ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m
「同じものをつくっていくうちに、いつのまにか個性は出る。出そうと思って出るんじゃない。道具が手の一部となるようになれば、個性は出るんですよ」
By 藤村紫雲
といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。
*個性>技術
ワタクシが隙あらばホンダを扱き下ろすのは、ホンダには技術はあっても個性が無いからである(笑)何ちゅーかホンダは「我々には卓越した技術があり、ホンダの個性はソコから生まれる」って考えてたんじゃないかなと思うけど、逆である。まず個性があって、その個性を伸ばそうとするから独特の卓越した技術が生まれるのである。分かり易い例がポルシェ911のRRレイアウトである:
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この独特過ぎるレイアウトをあの手この手で速く走らせようとした結果、あの911独特のデザインが誕生したのであり、そして走るのに不利な素性の問題を解決すべく、他には無い独特の技術が次々と生まれたのである:
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そう、技術があって個性が生まれるのではなく、個性があって初めて技術が生まれるのである。かく言うワタクシ自身も実際コレ等の恩恵に預かっていて、お陰で今に至るまでサーキットやスポーツ走行でアホな事故をやらかさずに済んでいるのである(笑)
その真逆がホンダ・シティである。初代はワタクシも大好きなクルマであり、ガキの頃は「運転できるようになったらこんなクルマに乗りたいな(⌒▽⌒)」って子供心に思ってたモンであり、実際あの時代のマンガやドラマなどにも多数出てたのである。でも何をトチ狂ったのか、ホンダはシティを二代目にフルモデルチェンジするにおいて、あの個性を全部台無しにしてしまったのであるヽ(`Д´)ノ
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確かに2代目のデザインの方がクルマの走行性能的にも理に適ってるし、実際2代目シティは初代よりも優れたクルマだったのである。が、ソレはもう「シティ」ではないのである。シティはあの個性的なデザインだったからこそシティなのであり、ソレを取り除いたら「ただの優れたコンパクトカー」であり、実際他に取って代わられて2代目で生産終了してしまったのである。
*凄く変わってて、ソレで以って優れている
そう、個性ってのはサブタイにもあるように「凄く変わってる」事だけじゃなく「性能が優れてる」がセットだからこそ評価されるのであり、そしてその2つを突き詰めた先に「ブランド力」が生まれてくるのである。その最たるモンが上記に挙げたポルシェ911である。911は「水平対向エンジン+RRレイアウトだからウケた」のではなく、かと言って「レースやニュル北タイムが凄いからウケた」のでもなく、両方兼ね備えているからウケたのである。その両方を同時に達成できるからこそポルシェブランドが誕生したのであり、どっちかが欠けてたら確実に今のポルシェは無かったであろう。
そう、片方だけじゃダメなのである。ただ単に「凄く変わってる」だけだとオタク受けはするけど、平穏と安定を求めるフツーの人は引いてしまうのである。じゃあ「性能が優れてる」だけならどうなるかって、他所にもっと性能の優れてるモンが出てきたら、顧客はそっちに行ってしまうのである。両方あるからこそ「変わってるけど超速いから気になる」や「性能はちょっと劣るけど他に無いし」が成り立つのである。ホンダが「性能が優れてるだけ」の代表なら、なら「凄く変わってるだけ」の代表は何処かって、言うまでもなくスバルである。
今のスバルの何がダメって、高性能の追求を実質止めてしまった事がである。燃費はAWDだから重くなる分どうしても劣るし、乗り心地や走行性能は他よりも若干マシな程度だし、悪路走行性能はジムニーやランクルには及ばない。だから上記にも書いたように、スバル車を積極的に買うのはオタクぐらいになってしまったのである。そういう意味で言えばWRX-STIってのは「変わってる」と「ソレで以って速い」を両立させてた稀有なクルマだったけどスバルにソレをブランド化するだけの胆力が無かった&リーマン後という時代に翻弄されたのが惜しまれるばかりである。
*亀の甲より歴史の劫
そういう風に考えれば、何故2代目NSXが失敗したかは最早説明不要であろう。そして何故ワタクシがクルマ雑誌なんかに良く出てくる「S2000復活」だとか「シルビア復活」だとか「RX-7復活」とかのスクープ見ても「あっそう( ´_ゝ`)フーン」で終わってしまうのかも、同じく説明不要だと思うのである(笑)百歩譲って復活したとしても、期待に応えるようなクルマにゃならんだろう事が乗る前から想像できるからである。RX-7復活にゃ全く期待してないけど、次期ロドスタなら大いに期待はしてる。何故かと言えば、あのパッケージングを追求し続けてきたノウハウがあり、ソレがあれば真新しいモンが出てきても受け入れられるからである。
そう、過去の積み重ねってのは、未来を作る上で非常に重要なのである。過去から今に至るまでを線で描けて、そしてその線が長ければ長いほどにより正確な未来を描けるのである。そういうのがあるからこそ、途中で大幅な路線変更しても、従来のファンが受け入れられる形になるのである。コルベットがC8になるにおいてFR→MRの大胆な路線変更が成功したのも、正確に未来が予測できたからだとワタクシは思うのである:
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50年以上作り続けて技術と個性を磨き続けてきたからこそ、FRからMRに変わっても「コルベットらしさ」が表現できてるのである。だからワタクシは将来911がHVになってもEVになっても「きっと911の走りのまんまなんだろうな(^-^)」って予測できるし、安心して買えるのである。じゃあ20年以上前に生産終了して技術の継続も無い車種の新型を信用できるかって、当然ながらムリな話である。どんな分野であれ、信頼は長い時間を掛けないと得られないと改めて思う今日この頃であった。