ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m
「時間は、人間の条件の平等化という特殊な神話的価値を持っている」
By ジャン・ボードリヤール
といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。
*外車に興味の無い人達
クルマは大好きだけど、興味があるのは国産車だけで、外車はアウトオブ眼中。そういうクルマ好きがニッポンには何故か多く、多分コレ読んでるモニター(及び液晶パネル)前のロンマニアの方の中にも若干名居るんじゃないかと思うのである。何故そうなったかって、やっぱバブル時代という特殊な時代の影響だと思うのである。あの時代はニッポン中にカネが溢れていて、何を作っても売れるから国産メーカーは攻めの姿勢で尖ったクルマをガンガン作ってて、結果ブランド力以外ではニッポン車が世界トップクラスの性能と品質を持ってたと言っても過言ではない時代だったのである。
今現役でクルマ乗ってる人達ってのはこの時代の国産車のイメージが強く残ってるから「遅くて質の低くてムダに高いだけの外車なんて気に掛ける必要は無い、国産車最高ッ!」って考え方に至るのである。でも上記にあるように国産車にはブランド力が無く、国産車の方が凄いにも関わらずセレブや上級国民は外車を選び、そしてブランド志向で国産車をバカにするヤツが後を絶たなかった事も、外車や外車を好きな人等に対する反発を生み出しているのであろう。特にあの時代のニッポンはサヨクの影響が強く、権力者やカネ持ちに対する反感や嫉妬も凄かっただろう事も国産車志向に拍車をかけているのである。
*ワールドエンジンのプライド
が、ワタクシの見る限りでも、その信仰も終わり始めてるように見受けられるのである。外車が良くなってきてて昔みたいな違和感だとか壊れ易さだとかが減ってるのもだが、相対的に国産車の質が落ちていってるからである。原因は勿論、バブルが終わったからである。さて話は変わって、と:
*特殊な時代の終わり
ワタクシは前々から言ってる事であるが、ニッポンは相対的に没落しただけであり、絶対的に見ればまだまだ”フツーの先進国”なのである。何と相対的かって、勿論あの高度成長期~バブル期である。あの特殊な時代が生み出した特殊なマーケットによる特殊な国産車の在り方が終わり、グローバル時代における一勢力に戻っていっただけなのである。でもって今の状況の何が拙いって、バブル時代によるバフ効果が切れてみたら、ノーマル状態が思ってた以上にショボい事がである。21世紀以降、特に10’年代以降、国産車からイノベーティブなモンだとか度肝を抜くモンだとか、そういうクルマが出てきてないのである。
バブル時代の溢れまくってたカネによるバフ効果が無くなると、何をどうやっても売り上げを守るために多少なりと妥協が出てしまうのである。つい最近だと日産もホンダもそうだったけど、やっぱ最大公約数の利益を得ようと思ったら、ブランド価値を切り捨ててでも数を売る方に舵を切るしかなくなってしまうのである。そう、バブル時代のガラパゴス需要が余りにもデカ過ぎて、ソレに特化し過ぎて、バブルが終わった後に必要となるモンが色々不足してしまったのである。今トヨタだけが一人頑張ってるけど、トヨタが終わる時が国産車の終わる時。そんな嫌な予感がする今日この頃であった。