アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

ALL GUTS、NO GLORY

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m


「馬は走る。花は咲く。人は書く。自分自身になりたいが為に」

By 夏目漱石


 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


*同乗走行の魅力

 走行会の最大の魅力の一つが「プロドライバーによる同乗走行」だとワタクシは考えている。ただ単に走るだけなら、ぶっちゃけライセンス取った方が遥かに良い。走行費用も安くなるし、走りたい時に好きなだけ走れるし、何より気分も天気も日時も自由に選べる。ソレでも走行会に価値があるのは、プロドライバーによる同乗走行があるからである。問題が自分にあるのか、あるいはクルマにあるのか。実際に乗って走ってもらって、実体験して直接話を聞けば容易に分かるからである。最もワタクシの場合クルマはノーマル(ECU除く)なんで、問題は全てワタクシにあるのだが(笑)というワケで、早速F教官に同乗走行を依頼した次第である:

       ____
     /⌒  ⌒\    
   /        \    お久しぶりだおF教官。Nドラの時以来だお
  /::::::⌒(__人__)⌒:::::\
  |     |r┬-|     |  今日はお手柔らかにお願いしますだお
  \      `ー'´     /
  /          \






         ,. '"´二ニニニ7´:.:.:.:.``丶、
         /.::::/  l.:.:.、:.:.:.:.`ヽ\\:.\
        /. : /⌒⌒ V::::1::ヽ:.:.:.:.:.:l.:.:l. l:l`ヽ\     本当に久しいな、ロン殿
     / . :/: : /: : : ハ::::1::.: ヽ::.:. l:.:.l. l:l:.:. :.ト、\    朝のミーティングの時は本当に驚いたぞ
     ,' ..イ: : :l ::. ::.:lハ_L_::.::.:ト、:.l.:.:l:.:l:l.:.:.:.:l.:.:} ヽ   まさかこのような場所で再会するとはな
      i l . :l :i: :l ::., ィ´`ヽ|\.:.l.}〒メ、:l:l.:.:.:.:l:.l:!
      |:| : :l :l: :l ::Vイ==ミヽ  Vリ,心ミヽlハ:.:/:l リ
      |:| : :l :l: :l ::∧イトri.1    トりIV1 l/ リ      これからロン殿のクルマで走らせてもらうのだが
      |:| : :l :lハ:.仆{ りソノ    、 `ー'レ'ハ        走るにあたって要望は何かあるか?
      |:| : :l :lぃ从{:.{ ''''''   _ , ''' 人.:.:.:.`ヽ
      |:|.:.:.:/.: ∧: : :ト、       ,.イ  i.:.:.: l.:.l
      |:|:.:/.: :/: :.ヽ: ヽ:\r--‐く.:.:i  1.:.:/l.:.l
      |:|/.: :/ . : : l: \:ヽ:\ ノハ}.:.l  1:/lハ/
      |/: :/.:.:.:.:.l.:.l   \\\.:}..:l  l/
    /: :/.:.:.:.:.: l:.:レ'´ ̄ ``ヽVl.: l
   ./: :/l.:.:.:l. :. l.:.l/      ぃ、
   /: :/.::l:.:.:.l. :. l:.:|       '. L\
  ./: :/.::: l:.:.:.l. : :l:/       :   ``ヽ、






       ____
     /⌒  ⌒\       ブレーキングについてだお
   /( ●)  (●)\      ノーズダイブばっかして、前だけ過熱し過ぎて困ってるお
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \    後ろのブレーキが全然使えていないお
  |     |r┬-|     |
  \      `ー'´     /     どうすれば後輪荷重を上手く乗っけて4輪でブレーキ出来るのか
  /          \      ソコんトコ教えてほしいお






         , - == ニニ、 ‐- 、
        //‐ 、‐'´\‐- 、`ヽ、\     エンジンブレーキだな
     /ヽ∠-イ   \  \ \ ヽ ヽ    これが最も確実に後輪荷重をかける方法だ
   / / /  |! ヽ  \  \  \ヽ ヽ
  // / / l l |l  ヽ  \  \ 、\  l    レブリミットを狙うように、可能な限り高い回転数で
. /// / , l  l l |ヽヽ 、\.  >─‐\\\ !   エンジンブレーキをかけるのだ
///  j ! !  !_l_L \ ヽ ヽ´ヽ\\  \ヽ ヽ   そうすれば後輪に荷重がかかり、ブレーキングの前荷重と加わり
li l/l l l 、 ヽ´iヽjl  ヽ\ ヽ,ィ示テ、lヽヽ`!  !   4輪均等にブレーキを使えるようになる
l! l! l | ! 、\ヽjriテミ       {fじcj | l lノ|、  !
i ! ! | !ヽト、Nヾ.ゝtソ '      ̄` | .! l  |  !   ブレーキは速くても強く踏まないことだ
   !iヽl  lヽ!ヽi ""   r‐、  "" ! j li  |   !   踏力が強過ぎるとABSが作動して、後輪ブレーキが抜ける
    ヽ   l l  lヽ、   ー'   ./l / l !  |   l   だからノーズダイブが起こるのだ
       ゝヽ ヽ i`   、__,. -'´ _,//l l l   |    !
       l l| \\ヽ、 _{´ ̄ ̄ 〃 .l /! l    |   l  口で言うよりも、実際私が例を示してみせよう
        l l|  ヽ!、ソf{      / ,rノ ! il\  |    l  では、走行を始めようか
       //|  ,. l l'´ ! ヽー==''´/ / j !.  \|
       //ノ/ l l  |ヽ    /  / /ll   __`ヽ、

