ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m
「現代の全体主義はかつての独裁とは異なり、政府だけでなく社会そのものを支配しようとする」
Ｂｙ ピーター・ドラッカー
といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。
＊デファクト上の一見さんお断り
コレはワタクシが中坊の頃、HR/HMにどハマりしてた頃の話である。あの当時はまだネットなるモンが無く、マニアックな作品が欲しければHR/HM専門誌の広告を基にその手の専門ショップを探し、ソコに書かれてた住所を基に現地まで行くしかなかったのである。当時まだナイーヴだったワタクシは新宿へ行く機会を得たその時に面白半分にその住所まで行ってみたのであるが、遠目から分かるぐらいヤバい雰囲気が漂ってる店舗＆明らかにカタギそうに見えない兄ちゃんが数名屯ってたのを見て、速攻で引き返したのは今となっては良い思い出である（笑）
今ではAmazonなり何なりで楽に手に入る＆各種サブスクで簡単に見つけられる＆YouTubeに音源がゴロゴロ転がってるけど、当時はHR/HM道を究めようと思ったらそういう店に入り込む度胸と覚悟が必要だったのである。でもってコレはHR/HMに限らず、大概の”オタク的”と呼ばれるジャンルに言えた事である。その度胸と覚悟があるからこそ他人に笑われても続けていけるし、周囲に好きな人が殆ど居なくても自分一人or極僅かな同士とでも細々とやり続けられるのである。そう、オタクなんてのは称賛されるモンでも何でもない、徹底した自己満足の世界なのである。
＊オタク集団主義の台頭
何故ココ最近オタクが急に増えて、その増えたオタクが集団主義化してるのかをワタクシなりに考えたのだけど、やっぱ上記にあるように「従来オタク的とされたモンがネットの進化で簡単に手に入るようになったから」だとワタクシは思うのである。そう、オタクが集団主義化してるのではなく、集団主義者が個性と独自性を見出す方法としてオタク的コンテンツが選ばれたって話なのではとワタクシは思ってるのである。今時のオタク云々を語った【この一連の連載】におけるオタク像に関する違和感は、ソレで大体説明が付くのである。
個人主義者 集団主義者 自己を確立していて、メンタルが強く、どっちかというと賢い 自己を確立してなくて、メンタルが弱く、どっちかというと賢くない 人間を独立した個人として、一人ずつ違う見方をする 人間は「テメェの側の人間」か「余所者」の二択 同じ所属の人間でも意見の相違はあって当然 所属が同じなら意見も同じでなければいけない 意見を違える他人とも妥協できるし尊重も出来る 他の意見はテメェ達の団結を乱すから聞きたくない 去る者は追わず来る者は拒まず 去られると勢力が落ちるから徹底的に反対する 何らかの基準を絶対視しない 団結の為に絶対的な大義は必要 自分等のイデオロギーに対する不断の訂正と改良を良しとする 団結力を高めるためにもテメェ等のイデオロギーは不変で普遍でなければいけない イデオロギーよりも個人の幸せ イデオロギー通りの世の中の為ならば個人の犠牲は仕方がない たとえ大義の為でもルールは曲げてはならない 大義の為ならばルールを破るのも致し方が無い 自分の界隈以外にも世界は広い 基本的にテメェ等の界隈以外はどうでもいい 絶対的な正義は無く、法律とマナーを守れば後は自由 たとえ公的な記載が無くとも、テメェ達のコンセンサスが常識であり正義であり全ての基準 孤立してしまっても何とかなる 孤立は死に等しいので、何が何でも集団にしがみつく
簡単に言うとこんな感じである。従来のオタクって基本的に個人主義者なんだけど、オタク的コンテンツが手に入り易くなったが故に”個性的な何者”になりたいヤツがソコに飛びついたとワタクシは考えてるのである。聡いロンマニアの方ならば「個性的って、皆と同じ事してたら意味無くね(´Д｀)」とか「流行った時点で飛びついたってもう遅いじゃん。インフルエンサーになりたきゃ流行る前からやらないと(^Д^)」って感づくだろうけど、ソレは個人主義者ならではの考え方である。集団主義者の考える”個性”はまた別のモンなのである。
集団主義者の”個性”ってのは、分かり易く言うと三銃士みたいなモンである。連中の言う個性は、同じ思想や志向を仲間全員で共有し合う事を言うのである。個人は集団の一部であり、集団で一つの”大きな個人”を形成するのである。だから皆が同じ事をしていても、連中は自分を「個性的」と称するのである。だから連中の言う「何者かになる」ってのはオンリーワンな人間になる事ではなく、仲間内で和を乱さないレベルで他メンバーよりも一歩前へ出る事を言うのである。まぁ何ちゅーか、殆ど個人主義者であろうロンマニアの皆様は知らなくても良い世界であろう（笑）
＊良し悪しの基準
当然だけど、ワタクシは個人主義者になる為の努力をしてる人間である。集団主義の何がアレって、善悪の基準がハッキリしない事である。ちゅーのも善悪の基準をハッキリさせると賛否が巻き起こって陣営が分裂弱体化してしまうから、明確な基準や組織体系は取らないのである。定義を曖昧にして、コンセンサスに任せるままにして、責任の在処をぼかしてしまうのである。正にニッポン社会そのものであるが、逆に言えばだからこそ和が保たれて分裂や内戦が生まれないとも言えるのである。
そうなると何が怖いって、全体が何処に流れるか全く分からなくなってしまうのである。そして悪い方向に流れてると分かってても、集団から抜け出せないが故に止められず、ソレどころか「このまま押し切ればワンチャンあるかもッ！」「こうなったら死なば諸共ッ！」って過激な方向へ流れてしまったりもするのである。その事はワタクシが言うまでもなく、歴史が証明している事である。人類の歴史を紐解いても、集団主義が歴史を変えた事は一度も無いのである。古今東西、世の中は何時だって個人主義者が先頭に立ち、その後を集団主義者がついていく、故に個人主義者を目指すのは至極当然な今日この頃であった。
