないが、EVのキモは昔も今もバッテリーなんだからしゃーないのである(笑)ただワタクシの感想からすると、フル充電で300km走れる&保証期間が長い&バッテリーを部分交換して対応できるってのは大きいのである。コレならバッテリーの摩耗を気にする事無くガンガン使えるし、有償になったとしてもカネを抑える事が出来るからである。ただ自宅ガレージに通常充電できるインフラがあった方が良いってのは変わりなく、ソコんトコがネックになりそうである。


*大電気自動車時代の到来

 でもってEVに関するワタクシのスタンスは、今を以っても変わらないのである。EVの時代は”来るか来ないか”ではなく”何時来るのか”である。何故ならば、EVは便利だからである。電気モーターの最大の利点は何かって、停止状態から最大トルクが出るというモーターの特性である。馬力って一見重要に思えるが、実は最高速を叩き出す以外には役に立たないのである。サーキット走行するスポーツカーなら話は別だけど、街乗りオンリーのクルマならば法定速度+α出すだけの馬力があれば十分なのである。すると街乗りオンリーのクルマにとって重要なのは、その法定速度までの加速力、つまりトルクなのである。でもって低速でのトルク特性に関して言えば、モーターは内燃機関よりも圧倒的に有利。だからEVの時代は必ず来るのである。


 今じゃ世界中の自動車メーカーがEVに舵を切っているのも、つまりそういう事であろう。内燃機関が完全に無くなる事は無いだろうけど、EVやPHEV、ハイブリッドやレンジエクステンダーは確実に増えるだろうからである。でもってワタクシ個人としては、このEV時代は歓迎する次第である。確かに一度ぐらいはV12を搭載したスーパーカーをガンガン乗り回してみたいという夢は捨て難いのであるが(笑)でも実際EVは便利だからである:

  • 車内が五月蠅くないから音楽を楽しみ易い&騒音を撒き散らさないから近所に優しい
  • 何だかんだ言っても、やっぱガソリンよりも電気のが安上がり
  • エンジンやミッションやデフが無い分だけメンテが楽

と言った感じにである。確かに充電はネックであるが、上記の保証云々があれば気軽にディーラーやショッピングモール等で急速充電ガンガン行けちゃうし、何より一昔のインターネット回線みたいに、何時かは新築マンションの格駐車場にEV用コンセントが備え付けられる可能性だって十分にあるからである。まぁ時代がどんなに変わろうとも、クルマが楽しい事には変わりはない。そう信じて止まない今日この頃であった。