アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

A FRIDGE TOO FAR

 ようやく週末、ペーパードライバー講習をやっと受けられる。ちょっと値段が張るのが玉に傷だが、忙しくて通う暇が無いワタクシのような職種には出張講習はありがたい限りである。使用する車は、勿論我が愛車"トリックマスター"、早速エンジンを掛け車を走らす。しばらく指導を受けて走るうちに、解った事が3つある。

 一つ、"彼女"がスパルタンなのは解っていたが、予想以上であったこと。クラッチは重たく、アクセルは軽い。加速度を上げるためにこのような仕様になっているのであろう。サーキットでロケットスタートをキメるにはもってこいなのだが、街乗りにはあまり余る仕様である。ほんの僅か踏み込んだだけであっという間に4000回転、慌てて少し力を抜くと今度はあっという間に1000回転まで落ちる。おまけにクラッチが重いから、踏み込むたびに右足も一緒に動いてしまう。街乗りに適した1500〜2500回転をキープしながら走るのは大変である。

 二つ、茅ヶ崎市は自転車が多い。指導員の方が言っていたのだが、茅ヶ崎は自転車が多い上自動車道を平然と走っている人が少なくない。実際、ワタクシの病院でも自転車絡みの事故が実に多い。ただでさえ道が狭くて自動車同士でも大変なのに、それに加え自転車の飛び出しにも注意しなければいけない。上司や同僚の言う通り、茅ヶ崎では車の利用価値は低いのである。

 三つ、身構えていると来ない救急コールがこんな時に限ってかかって来る事。今まで散々1stコールの時いつでも行けるよう身構えていても来ないのに、こんな時に限って、しかも2人同時に入院が入ったと来たもんだ。おかげで4時間の予定だった講習が2時間で切り上げ。勿論、その分の料金は払わなければいけない。ヽ(`Д´)ノウワーン、マーフィーの法則のバカヤローーーー(意味不明)!!!

 それでも"彼女"は最高である。発進、加速、減速、停止、旋回、どれにおいても素晴らしくキレが良い。指導員の方も言っていたが、この車を乗りこなせればさぞ楽しいドライブが出来るであろうと。だが、今のワタクシにはそんな技量はまだ無い。相変わらず基本的な動作でもたつく。非常に繊細なアクセルワーク、シフトチェンジの際に、空回りして唸りをあげる4気筒水平ボクサーエンジンのエキゾースト音が、まるで「あらあら、1日2日でわたくしを乗りこなそうなんて100年早いですわ。顔を洗って出直して下さいまし」って言っているように聞こえるのはワタクシだけであろうか。

 上等である、何が何でも絶対に乗りこな〜〜〜〜〜す。ここまで挑発されて黙っていては男が廃る。全身全霊をかけてこの挑戦を受けてやる・・・・っていっても、明日もまた入院患者さんの仕事をしなければいけない。心休まる日はいつになるのかとブルーが入る今日この頃であった。