アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

WALLS OF JERICHO

 「そりゃぁ先生、当たり前でしょう。彼らはまだ研修医なんですよ、待遇が違うのは当然じゃぁないですか。きっちり教えて、じっくり育てて、たっぷり勉強させる。それが普通じゃないですか。彼らと先生はまた違うんですよ、先生も気難しく考えるのは止めましょう、ね」

 と、言うのが医局長のセリフ。今が21世紀である事をまざまざとワタクシに知らせてくれる一言である。ワタクシの研修医時代には、技術や知識は「教わるもの」ではなく「盗むもの」であったと記憶している。勉強する時間は「与えられるもの」ではなく「自分で作るもの」であった。アホくさい雑用の波を掻き分け、スペースの無いところに無理矢理スペースを作り、そこにケツを捻じ込む。ワタクシの知っている限り、研修医とはこんなものである。

 時代は変わったものである。少子化で医師の絶対数が減少し、スーパーローテーションにより全ての科を2年間物色してから決められるという絶対的アドバンテージが研修医の手にあるため、何処も新入局員獲得に必死である。特に外科系なんかは何処も研修医にとことん甘く、ワタクシの脳神経外科も例外では無い。

 今ウチにも将来脳外科希望の研修医が来ているのだが、その甘やかされっぷりは尋常では無い。雑用をやらなくても怒られないし、遅刻しても怒られないし、オペ中眠っても怒られない。その上仕事をマンツーマン指導付きでやらせてもらえる。そんでもって皺寄せが来るのは他ならぬワタクシ。カルテ記載の表現の一つとってもどやされ、雑用の不備一つとってはどやされ、とにかく疲れる。そんでもって腹に据えかねたのでい局長に直訴したら、帰ってきたのが上記の返事。「今は21世紀、過去を捨てて今を生きよう」と割り切るしかないのであろうか。

 前置きが長くなってしまったが。"G計画"発動である。このワタクシを隊長とした新チームhttp://homepage2.nifty.com/GENESIS-HOSPITAL/の結成である。一応建前上"分隊"となってはいるが、"奴"を除いて全員名前が載っていることから、事実上"奴"の更迭である。"本隊"の方は開店休業とし、これからはワタクシがメンバー達を引っ張ってゆく形になるのである。

 "奴"は遂に最後の最後までワタクシの忠告に耳を貸さなかった、これはワタクシからの絶縁状である。"奴"は人間として誇り高く生きる事よりも、鎖に繫がれて籠に閉じ込められても食って生きる道を選んだのである。もはや"奴"の未来がどうなろうが知ったこっちゃない。ただ、食い続けるためだけに悪魔に魂を売り渡さない事を祈るのみである。

 にしても、我ながらチャチいHPである。ホームページビルダー(V9)で作ったのだが、確かに製作は簡単ではあるが、それはあくまで普通のホームページを作る場合のみ。サバゲーチーム用に使える素材など入ってないから自作するしかないのだが、残念な事にワタクシにそんな器用な事は出来ない。ホームページ開いたのは良いが、そこから先の事は全く考えていない今日この頃であった。