アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

KREK

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m

「反省し、直そうとするから改善があり、進歩がある。もし自分のやったことが正しいと思い込んだら、その人間の明日は来ない」
By 真藤恒

 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


*ノーモア旧車
 ワタクシが旧車に興味が無いのは、ただ単に新しいモン好きだからではないのである。旧車の何が好きになれないかって、後にも先にも「不便だから」である。カーナビ用のDINが無いだとか、オーディオがカセットテープだとか、ライトがハロゲンなんてのはまだ序の口。シンクロが弱いからギアチェンジに気を遣う、錆が多いから雨の日は厳禁、予想もしなかったトコが壊れる、壊れたら部品が無いから共食い整備の為にもう一台必要等々。旧車乗りが大概「乗ってる時間よりも直してる時間の方が長い」と言うのは、つまりそういう事である。

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 旧車は持ってるけどイベントやオフ会など以外では殆ど乗らないでガレージにカバーかけて保存していて、普段は現行車のセカンドカーを乗っている。ワタクシが今まで会った旧車乗りって、多少の違いはあれど大概そんな感じである。何故そうなるかって、旧車が不便だからである。不便だから事ある毎に乗りたいと思えないし、厄介毎に巻き込まれる回数も減らしたいと考えるのである。偶に「この不便さが快感になるんだッ!」っていうヤツも居るが、少数派である。大概の旧車乗りは不便を我慢して、最大限気を使いながら乗っているのである。

*レストモッドのススメ
 クルマにソコまで詳しくないロンマニアの方々は「レストモッドって何じゃらホイ?」って思われるが、コレは「レストア(修理)」と「モディファイ(改造)」を組み合わせた造語で、よーするに旧車をレストアするついでに、今時のクルマと張り合えるだけの戦闘力アップや利便性を付け加える改造を施す事である。今のネオクラブームに伴いレストモッドもブームになっていて、最高のレストモッドを施されたクラシックカーはヘタな新車スーパーカーよりも高い値段で売れるんだそうである。ワタクシが上記で述べてた旧車の不便さとやらが、このレストモッドだと改善可能なのである。

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 こんな風に元ネタの基本構造やデザインの良さはシッカリ残しながら、現代の技術を用いて各部を改良してしまうのである。ポルシェだと純正で【旧車にポルコネ搭載】とか【旧車に最新セキュリティー搭載】とかやってるが、コレもレストモッドの一種である。旧車にまつわる数々の不便や不足を解消して、旧車ならではの楽しさはそのままに新車同等の走行性能を付与できるのである。問題はお値段が相当する事であるが、その後の諸々の煩わしさに掛かる時間とカネと労力、ソレにレストモッドされた事による価値の上昇と加えれば、価格に見合うモンになると思うのである。

 だからニッポンの著名チューニングショップがこの先生きのこる道の一つとして、このレストモッドに参入するってのもアリなんじゃないかと思うのである。特定の車種で有名なショップが厳選したベース車両を購入して、ソレにレストモッドを施してコンプリートカーとして売る。一見夢物語のように思えるが、実はニッポン車のレストモッドも出てきてるのである:
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ラリーで有名なプロドライブによるGC8のレストモッドであるが、ワタクシが小耳に挟んだ情報によると、値段はどうやら4500諭吉前後するとかしないとからしいのである(^_^;)まぁ施される改造の内容を見れば納得の価格とも言えるが、まぁ完全に富裕層向けのクルマであろう。何ちゅーか、欧米のチューニングカー文化とニッポンのソレとの間には、結構な隔たりがあるのである。

*チューニングは誰の為のモノ?
 やっぱニッポンにレストモッド文化が広まるのはムリかなって思ったのは、欧米とニッポンのクルマを嗜む層の違いである。前にも言ったと思うが欧米は基本的に階級社会であり、スポーツカー文化やモタスポ文化ってのは貴族が主体となって始まったモンであり、故に高額なクルマを取り扱うノウハウが深く根付いてるのである。でもって言っちゃアレだが、ニッポンのスポーツカー文化ってのは、暴走族などのDQN文化の影響が強いのである。だから中~低所得層向けのチューニング文化が根付いていて、高級な考え方に乏しいのである。

 だから「流石にレストモッドは高くてアレだけど、ルーフみたいなメーカーもアリなんじゃね?」って一瞬思ったけど、却下させて頂く次第である(笑)つーのもルーフはソレはソレでアホみたいに高いんで、その時点で多くのスポーツカー好きやチューニングカー好きに敬遠されてしまうだろうからである:
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BNR34とかFD3Sとかのガワや基本構造はそのままに、中身をゴッソリ最新のにしちゃうのである。ただ権利云々の問題があるのと、ソレをやるだけの技術のあるメーカーが存在しないのと、あとこういうのを買う文化がニッポンには乏しいのである( ̄~ ̄)スポーツカーはカネの無いガキの為のモンではなく、カネに余裕のある大人向けの趣味。残念な話だが事実だと言わざるを得ない今日この頃であった。