アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

I BROUGHT YOU MY BULLETS, YOU BROUGHT ME YOUR LOVE

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m


「同じ夢を追求し続けていると、その夢はどんどん鮮明で、細かいとこまでわかるようになり、ついにはカラーでみえるようになります。それがビジョンです。そういう心理状態になった時、私は自分のビジョンが実現することがわかるのです」

By 稲盛和夫


 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


*親のしつけと発達障害

 明日は遅くまで用事があるので、ちょっと早めの更新である。ワタクシの界隈で結構な話題になっているのであるが【大阪維新の会が作った家庭教育支援条例(案)】である。で、ワタクシの界隈で何が問題になってるのかと言えば、第四章の「発達障害、虐待等の予防・防止」の部分である。察しの良いロンマニアの方ならこの時点でピンと来たと思うのであるが、その部分だけ引用させてもらうとしよう:

第4章 (発達障害、虐待等の予防・防止


発達障害、虐待等の予防・防止の基本)
第15条
乳幼児期の愛着形成の不足が軽度発達障害またはそれに似た症状を誘発する大きな要因であると指摘され、また、それが虐待、非行、不登校、引きこもり等に深く関与していることに鑑み、その予防・防止をはかる


(保護者、保育関係者等への情報提供、啓発)
第16条
予防、早期発見、早期支援の重要性について、保護者、保育関係者およびこれから親になる人にあらゆる機会を通じて情報提供し、啓発する


発達障害課の創設)
第17条
1項 発達障害の予防、改善のための施策は、保育・教育・福祉・医療等の部局間の垣根を廃して推進されなければならない
2項 前1項の目的達成のために、「発達障害課」を創設し、各部局が連携した「発達支援プロジェクト」を立ち上げる


(伝統的子育ての推進)
第18条
わが国の伝統的子育てによって発達障害は予防、防止できるものであり、こうした子育ての知恵を学習する機会を親およびこれから親になる人に提供する


(学際的プロジェクトの推進)
第19条
保育・教育・福祉・医療等にわたる、発達障害を予防、防止する学際的研究を支援するとともに、各現場での実践的な取り組みを支援し、また、その結果を公表することによって、いっそう有効な予防、防止策の確立を期す

ツッコミ所は「発達障害は先天的な障害であり、ICD-10DSM-IVといった公式のソレにもシッカリ記載がある正式なモンであり、親のしつけ云々が原因ではない」というトコである。まぁ条例みたいな考え方する人、実はいるのである。西洋医学や精神医学に反対してる人なんかが、時々この話を持ち出したりするのである。医者たちが勝手に病名を作り出して、製薬会社と結託して薬を売りつける悪しき西洋医学&精神医学の一例として、である。多分大阪維新の会が参考にしたのは、この手のアンチの作った資料なんじゃないかなとワタクシは思うのである。


 コレに対するワタクシの考えは「まぁ、素人さんはこんなモンだろ( ´_ゝ`)」という淡白でニヒルなソレだったりする(笑)クイズである、ワタクシは今まで何十何百という医者&医学生&医療従事者と話をしてきたが、その中でワタクシをアスペルガーだと考えた人は何人いたであろうか?答えは「2人」である。愛媛でお世話になった精神科の先生と、ワタクシの実妹。たった2人だけである。医療従事者ですらコレなんだから、その他の人は推して知るべしである。でもまぁ【大阪らしくツッコミは既に入ってる】ようなので(爆)暫くは傍観モードである。コレがマジでそのまんま議会に提出されるのであれば、その時はその時である。


*夢への切符2012

 さて話は変わって、待望の【GTアカデミー2012】が配信されたので、早速ダウンロードしてプレイした次第である。因みに無料なので「GTシリーズに興味はあるけどソフト買うのは(^-^;)」で躊躇っていたロンマニアの方々も試してみるのも面白いかなと。感想としては「金を取るだけなら簡単」である。おそらくこのゲームに慣れた人なら、2〜3回リトライすれば簡単に取れちゃうぐらい簡単なのである。が、問題はコレがオンラインだという事である。ランキング上位を狙うとなると、1/1000秒を争う壮絶なバトルになる。因みにオール金取ったワタクシでも、世界ランクは8000〜12000位なのだから、上位がどれだけのモンか想像できるであろうか。


 日本じゃ単なる「プレゼントカー付きのGT5体験版」ぐらいの扱いでしかないが、欧米では「プロドライバーになるための夢の切符」なのである。詳しくは【リンク先(英語)】にあるが、コレの上位ランクの人々がイギリスはシルバーストーンサーキットに集められ、プロドライバーになるための選抜に参加できるのである:


レーシングドライバーDQN珍走の延長線」ぐらいにしか思われていない日本と違い、欧米じゃレーシングドライバーは英雄である。実例としては【ゲーマーからレーシング・ドライバーに: ヤン・マーデンボロー】にあるが、何処にでもいるゲームオタクでしかなかった青年が、ある日を境に憧れのレーシングドライバーとしてデビューするという「ソレ何てラノベ?」的な展開が繰り広げられるのである(笑)クルマ好き&ゲーム好きならば、夢を見るなというのがムリな話である。


 ただ一つ、ワタクシ的に残念なトコがあるのである。お膝元であるはずの日本じゃ、まず開催されないであろうという点である。集まるゲーマー層が量的&質的に劣る。レース屋もメーカーも「ゲーマーごときにはムリ」「前例がない」で協力してくれない。マスコミやレース界も「実車での経験が云々」「所詮はゲームだから」と経験至上主義的に突っぱねる。デビューしたとしても出るレースが無い。出身が怪しいという理由でスポンサーも二の足を踏む等々。別にレースに限った話ではないが、日本って国は斬新なアイディアを試すのにこの上なく向いていないのである(-_-)まぁプロドライバーになる可能性ゼロなワタクシが何言ったってアレなので(笑)さっさと寝るに限る今日この頃であった。