アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

SHADES OF GOD

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m


「何かが起こるということは全部幸せなの。生まれて来なければ経験出来ないでしょ。もし試験に落ちても、病気になっても、私はみんな幸せだと考えればいいと思うんですよ。その人にしか出来ない経験でしょ」

By 所ジョージ


 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


 以前"師匠"とジミ・ヘンドリックス(以後ジミヘン)についての雑談をした時の話である。実はこと音楽に関しては、ワタクシと"師匠"の方向性は真逆なのである。ワタクシの好きなアーティスト達は"師匠"にとっては「ただの自己満足、つまらない」でお終いな場合が多く(笑)ワタクシはワタクシで、ギターのインストゥルメンタルは「え〜っとぉ( ̄ー ̄?)コレ何て催眠術用ツールでつか」だったりする(爆)実は過去にもジョー・サトリアーニとかジェフ・ベックとかのアルバムをジックリ聴いた事があるのである。アーティストがギターを通じて何を言わんかとしているかをジックリ集中して聴いていると・・・・大体、3曲目以降の記憶が無かったりする(核爆)今考えると、何故スティーヴ・ヴァイだけアルバム全曲聴けたのかが、未だ持って不思議で不思議でしょうがないのである(-ω-;)


 で、そのワケがよーやく判明したのである。曰く「あぁ、成程ね。要するに、だ。俺の場合、そのミュージシャンが出す音に感動してから、その背景にある理念とかについて考えるんだよ。お前の場合は俺とは逆に、まずミュージシャンの理念とかに感銘してから、出す音について考えるだろ」である。確かに言われてみたら、ワタクシの場合アルバム買って真っ先にやる事は「歌詞を読む」であり、ソコから「ソコまで言うか、フツー( ̄Д ̄;)」とか「あぁ、コイツもワタクシ同様に不器用で孤独なんだなぁ(´ー`)」とか考えてから、音を聴いたりする。正直な話「ギターソロに突入する際の演出」とか「ドラムのフィルイン」いうシロモノは、ワタクシ的にはお子様ランチに立ててある旗ぐらいの感覚だったりする(笑)


 まぁ「百聞は一見にしかず」だから、比較するとしよう。まずはジミヘンを語る上で外せない伝説の1つである、ウッドストック'69の「星条旗よ永遠なれ」から:

分かる人だったら、たったコレだけで「すげぇ・・・( ̄□( ̄□( ̄□ ̄;)ジミヘン"ネ申"過ぎる」になるワケである。実際、来年でこの映像から40年目になるにも関わらず、未だに「ジミヘンは史上最高のギタリスト」と言われているのであるから、そうなのであろう。が、ワタクシに至っては「へ(・_・?)今何が起こったの?(゚_。)?(。_゚)?」だったりする(笑)後々調べてみて分かったのは:

  1. 1969年当時、黒人はようやくアメリカで市民権を得たばかり→黒人差別はまだ根強かった
  2. その頃、アメリカはベトナム戦争の真っ只中&当時はソ連がバリバリ現役→愛国心が強いアメリカ人にとっては、反戦を叫ぶ連中は、ある意味"アカ扱い"だった
  3. ウッドストック'69は、見方を変えればその"アカ連中の祭典"とも受け取れる
  4. そんな中、黒人であるジミヘンがウッドストックに出演し、事もあろうにアメリカ国家をああいう歪んだ形で演奏した
  5. 実はあの曲、ギターで爆撃機の轟音、逃げ惑う人々の叫び声、マシンガンの発射音などを壮絶テクニックで再現していたりする
  6. よ〜するに、ジミヘンがあの時やっていたのは「アメリカに対する、この上無い強烈な皮肉」だったのである
  7. ああいう事をやるためには演奏技術は言うまでもなく、想像も出来ないぐらいの覚悟と信念がなきゃ絶対ムリ

以上の事が分かって、ワタクシもよーやく「すげぇ・・・( ̄□( ̄□( ̄□ ̄;)ジミヘン"ネ申"過ぎる」って思えるようになったのである(爆)んで、その後「パープル・ヘイズ」や「フォクシー・ウーマン」といった名曲も聴いてみたのであるが、結果は無残にも「へ(・_・?)今何が起こったの?(゚_。)?(。_゚)?」だったりする(核爆)


