アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

DISPOSABLE INCOME

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m


「説明のつかない現象という意味での奇跡はいたるところで我々を取り巻いている。人生自体が奇跡中の奇跡である」

By ジョージ・バーナード・ショー


 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


 結構前の話であるが、親戚一同集まるイベントがあったので、それに参加していた時の話である。とある従姉の人から「ロンちゃん変わったね」と言われてしまったのである。すかさずワタクシが「何処が変わったの?」と聞いてみたら「人の話を聞くようになったし、人に話させるようにしている。変にオドオドした所が無くなっている。あと、何をするにも部屋全体をシッカリ見て行動している」だそうである。つまり、昔のワタクシは「人の話を聞かない上、自分の周りしか見ていないオドオドしたヤツ」だったという事になる…orz。人間、こーゆーモンであり、たとえ長い付き合いでも、その人の印象に残っているのは「現在のありのままの姿」ではなくて「昔一番長く一緒に居た頃のイメージ」だったりするのである。


 そこで1つある話を思い出したのである。あ、そうそう、今回はクルマネタでも「灼眼のシャナ」ネタでもないので、そちら方面に明るくないロンマニアの方も御安心あれ(笑)イギリスにビル・スティアーというギタリスト(兼ヴォーカリスト)が率いるファイアバードというバンドがあるのである。何時ものように「百聞は一見にしかず」なので、こーゆー音楽をやっている方々なのである。最新アルバム"Hot Wings"から"Carousel":

思いっきりフツーのブルース系ブリティッシュ・ハードロックで。色んな意味で"刺激"を求めていらっしゃるロンマニアの方からは「だから何?」って思われるのであるが、御安心あれ(笑)ココで注目するポイントは「ブリティッシュ・ハードロック」でも「ファイアバード」でもなく、他ならぬ「ビル・スティアー」なのである。


 このビル・スティアーというギタリスト、今ではすっかりフツーのハードロック系ギタリスト(てゆーか、これが彼のホントにやりたかった事らしい)になっているのであるが、20年前までは"元祖グラインド・コア""グラインド・コアの帝王"と名高いナパーム・デスの初期メンバーだったのである。その後ナパーム・デスを脱退し、後に"リヴァプールの残虐王"と悪名を轟かせるグラインド・コアデスメタルバンドであるカーカス(CARCASS:「屍体」の意味)を結成するのである。そう、ビル・スティアーは元々このテのエクストリーム・ミュージックの第一人者の1人なのである。それが今、上記の王道ブリティッシュ・ハードロックをやっているからビックリなのである。


 んで、ここまで書いたら「カーカスって、どんな音楽やっているんだろうwktk。早く動画うpキボンヌ」とせっかちな方もいらっしゃると思うので、早速上げよう(笑)15年前のライヴ映像であるが、カーカス(屍体)の2ndアルバム「疫魔交響曲 (原題:Symphonies of Sickness)」より「腐敗臭(原題:Reek of Putrefaction)」:

ここで低音のダミ声で呻きまくっているギタリストがビル・スティアーである。上記の方で王道ブリティッシュ・ハードロックをやっていたギタリストと同一人物なのである。まるでマンガの「デトロイト・メタル・シティー」の世界である。んで、このカーカスが全盛期だった頃ワタクシはエクストリーム・ミュージックにハマりまくっていた高坊であり。ワタクシ的には「ビル・スティアー=グラインドコアデスメタルの第一人者」のイメージが非常に強いのである。


 勿論、人間その気になれば1〜2年で変わる事も十分出来るのだから、あれから10年以上も経てば数々の経験の積み重ねや、自己探求の末に音楽性が変わるなんて事も珍しくないであろう。または元々ハードロックやデスメタルに限らず、ブルースやジャズやカントリーなども出来るマルチプレイヤーで、ただ表現方法として若かった頃はたまたまデスメタルを、今はブリティッシュ・ハードロックを選んでいるだけに過ぎないかも知れない。まぁギタリストとしてステージに立つどころか、ギターについてはAメジャー以外のコードを覚えていないワタクシがあれこれ言うと「知ったかぶるな」とお叱りが来そうなのでコレぐらいにしておこう(笑)


 ワタクシ自身も今のビル・スティアーの音楽性を否定する気など毛頭無い。毛頭無いのだが、ワタクシの脳内検索バーに「ビル・スティアー」と入力すると、未だに「ビル・スティアー 屍体 疫魔交響曲 腐敗臭」って自動変換されてしまうのである(笑)それ位ビル・スティアーのファースト・インプレッションが強烈だったという事である。かの千利休が「一期一会」と言ったのは「人間何時死ぬか分からない。次の機会には会う事が無いかも知れないから、たとえ初めて会った人間であっても最高のサービスを」以外にも「たとえ2度目に会えたとしても、大概1度目の印象が強く残っているものだ。だからこそ1度目に会った時には最高のサービスを心掛けなきゃならない」って意味でもあるんじゃいかと思う今日この頃であった。