アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

THE SYSTEM HAS FAILED

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m


「勝つという事は味方に勝つ事である。味方に勝つという事は我に勝つ事だ。我に勝つという事は、気を持って体に勝つ事である」

By 源義経


 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


 で、結局今日を持って夏休みを使い切ってしまったワケである。結局、毎日やる事は全く変わっていなかったというギャグみたいな事実を残して、である(笑)何らかんら言って、ヒマが出来たら1度行って見たかった所を全部回ろうとしたら、あっという間に時間が無くなってしまったというワケである。あと1週間休みが欲しい・・・止めておこう、あと1週間同じ事を繰り返すだけの気がするからである。ガソリン代がシャレにならない事になっている事請け合いナシだからである。結局の所、1週間ぐらいが丁度良かったのであろう。流石にハイオク150円台の今のご時勢、走り回るのはしんどいモンがある(爆)


 さて、そうすると大変なのがクルマのメンテである。よく本やカー用品店なんかにあるメンテナンス時期の表示というモンは基本的にフツーのクルマをフツーに使って、フツーの走行距離を走ったと想定して作られているモンである。GT-Rランエボやインプの様なハイパワーターボ車のオイルやタイヤやブレーキパッドをその表示通りに交換してたらとんでもない事になる。が、このテのクルマは基本的に異端児扱いなので、決まった定義が無かったりする。ワタクシは消耗品を交換する時は実際に交換するモノを目で見て触って、余裕を持って交換するようにしている。最も、思った以上にカネがかかってしまうのが痛いところであるが。


 で、そこで参考になるのがタクシーや赤帽といった人達のメンテナンス方である。月に10000キロ前後という超シビアコンディションを走っている人達だけあって、メンテナンスの仕方やクルマの乗り方などは結構参考になるモンである。タクシーと言えば、1年以上前の事を思い出す。アレはワタクシがまだ"トリックマスター"と出会ってなかった頃の話で、サバゲー行くのに公共手段を用いていた頃の話である。あの時ワタクシは事もあろうに遅刻してしまい、"師匠"との待ち合わせ場所に電車では遅れそうになったためタクシーに乗り込んだのである。


 ワタクシはタクシーの運転手に行き先を告げ急いでいる事を説明すると、そのタクシー運転手は間髪入れずに「今の時間だったら、大通りは混んでいますね。Aを通る迂回路とBを通る迂回路がありますけど、どっちにします?」という返事が返って来たのである。ワタクシは「じゃぁAでお願いします」と告げ出発。Aを進んでいると徐々にクルマが多くなってき始めたため「AからBに今から変えますけど良いですか」と問われ、ワタクシもOKする。するとビックリ、今考えると「何でこんなトコ知ってるの?」というような細い迂回路をスイスイ通って行ったのである。しかも、ナビもレーダー探知機も付いていない昔ながらのタクシーである。


 ワタクシが「何でこんな所まで分かるんですか」と聞くと「もう20年以上走っているから、東京とその周りは隅から隅まで知っている」との事であった。「客に道を聞かれたら、そこまでのルートを4〜5本アタマの中でパッと思い浮かべて、その時間帯や道路状況を計算して最良の道を1〜2本提示する」との事であった。ラジオからは野球や相撲は一切流さないで、常にNHK-FMをかけている。道路状況をリアルタイムに知るためにかけているのだと言う。その運転手曰く「タクシー運転手が普通のドライバーよりも道を深く知らなければいけないのは当然の事。客に道を聞くなんてもってのほか」と最近のタクシー業界を憂いたりもしていたりする。


 で、道を知るのは勿論の事。"場所"も知らなければいけないとの事であった。乗る客が全て場所を正確に知っているとは限らないからだと言う。客によっては「あの三角形のオブジェが建ったビル」とか「大きな木像のある神社」とか曖昧な事を言ってくる客もいるのである。その時に道だけでなく建物の名前や形を知っていると「それって○○ビルですか?」とか「もしかして××神社の事ですか?」という風に答えられればその客は間違い無く自分のタクシーに乗ってくるからである。21世紀HDDカーナビ野郎であるワタクシには想像もつかない世界である(笑)


 もう一つワタクシが「タクシーの運転手にとって一番大切な事は何か」と聞いてみた所、答えは「スピードと正確さ」との事であった。何故かと言えば、わざわざ高いカネ払ってタクシーに乗るお客さんが一番求めているのは"出来るだけ速く目的地まで行く事"だからである。時間に余裕があって場所を知っている人なら電車とバスを使う、時間に余裕が無くて場所を正確に知らないからこそタクシーに乗る、との事である。更に言えば「客を早く送り届けて可能な限り多くの客を回せればその分利益が上がり、ついては自分の成績アップに繋がるから一石二鳥」との事であった。


 たかがタクシー、されどタクシーである。職種は違えど、同じサービス業として学べる所は沢山あるのである。あの日の事は「これぞプロフェッショナル!」と未だにワタクシの脳裏にシッカリと焼き付いているのである。で、その後の話であるが10分ほど遅れてしまったが、それでも早く着いた方である。アレからもう1年以上経ったが、ワタクシは未だに関東圏はおろか自分の家から半径10kmの場所もマトモに分からなかったりする(爆)カーナビのやレー探のバージョンアップもいいが、自分の土地勘のバージョンアップが急がれる今日この頃であった。