ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m
「勢を知らずして、風に向かいて火を放ち、水に逆らいて船を行るがごとく、ただ難儀ばかりにこれ無く、その害知るべからず」
By 渡辺崋山
といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。
*The反抗期
何故ホンダ車は長続きしない車種が多いのかワタクシも不思議だったのだが、最近その答えが分かってきた希ガスのである。ホンダ販社の中の人曰く「作る側に”トレンドに乗らず斬新な事をするのがカッコ良い”とか”新型は敢えて先代オーナーの期待を裏切るのが面白い”みたいな考え方がある」んだそうであり、だから狙い過ぎて外して1代限りで終わった車種だとか、2代目3代目で外して客がドッと離れた車種ってのが多いんだそうである。ワタクシが以前ネタにしたシティも、その「敢えて先代オーナーの期待を裏切るのが面白い」で2代目がコケたパターンであろう。
多分ソレは本田宗一郎時代の名残なんじゃないかと思うのである。あの時代のニッポン車って世界クルマ界隈の中でも底辺であり、特にホンダはニッポン車の中でも歴史の浅い新参モンだったのである。ブランド力が皆無に等しいから名を上げる為に他社がやらん事を積極的にやったり、世間のアッと驚かせるような事を意図的にする必要があったのである。が、その方法はブランド力が皆無なメーカーだからこそ成り立つ方法であり、ブランドが確立したらやる事はまた変わるのである。テストでも30点を60点にするための勉強法と、90点を91点にする勉強法は違うが、今のホンダが必要なのは後者なのである。
*良いモンは続くモン
ホンダと言えば【フェルスタッペンが逆転優勝してホンダも有終の美を飾った】らしいのだが、ワタクシの意見はシーズン開幕前から変わってないのでソコんトコ安心して欲しいのである(笑)良いモンとは続くモン、悪いモンとは続かないモン。レースにせよ市販車にせよ、ソコは変わらんのである。一瞬輝くだけならば、ソレなりの実力があれば「ヘタな鉄砲もナントカ」ってヤツで、延々と繰り返してれば1回か2回は当たるモンなのである。が、コンスタントに結果を出し続ける事や、低迷時も諦める事無く続けていく事は、ガチの実力と矜持が無くては不可能なのである。F1におけるフェラーリの偉大さはソコにあるとワタクシは思うのである。
トヨタやBMWもそうだったけど、やっぱ大衆車メーカーにゃF1は厳しいとワタクシは思うのである。大衆車の売り上げってのは、良くも悪くも景気や社会情勢に強く影響されるのである。でもって大衆車メーカーにとって一番重要なのは大衆車部門であり、会社がピンチならば間違いなく大衆車を救うために趣味車や高級車を切り離すのである。今時のスポーツカーだとかモタスポだとかいうのは経済的に余裕のある人向けのコンテンツであり、経済的に余裕のある人向けのブランド以外は無くても無問題なのである。スズキとかダイハツとか、目立ったモタスポ実績が無くても上手くやってる理由はソレである。
ホンダと真逆を行くのがフェラーリである。フェラーリは景気や社会情勢の影響をあんま受けないし、F1等モタスポでの実績や積み上げた技術がそのまんま市販車に用いられるから、F1やり続ける事の意義が非常にデカいのである。F1はスポーツカー専業メーカーやスーパーカーも作ってるプレミアムブランド向けのモタスポであり、言っちゃ悪いが主力車種が軽だとかコンパクトカーだとかのメーカーはお呼びでないって感じである(笑)だからホンダF1第四期についてのワタクシの率直な感想は「意地でもやり続けるorハナッからやらないかの選択しかなく、故にホンダの撤退は悪手」なのである。
*クルマ界のなろう系
でもって今のホンダにとって重要なのは何かって、上記にある「90点を91点にする勉強法」がソレである。どんな素晴らしい新技術であろうとも、人間が作ったモンである以上は必ず粗が出るし、大勢のユーザーが様々な場所で様々な使い方を長期間する間にテスト走行じゃ現れないような不具合も出まくるのである。そういうのはマイナーチェンジ及びフルモデルチェンジを繰り返しながら地道に改善していくしかないのであるが、ホンダは大概ソレをやらないのである:
youtu.be
S2000が正にソレであるが、サスジオメトリーに色んな粗があって、ソレが扱いを難しくしてるのである。こういうのって世代交代を繰り返す事で乗り易さと速さと面白さのバランスを取っていく必要があるのであるが、ご存知の様にS2000はソレをせずに一代限りで生産終了である( ̄~ ̄)だから巷で「S2000が復活する」って噂が流れても、ワタクシの目は「どうせ熟成が足らなくて粗が出まくるんでしょ ┓( ̄∇ ̄)┏」と冷ややかなのである(笑)
ソレを地道にやってるのがコルベットであり、ポルシェ911なのである。共に60年以上の歴史と8世代も交代してて、短所と長所を徹底的に煮詰めてあって、相反する性質が実に絶妙なバランスで両立してるのである。だからホンダ車の10倍近くの値段がすると分かってても、信者も一見さんも挙ってオーダーして順番を待つのであり、この度ワタクシも列に並ぶ事になったのである(笑)
youtu.be
こう言っちゃ大変アレだが、今のホンダファンってこの「新技術で旧来のブランドを超えるクルマ版なろう」が大好きな陰キャが多いってのがワタクシの印象である(爆)もう昔みたいにスポーティーなクルマは殆ど作ってないにも関わらず、そういう「色々と残念なファン」は逆に増えてる希ガスのである(^_^;)ただ残念な事に、今時は技術力はホンダよりも、旧来のブランドの方が強い場合が多いのである。その事に気付いて行動してる国産ブランドはトヨタだけ、そんな希ガス今日この頃であった。