やっぱキーワードは「エンジンブレーキ」と「ブレーキ踏力」みたいである。ブレーキ踏力が強過ぎるとノーズダイブが起こるのは、ココ数か月の公道でのブレーキ練習で出てきた通りである。では、実際にはどうなるかを、この動画に収めてきたのである。では、F教官のドラテクをご堪能あれ:

助手席に座ってるメタボ野郎の身体の動きを見れば、クルマのGがどういう風にかかっているのかがお分かりになると思う(笑)最初にスパッと踏んだ時はアタマが前に傾いてるが、エンジンブレーキをかけることでアタマが後ろに戻っているのである。そしてターンインする時には助手席のピザ野郎のアタマは静止位置(爆)つまり4輪均等に荷重が乗ってる状態になっているのである。4輪に均等に荷重がかかっているからコーナリング速度も高く、滑ってもリカバリーが容易。こうやって実際に体感することで「4輪に均等に荷重をかけるとは何か?」が分かるのである。


*成長する楽しさ

 さて、お次は2本目の走行である。先程F教官から教わった&車内で実体感したソレをベースにして、今度はワタクシ自身で走りを組み立てるのである。この時点で分かったことが一つだけある。ブレーキコントロールがやり易くなっていた&4輪の接地感が感じ易くなっていたのである。ココ2か月間、クルマに乗る度にずっと荷重を意識して細かいブレーキング練習をしていたら、何時の間にかサーキットでもソレが出来るようになっていたのである。てゆーか、むしろ速度域の低い公道の方がやり難い。ワタクシはSオーナーから公道での練習法を教わり、Sオーナーは中嶋悟からこの練習法を教わったのだそうである。う〜む、恐るべし中嶋悟(^_^;)


 その中嶋悟間伝(間にSオーナー挟んでるから直伝ではない/笑)のビーグルコントロール術と、F教官が示してくれた4輪ブレーキの感覚。コレを持って最後の走行枠に臨んだのである・・・


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     /⌒  ⌒\    やったお!4輪にバランス良く荷重がかかってるのを感じるお!
   /( ●)  (●)\
  /::::::⌒(__人__)⌒:::::\  ターンインでノーズがグイグイ入るお!
  |     |r┬-/ '    |
  \      `ー'´     /   さよならアンダーステアだお!
  /          \







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     /⌒  ⌒\     コーナリングで凄い安心感を感じるお
   / ,,,⌒   ⌒,,,\
  /::::::   (__人__) ::::: \   「滑ってもコントロールできる」って自信が湧いてくるお
  |       |r┬-|     |
  \      `ー'´    /    後輪に荷重が乗ってるから、トラクションがシッカリしてるお
  /          \






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     /_ノ ' ヽ_\       良く止まって・・・・良く曲がるんだお。こんなの初めてだお
   /(≡)   (≡)\
  /::::::⌒(__人__)⌒::::: \   走るのが楽しくて楽しくて仕方がないお
  |     |r┬-|     |
  \      `ー'´    /    あぁ、このまんまイッちゃいそうだお・・・・
  /          \






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  /\  ──┐| | \     ヽ|  |ヽ  ム ヒ | |
  /  \    /      /  | ̄| ̄ 月 ヒ | |
      \ _ノ    _/   / | ノ \ ノ L_い o o
    >                  <

とまぁ、サーキット走っていてココまで気持ち良くなったのはホントに久しぶりである(笑)ブレーキングが安定しない、まだアンダーステアがちょくちょく出ている、コーナー脱出で十分に踏めていないなどの反省点は山ほどあるが、とりあえずタイムは2分32秒79.あともう少し攻めれば30秒台を切れたと思うのであるが、ソレは次回のお楽しみという事にしておこう。


 何はともあれ、非常に満足のいった走行会である。やっぱクルマ弄って速くなるよりも、自分のドラテク上げて速くなった方が、比べモンにならないぐらい気持ち良いのである。クルマ弄って出したタイムってのはクルマの速さであり、ドライバーの速さではないからである。でもってワタクシは「クルマを速くしたい」のではなく「ワタクシを速くしたい」のである。だから不都合がない限り、クルマはノーマルを維持するつもりである。決してホルホルするつもりではないが(笑)やっぱR35は凄く良いクルマである。クルマの素性が非常に良い上に、ノーマルの状態でサーキット走行をこなせるぐらいチューニングが煮詰められているのである。弄る楽しみは確かにないが、成長する喜びは十二分に感じられる。やっぱクルマは素性が良くてパワフルなのが一番。そう確信した今日この頃であった。