アスペルガー医師ロンの日常

医師でもあり、アスペルガー症候群当事者でもあり、更には911GT3&ロードスター乗りでもあるワタクシのささやか(?)な日常

THE ANSWERING MACHINE?

 ロンマニアの皆様、こんにちはm(_ _)m


「人助けをしたがる人間はたくさんいる。しかし、何の嫉みもなく君の幸せを願ってくれる人こそが、真の友だと呼んでいい」

By パウル・フォン・ハイゼ


 といった今日この頃、皆様はどうお過ごしでしょうか。


 う〜む疲れる(;´ρ`)何が疲れるかと言うと「他人と話する時、その人が言った事を一字一句捉えた後に取捨選別しなきゃならない」ってトコがである。フツーの人は脳ミソにストックする前に必要か不必要かを"見"分けて、脳ミソに入れる部分と反対側の耳から流す部分を分別できるらしい。ココで"出来るらしい"と書いたのは、ワタクシ自身が出来ないのと、出来る人から聞いた話だからである。ワタクシを含め、アスペルガー症候群のはソレが出来ない→何が大事な部分で何が大事じゃないかを"見"る事が出来ないから、どんな話であれ一度脳ミソにストックした上で選別作業に取り掛かるからである。で、アスペルガーの人も脳ミソのキャパシティーは基本フツーの人と一緒→否が応にも脳ミソがオーバーワークしてしまうっちゅー話である(-_-;)


 で、更なる問題としては、脳ミソにストックする情報は「必要なソレ」と「不要なソレ」だけじゃないのである。フツーに生活しているロンマニアの方には説明するまでもないと思うが、その中には傲慢、嫉妬、憤怒、強欲、色情といった「不要どころか有害なソレ」まで含まれている事はザラである。で、ココまで書くとお分かりかと思うが、ワタクシを含めアスペルガー症候群の人は、ソレすらも"見"分けられず、脳ミソにストックしてしまうっちゅー話である。訓練次第では脳ミソのキャパシティーを増やしたり、処理速度をアップさせたり、そーゆーネガティヴなソレに対しての抗体が付くものの、今んトコ"見"分けられるようになる方法は見つかっていない。ワタクシも大分訓練して慣れてきたものの、やっぱ「悪意」に対するソレは未だ苦手である(^_^;)


 未だに多い質問が【アスペルガーはオタクなのか?】という類のソレなのである。ガチンコのオタクであるワタクシが言っても説得力ナッシングなのは承知の上だが(笑)敢えて「ソレは違う」と言わせてもらおう。理由は簡単、アスペの人は群れられないからである。確かに「おとなしくて消極的 」「こだわりが強く、何かに没頭するとやめられない」「人とのコミュニケーションをとるのが苦手で、自分から孤独を望んでいる」って点がオタクになりやすい&オタクと思われやすい要素として挙げられるのである。が、上記の理由にて「他人に注目されたい」とか「同じ趣味の仲間とワイワイガヤガヤやりたい」とは思わないからである。故に痛車のオフ会に参加したり、何かの発売日前日に店の玄関で寝袋被ってたり、声優のコンサートでオタ芸やるヤツはアスぺルガーでないとも言えるワケである(爆)


 コレはあくまでワタクシ個人のソレであるが、趣味が同じでも相手はやっぱり人間だっちゅー事である。好意的にお互いの趣味を称え合うだけで終わりなら、ソレは幸せな事である。が、ソコはやっぱ人間である。長い間つるんでいると性格の不一致や、趣味は同じでも方向性の違いなどが表面化してきたりする。ソレだけならまだしも、酷くなってくると「レア物などを持ってる相手への妬み嫉み」だとか「自分より優れている/劣っている相手に対する劣等感/優越感」だとか「相手に対する支配欲」だとか「自分の好きなソレを否定された事による怒り」っていう、上記で述べた「有害なソレ」まで徐々に表面化してくるからである。んで、ワタクシはアスペ故にソレを取捨選別できないからしんどいのである。


 コレが仕事で、食い扶持のためにやらなきゃいけないのならなら兎も角、ワタクシのの好きなことをやるため余計に脳ミソを働かさなきゃいけなくなるのは、ハッキリ言って好きか嫌いか以前に「面倒くさい」のである。ワタクシがアスペルガー症候群だと気付いて以来、趣味においても集団に交わる事を殆どしなくなったのはこのためである。集まったり群れたりする事は否定しないが、ネガティヴな感情に付き合わされたく/自らもソレに染まりたくなかったからである。ちょっと話が伸びてしまってアレだが(笑)故にワタクシは「群れる事を好むオタク趣味連中にアスペはいない」と言えるワケである。ワタクシ自身ソレが良い事だとは思わんのであるが、面倒くさい事になるよっかは、一人で楽しんだほうが落ち着くのである。


 まぁ、ソレ故にワタクシがモータースポーツという趣味に抱えているアンビバレントな部分なのである。モータースポーツやクルマ趣味ってヤツは、基本機械との向き合いである。アスペの人間は規則正しく動くモンをこの上なく好み、ワタクシも例外ではない。が、同時にこの趣味は「人間関係があってナンボ」の趣味だったりもする。クルマについてのノウハウは自分一人では全部を賄いきれず、かと言って専門学校があるワケではないから、結局他人に教わるしかない。レースをやるにしても相手は人間だし、上のカテゴリーに行くためにも監督やスポンサーといった人間関係がキモ。とは言え、ソコから学び取った処世術も少なくなく、ぶっちゃけた話仕事場で得られたソレよりも大きい気がするので(笑)何らかんら言いながら結局この趣味を続けている希ガス今日この頃であった。