 ジミヘンだけに限らず、レッド・ツェッペリンとかエアロスミスとかヴァン・ヘイレンとかも「凄い」というのは分かるのである。ただし「客観的に」であり、ワタクシ自身は実は「???」だったりする。何ちゅーか、上記アーティストの音楽を聴くのと、パリコレとかのファッションショーを見ているのとが同じ感覚なのである。マクロな部分からミクロな部分に至るまで物凄いこだわりがあって、尚且つソレらが互いに足を引っ張る事無く、それぞれが上手く噛みあって素晴らしいハーモニーとなっているのは分かるのであるが、ワタクシみたいなアスペ人間からすると、その複雑さやハーモニーが逆にモザイクをかけているみたいに見えて、言い方は悪いが「余りにも複雑過ぎて、一番見たい"核"が見えない」という感じであろうか。


 で、同じように「アメリカ批判」でも、ワタクシ的にはジ・エクスプロイテッドの"F..k the U.S.A."の方が逆に好きだったりする:

上記ジミヘンとは対照的に、音を聴かずとも曲名だけで言いたい事を言い切っているから(笑)ある意味凄いとワタクシは思ったりする(^_^;)ワタクシがパンク好きなのは、よーするにこの「何も包み隠さない、ド真ん中ストレートの潔さ」であろうか。何ちゅーか「言いたい事は結局同じなんだから、ソレだったら直接ハッキリ言った方が早くて楽じゃね?」って思ってしまうのである。無論、ライヴで実際やらかしたワタクシの経験からすると(爆)


物事を直接ハッキリ言う

たとえ正論であっても、相手はその一言だけで心を閉ざしてしまう

こーなると「自尊心>>越えられない壁>>真実」だから、何言ってもムダ

結局、何も解決しない

逆に「空気読めないヤツ」「薄情者」「付き合うの面倒くさい」と第三者から思われる

( ゚Д゚)マズー


・・・という感じである(笑)ワタクシの修行不足といってはアレだが、何ちゅーか遠回しに言うと全然伝わらなくて、かと言って「もうちょっと分かりやすく・・・」ってしたら、今度は逆にきつ過ぎる表現になってしまう。ココで器用な人だったら、その丁度いい塩梅を取って「相手を怒らせず、むしろ相手が自らこっち側に靡くようにして、オマケに第三者からはそのテクニックを賞賛される」って事が出来るんだろうけど、コレばっかりは幾らやっても上手く行かんのである(-_-;)


 何ちゅーか、ワタクシがパンク・ロックに魅かれる最大の理由が、この「不器用さ」なのである。雑誌のインタビューとか読んでみると、パンクロッカーって人種は実は繊細なヤツがかなり多くて、尚且つ「自分達が演奏ヘタな上、カッコ悪いのは分かっている。でも不器用だから、何をどーやってもコレ以上の事は出来ない」って事を知っていたりする。かと言って、彼等が黙っていられるのかと言われたら当然「ノー!」である。ンでもって「皆を引っ張れるようなカッコ良い事を出来ないんだったら、一体どうするんだ?」と問われたら、答えは1つしかない。ズバリ「だったら、出来る限りのありのままでやるっきゃない。言いたい事を言えずに酒飲んでクダ巻いたり、嫌々ながら黙ってフリーターやるぐらいだったら、ブーイングを浴びようが公安に目を付けられようが、表へ出て堂々と胸張って声が枯れるまで叫んでやる!」であり、コレがパンクだとワタクシは思うのである。


 ワタクシだって、やろうと思えば「フツーのブログ」を書く事は出来る。てゆーか、そっちの方が実は楽だし(笑)でも、ソレはワタクシじゃないのである。無論、ただ単に「やりたい様にやる」だけだったら、ソレはただのケダモノのソレ同様に自慰行為以外の何でもないから、時には自分を省みたり、第三者の意見も有用だったら取り入れるよう努力する事は欠かさないが、でもやっぱり「(無論自己責任の上で)自分が良いと思ったスタイルで、自分が言いたい事を言う」っていうコンセプトの成れの果てが、自分ですら「変態の極み」以外の言葉が見つからない当ブログなのである(爆)何ちゅーか、目標の1つである「打倒!しょこたんブログ」を達成する前に(核爆)カート・コバーン宜しくハデに燃え尽きてしまうんじゃないかと思う今日この頃であった。