アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

THE GOD THAT NEVER WAS

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m

「機会平等の近代社会で、個々人の能力の差が決定的になったという、その残酷な逆説に人々は耐えられなくなっている」
By 小谷野敦

 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


*サーキット走行好きの為のクルマ
 10月末ぐらいにFSW走りに行って以来、ワタクシはGT3というクルマを益々好きになってしまったのである。中速、高速、超高速問わず安定した姿勢、攻め込めばRRらしさが表れるも終始安定してて乗り易いセッティング、連続全開走行しても全然音を上げないブレーキやオイル類、純正でサーキット走行に最適化されたUI等々。サーキット走行を嗜むクルマ好きが望んでるモンが、このクルマにはほぼ全て詰め込んであるのである。何よりもクルマを走らせる事を好むワタクシが、こういうのを好きにならない理由が無いのである。そして何より素晴らしいのが【ポルシェトラックプレシジョンアプリ】である。

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 コレの何がヤバいって、ワタクシが故意にしてるショップの中の人曰く「レーシングカーに搭載されてるヤツそのまんま」だそうである( ̄▽ ̄;)よーするにポルシェの謳い文句である「レースカーの技術を市販車に」をガチでやっちゃったのがコレなのである。実際に使ってみるとこんな感じである:
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この動画だけでもアクセル開度、ブレーキ開度、左右前後G、アンダー&オーバーステア、VSCの作動、タイヤの空転、タイヤ使用率といったデータが全部分かり、スマホのアプリで見ればデータロガーとして活用できるのである。でもってこのアプリ、全てのポルシェ車で使える上に、DL無料でガチャも無いのである(笑)何ちゅーか、ナンバー付き車両でサーキット走行を楽しむのであれば、ポルシェ以上の選択肢をワタクシは知らないのである。

*ノーモア抽選販売
 以前ネタにしたGRカローラであるが、この度【限定モデルと共に抽選販売が始まった】そうである。前にも言ったのであるが、ワタクシはこの抽選販売とやらには否定的である。ちゅーのも国産ブランドの場合、その多くがカネさえ払えれば全ての人に参加のチャンスがあるタイプの抽選だからである。するとどうなるかって、R35とRZ34がそうなってしまったが、相当数の転売ヤーがあの手この手で抽選に参加してくるのである。特に今時は半導体云々や部品云々でクルマの生産が滞りまくってる時期だから、尚更転売ヤーがガチってくるからである。

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 だから前にも言ったけど、フェラーリランボルギーニやポルシェ等がそうしてるみたいにしてしまえば良いのである。今まで購入した車種や台数、総走行距離とメンテ歴、自社のクルマでレースに出た記録、職業や社会的地位等々。そういうので購入希望者の序列を決めて、上から順に割り振ってけば良いのである。どんなに手の込んだ転売ヤーでも、コレ等全てを偽装する事は殆ど不可能である。たったコレだけで転売を大幅に減らせるし、メーカーへの信頼度もアップするのである。今までスポーツカー乗った事無い買った事無いヤツが抽選に参加して、平等に当たるチャンスが来る方が逆におかしいのである。

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 何故そうする必要があるかって、ブランド力を保つために必要だからである。貴重な商品を転売ヤーにも売ってしまい、アホな値段の新古車が多数出回ってる状況を作ってしまってる。果たしてロンマニアの皆様は、そういう状況を野放しにしてるメーカーのクルマを高いカネ出して買いたくなるだろうかって話である。もう昔とは違って、スポーツカーは高級車である。高いカネ出して買ってもらわなきゃ続けられないし、そして高いカネで買ってもらうのに一番重要なのが「ブランドへの信頼」だからである。信頼があるからこそ顧客は高いカネを払い、高いカネで買ってくれるからこそ車種が存続できるのである。

*自己肯定のバーゲンセール
 でもコレができるのはフェラーリランボルギーニやポルシェが海外の高級ブランドだからであり、トヨタや日産みたいな国内の大衆ブランドには難しいトコがあるのも否めないのである。ちゅーのも大衆ブランドを好むヤツの中には「カネさえ払えば平等に客として扱ってくれる」って事に安心感を感じるヤツが少なからず居るからである。カネさえ払えば誰でもお客様で、カネを積み上げる事で更なる好待遇が得られる。自己を確立できず自己肯定感が殆ど空っぽなヤツにとって、カネで買える自己肯定は極めて重要なのである。ソシャゲ然り、vTuber然り、アイドル握手会然りである。

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 だからそうなると分かってても全員参加の抽選にしたのは、ブランドのそういう面も見たからじゃないかとあるからじゃないかなと思うのである。質より量な大衆ブランドにとって「○×はビンボー人を見下してるッ!」って悪評が立つ事は商売上問題があるからである。まぁ何ちゅーか、今が国産ブランドにとっての過渡期なのだと思うのである。ブランド力上げてソイツ等切り捨てるか、ソイツ等と心中する覚悟で売り上げを維持していくかの二択を迫られてるのである。高級車とは、単に値段の高いクルマの事ではない。改めてそう感じる今日この頃であった。