アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

PHOBIA

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m


「一夫一妻制が布かれている私たちのヨーロッパ地区において、結婚するということは男性が自己の権利を半減し、かつ自己の義務を倍化するという意味になる」

By アルトゥル・ショーペンハウアー


 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


*魅力的なFFスポーツとは

 FFスポーツカーに必要なパワーは250馬力まで、車重は1250kgまでが限度であり、ソレを超えるとFFである事のデメリット(アンダーステアトルクステアなど)が出始めるようになり、ソレを打ち消すために電子制御等の様々なギミックを投入しなきゃならなくなるため、速くはなるけど楽しさはスポイルされる。でもって、その方法でどんなに速くなったとしても、同じ重量とパワーのFRやMRには敵わない。コレがワタクシのFFスポーツカーに関するジャスティスであり、その考え方は未だ不変である。つまりワタクシがFFスポーツカーとして認めるのは、主にライトウェイトのソレに限るのである。ソレ考えると、初代シビックTypeR(EK9型)は正に理想的なFFスポーツカーだったとワタクシは考えてるし、実際に速かった事はクルマ属性のあるロンマニアの方ならばご存じのはずである。



 やっぱアンダーをムリヤリ相殺した感のある今のシビックTypeRよりも、この頃のシビックRやインテグラRの方が自然に曲がって行ってると思うのである。やっぱFFスポーツの速さはラップタイムや最高速を出してナンボのファスト(Fast)な速さじゃなく、コーナリング速度や立ち上がり加速で勝負するクイック(Quick)な速さであるべきだと思うのである。というワケで:

つい最近発売されたばかりの【新型スイフトスポーツ】に早速乗ってきちゃったワケである(笑)ワタクシの職場の近くにスズキディーラーがあって、偶々通りかかったらコレが試乗車として展示されてたんだから、最早乗らないワケにはいかなかったのである(爆)パワーが140馬力あるのに対し、車重はたったの970kg。サイズはNDと同じぐらいか少し大きいのに、NDよりも40kgも軽いのである。そう、コレこそがFFの利点であり、サイズが同じでもFFの方が軽く作れるのである。


*ニッポン製の欧州車

 最初にシートに座って感じたのは「コレ何て欧州ホットハッチ( ̄▽ ̄;)」という事である。何ちゅーか、漂ってくる空気がニッポン車のソレじゃないのである。この前3連続試乗したクルマで言うと、VABよりもゴルフGTIの方に近いのである。インテリアの構成とか色使いとか、欧州車に乗ったような雰囲気にさせられるのである。でもって走り出して加速してビックリしたのが、ターボの使い方である。所謂VABみたいな「古き良きどっかんターボ」ではなく、ゴルフGTIみたいな「低速からフラットにトルクをかける大人のターボ」なのである。90年代スポーツカーのターボに慣れちゃった人には不満かも知れないが、ワタクシはこっちの方が好みである。こっちの方がアクセルコントロールがし易いし、何より安定して速いからである。



 あと足回りであるが、一言で言うと「典型的なスズキの足」である。一般的な国産FFスポーツだと、フロントタイヤに可能な限り荷重を乗せるために前が柔らかく後ろが固い→トラクションが掛かり易いけどアンダーになるって感じなのだが、スズキのソレは逆なのである。前が固くて後ろが柔らかいのである。2年前にのったルノー・ルーテシアRSと同じである。前が固いから曲げる時には荷重をかけてスパッと曲げて、リアタイヤのグリップを使う事で4輪をフルに使ってクルマを曲げていく。詳しくは「バランススロットル」か「欧州式ドライビング」で検索すると良いと思うのだが、そのコーナリングがやり易いような足のセッティングにしてあるのである。ワタクシは前からずっとこのコーナリングをしてるので、コレまたワタクシの好みなのである。



 あと改めて感じたのが、やっぱ軽さは正義だという事である。軽いと加速・減速・旋回のいずれにおいても有利になるのは言うまでもなく、FFであるが故の悪癖であるアンダーステアも軽減されるから、FFであっても楽しくスポーツ走行できるのである。ココから軽いシート、チタンマフラー、鍛造アルミホイール、カーボンパーツ各種で更に軽くできるし、そうなれば2000m未満のサーキットやジムカーナなどでは猛威を振るう事になるだろうと予想されるのである。つまり一言で言うと「先代と同じかソレ以上にモタスポで有用である」という事である。だからもし先代に乗ってて今回の新型に乗り換えるかどうか迷ってるロンマニアの方が居たら、ワタクシ自ら太鼓判を押しておくので、騙されたつもりで騙されてほしいのである(笑)


*たかがドラポジ、されどドラポジ

 サブタイ見れば、ワタクシが言わんとしてる事がお分かり頂けると思うのである。そう、ワタクシ的にこのクルマで一番不満があった部分がココであり、そしてワタクシのジャスティスの一つが「ドラポジのダメなクルマは他の全てが良くったってダメ」なのである(^_^;)だからもし「コレ欲しいか」と問われたら、ワタクシの答えは「ノー」なのである。先代スイスポも、この前乗ったアルトワークスもそうだったけど、ドラポジに難があるのである( ̄〜 ̄)元がファミリーカーだから、ファミリーカーとしての使い勝手を追求する為&スズキのブランド力からしてコストにも制限があるから、どーしてもドラポジ含め色んなトコに妥協が出て来てしまってるのである。ソレが合う人なら無問題なんだろうけど、残念ながらワタクシには合わなかったのである。


 やっぱNDや86/BRZと比べるとシフトが不自然なトコにあるし、ペダル位置も結構不自然なのである。スズキのブランド力的に大きくて狭いクルマは作れない→小さいスペースで可能な限り積載スペースを増やさなきゃなんないから、出来るだけ寝かせた姿勢が理想的なドラポジを起こさざるを得なくなってしまうのである。でもアルトワークスの時もそうだったけど、こんだけ軽くても剛性をシッカリ取れるシャシーを作れるスズキの実力は大したモンだと思うし、今後ブランド力を伸ばして妥協を更に少なくしたクルマが作れるようになったら楽しいかなと思うのである。さて、何だかんだ言っても明日また早いので、名残惜しいがココら辺でお開きにしようと思う今日この頃であった。