アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

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 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m


「独創力とは、思慮深い模倣以外の何ものでもない」

By ヴォルテール(本名フランソワ・マリー・アルエ)


 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


 年寄り連中が言う「最近の若い者はなっておらん!」なんてのは新聞が流布する悪質なデマコギーであり、見た目はアレでも顔を見て話せばその純粋な心情が分か・・・・ると思っていた時期がワタクシにもありました、ハイ(笑)生業上、若い連中の診察をする事の多いワタクシであるが、ソコから分かった教訓は「DQNファッションをしてるヤツは十中八九DQNである」という事だったりする(爆&実話)簡単な事である。DQNファッションをしてるヤツってのは、他人が自分のそのカッコを見てどう思うかを全く考えず、一方的に視覚を通じて自分の価値観を押し付けてるだけ→つまり「私にはコミュミケーション能力がありません」って周りにアピールしてるようなモンであり、実際ワタクシが出会ったDQN連中は大概そうだったからである。


 つまり、DQNファッションが悪いワケじゃなくて、そのファッションの裏にあるDQN連中のコミュニケーション能力の欠落が批判されているのである。皆が皆ソコんトコが分かってないから、大人連中は「ダメなモンはダメ!」としか言えないし、DQN連中は益々意固地になってより先鋭的&内向的に走るし、マスコミ連中はソレを必要以上に煽り立てる。良くなるどころか悪循環に陥るばかりである。どうすればいいか?簡単な事である。大人連中は「そんな事をしてもムダだ」と言えば良いだけだし、DQN連中は外を意識すれば良いだけだし、マスコミ連中は無視すればいい。たったコレだけの話である。


 そうそう、若い連中といえば、こーゆー話をちょっと小耳にしたのである。とあるゲーム専門学校の講師の話なのであるが、コレがまた凄いのである。どれだけ凄いのかといわれたら、こんな感じである:

  • 専門学校ゲーム科授業。新入生はまだ挨拶の声も大きいな。しかし、堀井雄二さんの名前を知ってる生徒さんがゼロだったのはびっくらこきました。
  • 堀井雄二さんが…」きょとん。「ドラクエの作者の…」ああそうなのか、って感じのリアクションでした。
  • 堀井雄二さんって知ってる?」で挙手を求めてもゼロ。まあ、ビートルズに失神するくせにジョージ・マーティンを知らない、という感じなのかな。ちなみに新入生自己紹介で挙がったタイトルは「テイルズ」「MGSシリーズ」「ペルソナ」あたり。
  • いまのゲームファンは、作り手より作品自体に興味があるのかな。裏が分かったほうがより面白いと思うんだが…あと自己紹介で多かったのが「家ではよくニコ生見てます」。


・・・・・( ゚д゚)゚д゚)゚д゚)゚д゚)゚д゚)ポカーン、この学生連中は一体何しに学校来てるんであろうか。ゲーム作りを目指していて堀井雄二知らないって事は、F1ドライバー目指すうえでアイルトン・セナ知らないって言ってるのと同じ事なのである。多分、この連中は学校さえ卒業すればゲームクリエイターになれると思っているのであろう。そうでなければ、こんなセリフは吐かないし、吐くワケがない。


 学生連中を擁護する意見の中で多いのが「堀井雄二を知らなくったってゲームは作れるし、ゲームの歴史がそんなに重要だとは思えない。何故堀井雄二を知らないことがそんなに大事なのか」って意見である。が、問題は「堀井雄二を知ってるか否か」ではないのである・・・

三度のメシよりもゲームが好きで、何時かは自分のゲームを作りたいと願う若者が一人

今のゲームよりもより良いゲームを作ろうと思ったら、既存のゲームを知る必要がある

特に有名なゲームってのは大概有名なクリエイターが作ってる場合が殆ど

そーすると自ずと「有名なクリエイターと無名なクリエイター、何がどう違うのか」という疑問を持つようになる

数々の有名ゲームを研究する上にあたって、ゲーム界に一大ムーブメントを起こした某ゲームが避けて通れない

ソレが日本にRPG旋風を巻き起こした「ドラゴンクエスト」シリーズと、その製作者である堀井雄二

つまりゲーム作りを極めるにあたって、堀井雄二は不可避な存在

・・・こーゆー事である。つまり、堀井雄二を知らないということが問題なのではなく、学生に向学心や好奇心が無いことが問題なのである。古いか新しいか、好きか嫌いかの問題じゃなくて、駆け出しの人間が偉大な先人に学ぶのは当然の事で、ソコにはジャンルもへったくれも無いのである。次にダークナイトアバターの話であるが・・・

ゲーム技術は日進月歩で進化している

有名な作品ってのは、大概この先進技術を真っ先に投入したり、新たな価値観を提供する事で成功している

今後ゲームに取り入れられるだろう新技術といえば、なんと言っても3D技術

アバター」は映像に3Dを本格的に取り入れたことで大ブレイクした映画

シナリオ面で行くと、勧善懲悪の概念に新たな視点を取り入れた作品として「ダークナイト」がある

つまり、未来のゲームを作るにあたって「アバター」と「ダークナイト」を知る必要がある

つまり「アバター」と「ダークナイト」を見ていない事が問題なんじゃなくて、学生に未来像が無いことが問題なのである。先人を超える作品を作ろうと思ったら、先人を超える「何か」が必要なのであり、ソレが最新映像技術であったり、新たな価値観の提示だったりするワケである。オリジナルを単にコピーするだけじゃ現状維持どころか単純に劣化するだけなのである。


 コレが結論である。向学心も好奇心も将来に向けた展望も無いヤツが作ったゲームなんぞ、プレイするまでも無くクソゲー確定だからである。てゆーか、クソゲーどころかゲーム作りの一端に加えてもらえるのかでさえ「?」なのである。2000倍、スクウェア・エニックス入社時の競争倍率である。東大入試なんぞ比べモンにならないぐらいの入社試験を勝ち抜いてゲーム会社に入社したとしても、ゲーム作りを任されるゲームクリエイターになれるのはその中の更に一握りなのである。好きな事でメシが食えるヤツなんて、ホントのホントに極々僅かしかこの世には存在しないのである。その試練に立ち向かうという自覚が・・・・あるんだったらゲーム専門学校なんぞ入らずに、フツーに大学行ってるな、ウン(笑)


 ゲームだけに限らず、勉強って本来こうあるべきモンなのである。興味を持った事を自分で調べて、自分で身に付けて、でも素人だからどーしても荒削りで不恰好になるから、そーゆー時こそプロである教師が問題点を指摘して修正してあげる。で、修正して形が整った知識をベースにしてまた新たな・・・(以後繰り返し)・・・って感じである。ところが上意下達&年功序列の思想が根深い日本じゃソコんトコが上手く行かないから、従順するにしろ反抗するにしろ不毛になっちゃうのである(^_^;)さて、こーゆーマジ話をしているとワタクシ自身にしっぺ返しが来るので(笑)そろそろ締めようと思う今日この頃であった。